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更新日:2019年3月31日
「少しは休めっていわれてね。でも、90歳までは働きたいよ」(PDF:143KB)
「今年、83歳。14歳から始めたから来年で、まる70年になるね」
そう笑顔でお話してくれたのは、今では静岡県内では2か所のみという鍛冶屋を営む、片桐さん。
「30代で親父が倒れてね、そこからは一人で・・・二代目になるね」
懐かしそうに昔を思い出しながら、語ってくれました。
ここは静かな山あいの街並み、天竜川の中流に位置する佐久間町西渡地区。
今日も”カンチンコンチン”と、片桐さんの叩くハンマーの軽快なリズムが山々に響き渡ります。
真っ赤に焼けた鉄を水に浸けた片桐さん。
じゅわーという音とともに、白い湯気が上がりました。
今では珍しい鍛冶屋さん。テレビ局などからの取材が絶えません。
使い慣れた道具が並ぶ作業場で工程を何日間かにわけ、包丁、鉈、下刈り鎌などを作ります。
「1年間で、だいたい1000丁ぐらいになるのかな」
今まで、作り上げた品物は数えきれません。
「テレビを見たっていってね、電話をくれるだよ。今も忙しくて・・・」
そう語りながらも、何だかうれしそうです。
「今は、朝5時くらいに起きて、7時半くらいから夕方まで働くかな。
少しは休めって言われて日曜は休むようにしたよ」まだまだ、現役です。
平成元年にイベントへの出展を勧められ、今ではご自分から出展の申し込みするほどに。
秋のイベントシーズンは大忙しです。
お話を伺っている最中にもお客さんが。
「90歳までは働きたいよ」
90歳とは言わず、もっともっと続けてください。
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