更新日：2024年9月20日

令和5年度浜松市食品衛生監視指導実施結果

浜松市では、令和5年度浜松市食品衛生監視指導計画に基づき、食品等事業者に対する監視指導及び食品等の検査を次のとおり実施しました。

 

1. 食品等取扱い施設立入検査
2. 食品収去等検査
3. 重点監視指導項目の実施
4. 一斉監視指導の実施
5. 食品等事業者に対する自主的な衛生管理の推進
6. 消費者・食品等事業者との情報及び意見交換
7. 食中毒など健康危機発生時の対応

1.食品等取扱い施設立入検査

食品等取扱い施設に立ち入り、法で定められた基準の遵守状況、衛生状況等について確認しました。また、衛生管理の維持向上について、各施設個別に改善指導を行いました。

（1）保健所立入検査実施状況

ア　営業許可業種

区分	実施件数
調理業※1	3,446
製造業※2	479
販売業※3	786
その他※4	86
合計	4,797

 

イ　営業届出業種

業種	実施件数
販売業※5	1,048
製造・加工業※6	416
その他※7	74
合計	1,538

※1　飲食店営業、喫茶店営業

※2　菓子製造業、そうざい製造業　など

※3　魚介類販売業、食肉販売業　など

※4　乳処理業、食肉処理業　など

※5　乳類販売業、野菜果物販売業　など

※6　農産保存食料品製造・加工業、製茶業　など

※7　行商、集団給食施設　など

（2）食肉衛生検査所立入検査実施状況

 

業種		実施件数
許可	と畜場	229
	検査対象食鳥処理場	213
	認定小規模食鳥処理場	3
	と畜場に併設される食肉処理場	2
許可外	食肉地方卸売市場	12
合計		459

2.食品収去等検査

市内で製造・販売される食品等の検査について278件、食品取扱い施設内の拭き取り検査等について1,101件を実施しました。

（1）収去検査実施検体数

実施機関	検査品目	検体数	検査項目別検体数※1
			微生物※2	理化学※3	放射性物質
保健所	魚介類	43	24	39	17
	冷凍食品	6	6	0	0
	魚介類加工品	6	0	6	0
	肉卵類及びその加工品	16	12	10	2
	乳及び乳製品※4	21	10	21	6
	アイスクリーム類・氷菓	4	4	4	0
	穀類及びその加工品	9	6	9	2
	野菜類・果実及びその加工品	86	12	74	16
	菓子類	5	0	5	0
	清涼飲料水及び粉末清涼飲料	7	0	7	2
	その他の食品	22	16	6	3
	器具及び容器包装	9	0	9	0
食肉衛生検査所	肉卵類及びその加工品	44	0	40	4
合計		278	90	230	52

（2）ふき取り検査検体数

実施機関	検体数	検査項目別検体数
		微生物※5	ATP※6	アレルゲン※7
保健所	457	44	396	17
食肉衛生検査所	644	393	251	0
合計	1,101	437	647	17

※1:1つの検体に対して複数の検査項目を実施しますので、検査項目の合計数が検体数と一致しない場合があります。

※2:主な項目は、細菌数、カンピロバクター、腸管出血性大腸菌、サルモネラ、ノロウイルス等です。

※3:主な項目は、残留農薬、食品添加物（甘味料、保存料、着色料、酸化防止剤、防ばい剤等）、残留動物用医薬品、乳製品等の成分、清涼飲料水の重金属、容器包装の材質、シアン化合物、カビ毒、アレルゲン、ヒスタミン、貝毒、水銀等です。

※4:アイスクリーム類、乳酸菌飲料を除きます。

※5:枝肉・設備・器具等の食中毒菌等による汚染状況を調べます。

※6:食品残渣等による汚染状況を調べます。

※7:施設内の拭き取りを行い、アレルゲンの残存状況を調べます。

（3）違反件数

なし

3.重点監視指導項目の実施

過去の違反状況等を踏まえ以下の2つの項目について重点的に監視指導及び食品検査を行いました。また、衛生管理の維持向上について、各施設個別に改善指導を行いました。

（1）重点1　HACCPに沿った衛生管理についての助言指導

食品等事業者がHACCPに沿った衛生管理を円滑にできるよう実施状況を確認しつつ、施設立ち入り時や講習会等の機会を通じて大量調理施設や広域流通食品等製造施設を中心に延べ1,884件の監視指導を実施しました。

【実施内容】

• 衛生管理計画の策定に関する指導
• 衛生管理計画に基づく実施、確認に関する指導

（2）重点2　食中毒対策

調理施設や食肉・魚介類取扱施設等を対象に延べ1,672件の監視指導を実施しました。

【実施内容】

• 従事者の健康チェックの実施
• 手洗いの励行や使い捨て手袋の適正使用の徹底
• 持ち帰りや宅配を行う際の食品の取扱いに関する指導
• 食肉・魚介類由来食中毒防止のための食材の取扱い方法指導
• 野生動物肉の衛生的な取り扱いの徹底
• 器具を介した食中毒を防ぐための器具の使い分けや適切な洗浄消毒指導

4.一斉監視指導の実施

食品の流通や消費が増加する時期をねらい、集中的な監視指導を実施しました。

一斉監視指導の詳細な実施状況

（1）一斉1　大規模イベント開催時の一斉監視指導（随時）

露店等移動式店舗を対象に、延べ1,820件の監視指導を実施しました。

（2）一斉2　夏期食品一斉監視指導（7～8月）

広域流通食品製造施設及び食品販売店等、延べ1,278件の監視指導を実施しました。

（3）一斉3　年末一斉監視指導（12月）

大量調理施設、広域流通食品製造施設及び食品販売店等、延べ915件の監視指導を実施しました。

5.食品等事業者に対する自主的な衛生管理の推進

施設立入の際には、公衆衛生上必要な措置の基準で定める一般衛生管理やHACCPに沿った衛生管理が適切に実施されるよう食品等事業者に対して助言・指導を行いました。

また、HACCPに沿った衛生管理の導入を支援するため、営業許可期間満了が近い飲食店を対象に衛生管理計画の作成方法等に関する講習会を開催し、93名が受講しました。

6.消費者・食品等事業者との情報及び意見交換

（1）ホームページ、パンフレット等による情報提供

食品等取扱施設立入り時にノロウイルス、カンピロバクター及びクドア等の寄生虫に関する食中毒防止啓発パンフレットを配布し情報提供を行いました。また、主なパンフレットはホームページに掲載して周知を図っています。

（2）食品衛生講習会の開催

講習会等を通じて、市内での食中毒発生事例や全国で発生している食中毒等について情報提供を行うとともに意見交換を行いました。

対象	開催回数	参加人数
食品衛生責任者（食品衛生協会関係）	16	954
食品関係団体	2	37
事業所	8	334
消費者団体	1	15
集団給食関係	3	244
と畜場従事者	1（書面開催）	7
食鳥処理衛生管理者・食鳥処理場従事者	2	6
合計	33	1,597

 

（3）食品衛生監視指導計画の策定

消費者の意見を食品衛生行政に反映させるため、令和6年度の食品衛生監視指導計画（案）を公表し、広く意見を募集しました。今年度は計画（案）への提出意見はありませんでした。

7.食中毒など健康危機発生時の対応

保健所に寄せられた食品に関する相談や健康被害の情報について調査等を行いました。食中毒と判明した事例については必要に応じて営業禁止処分を行うとともに、施設の清掃消毒、汚染食品の廃棄及び衛生的な食品の取扱いについて改善指導等を行いました。また、広域流通食品等による違反等が判明した場合には、関係する都道府県等へ情報提供し、連携して当該食品等の流通防止に必要な措置を講じています。行政処分を行った情報は「食品衛生法に基づく違反者等の公表に関する要領」に基づき、報道機関及びホームページに公表しました。

その他、施設の衛生状況や食品への異物混入に関する相談については、現地調査等を行い、原因追求を行うとともに衛生指導を行いました。

（1）食中毒発生状況（発生件数：1件、患者数：82人）

発生年月日	原因施設	病因物質	患者数
令和6年1月21日	飲食店	ノロウイルス	82

（2）流通食品等の違反による行政処分実施状況

なし

（3）食品に関する相談件数

相談内容	件数
異物混入	45
カビ発生	10
腐敗変敗	11
表示	25
その他（施設衛生管理状況等）	194
合計	285

 

浜松市では、食品取扱い施設等の衛生指導結果及び食品の検査結果を公表することにより、広く市民の皆様のご意見を食品衛生監視指導計画に取り入れてまいります。