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更新日:2021年11月30日
「地域の歴史や文化にひかれ、新しい道を選ぶ」
それぞれの地域に歴史や文化があり、日々の暮らしや食事、祭りなどがその土地らしさを形作っています。浜松市の最北部に位置し、地域の96%が森林で占められる水窪地域。国道から一本横道に入ると、かつて秋葉街道の宿場町だった頃を思わせる懐かしい商店街が続きます。そんな自然と歴史、文化に魅せられ、山いき隊に応募した二人がいます。
2018年6月に着任した栗田さんは、20代のほとんどをバックパッカーとして海外を放浪。帰国後は神奈川県内の観光協会で働いた後、整体師として生計を立てていました。栗田さんが水窪を選んだ理由は、どぶろくとジビエ。
「あまり知られていませんが、水窪はアワやヒエなどの雑穀を使ったどぶろくの特区に認定されているんです。秋になると狩猟も始まり、滋味あふれるジビエを味わえるのも魅力です」と、宝物を自慢するように話す栗田さん。
現在は、発酵食品や腸内環境の改善にも注目しているそう。
「今後は、どぶろくの商品開発に携わったり、健康に関する情報を発信したり、狩猟免許を取得して、ジビエも学びたい。したいことがいっぱいです。数年後には整体師をしながら、水窪と関わっていきたいですね」
現在は山の仕事などを手伝いながら、NPO法人や地元で活躍する人たちと交流をすることで、活動の幅を広げています。
「人間関係を築くのに、山いき隊の肩書はとても助かっています。普通に移住していたら、僕が何者か知ってもらうまで、もっと時間がかかっていたと思います」
自分の得意分野と地域の文化や資産を掛け合わせ、自らの成長につなげていく。栗田さんの挑戦は始まったばかりです。
栗田さんより1ヶ月ほど早く着任した豊田さんも、水窪に魅せられた一人。もともと農業に興味があり、京都にあるスーパーで青果売り場を担当していました。
「あるとき、スーパーの棚に浜松産の野菜や果物が多いことに気が付いたんです。初めて三ヶ日みかんを食べたときの感動が忘れられず、どんな土地か知りたくて浜松を訪問しました。浜松を知ったことで、改めて農業の勉強をしたいと思うようになりました」
急峻で狭い土地を耕す水窪には、じゃがたと呼ばれるジャガイモの固有種があり、また、アワやヒエといった雑穀の栽培などが盛んだったことも豊田さんにとって好都合でした。今は雑穀作りやキャンプ場の手伝いなどをしながら、農業を学んでいます。
「水窪は年齢を感じさせない、気持ちの若い人が多いですね。初めての一人暮らしは不安がありましたが、町の人たちに助けられています。先日も寄合いの後、料理をいただきました。
バイクに乗ってツーリングするのが趣味なんですが、水窪には泊まれる場所が少ない。いろいろな地域のことを知っているツーリング客が滞在でき、話を聞ける宿泊型の道の駅があっても楽しいかもしれませんね。まずは農業をしっかり学び、そこに+αするものを見つけたいです」
外から来た二人だからこそ、地元では当たり前になってしまった魅力を発掘できる。それも山いき隊の大事な活動の一つです。
この春、オープンした「よつばの杜キャンプ場」。
古くからアワやヒエ、キビといった雑穀の栽培が盛ん。この雑穀を使ったどぶろく作りなど、取り組みが始まろうとしている。
雑穀料理を提供する農家レストラン「つぶ食いしもと」さんの畑を手伝う。
農作業の途中でヤギと遊ぶ憩いのひととき。
9時00分 | 雑穀の畑作業 |
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12時00分 |
昼食・畑 |
13時00分 | 農機具の手入れ |
19時00分 | 綱引きの練習 |
1993年生まれ、京都府八幡市出身。大学卒業後、スーパーマーケットの販売員として青果売り場を担当。2018年5月、山いき隊着任。趣味はバイクに乗ってツーリング。
(2019年7月隊員活動終了)
8時00分 | 雑穀の畑作業 |
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12時00分 |
昼食・キャンプ場 |
13時00分 | キャンプ場の受付 |
17時30分 | 帰宅 |
1978年生まれ、静岡市清水区出身。ネパールや南インド、パリなどを旅し、帰国後は大手旅行代理店に就職。神奈川県内の観光協会で勤務後、整体師として起業。2018年6月、山いき隊に着任。
特産のじゃがたをふかして、にんにくみそをつけた串いもは絶品です。7月に行われるじゃがた祭りでは、じゃがたコロッケなどが食べられます。山住神社の北にある家老平からは南アルプスの山々が広がり圧巻。朝になると霧が広がる幻想的な風景は、何度も見ても飽きることがないですね。
水窪のまち
山住神社
じゃがた
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