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更新日:2020年2月19日

地域日本語教育方針

浜松市における現状と課題や日本語教育を取り巻く国の動向について整理し、今後の本市における地域日本語教育推進に向けた考え方や方向性として「地域日本語教育推進方針」をとりまとめました。

地域日本語教育方針の全文(PDF:271KB)

また、この方針を策定するにあたり、地域日本語教育実態調査を実施しました。

地域日本語教育実態調査報告書(PDF:3,321KB)

1策定の背景

浜松市は、1990年(平成2年)の出入国管理及び難民認定法の改正施行を期に南米日系人が急増した外国人集住都市です。これまで言葉や生活習慣などの違いから生じる摩擦や課題への対応に迫られる中、外国人市民をまちづくりを進める重要なパートナーであると捉え、情報提供や生活相談、日本語教室など、さまざまな多文化共生施策を実施してきました。2010年(平成22年)1月には外国人市民の学習支援の拠点施設として、浜松市外国人学習支援センターを開設し、日本語教室の開催をはじめとした日本語教育の推進に関する総合的な施策展開を図ってきました。

2013年(平成25年)3月には「浜松市多文化共生都市ビジョン」を策定(2018年(平成30年)3月改訂、現在第2次)し、誰もが活躍できる浜松型の多文化共生社会の実現を目指して取り組んでいます。

こうした中、2019年(平成31年)4月から出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律が改正施行され、新たな外国人材の受入れがスタートしました。また、同年6月には、日本語教育の推進に関する法律が公布・施行され、地域の実情に応じた日本語教育の推進が明記されました。第2次浜松市多文化共生都市ビジョンの目指す将来像である「相互の理解と尊重のもと、創造と成長を続ける、ともに築く多文化共生都市・浜松」の実現に向け、生活言語である日本語習得の重要性はますます高まっており、多文化共生を取り巻く環境の変化を踏まえた効果的な施策展開が必要とされています。

こうした状況を踏まえ、本市の日本語学習支援体制の更なる充実を図るため、外国人市民の現状や本市の日本語教育に係る実態及び課題等を改めて整理し、地域日本語教育推進方針を策定します。

2策定の趣旨

本方針では、本市における現状と課題や日本語教育を取り巻く国の動向について整理し、今後の浜松市における地域日本語教育推進に向けた考え方や方向性を示します。

その際、第2次浜松市多文化共生都市ビジョンで明記した、多様な文化を持つ市民が地域でともに暮らしていくための生活言語は日本語であるとの認識のもと、浜松市外国人学習支援センターを拠点として、生活者としての外国人市民を対象とした日本語学習支援の充実に資する取組としていきます。

3現状と課題

(1)外国人市民の状況

浜松市内に居住する外国人市民は、1990年(平成2年)の出入国管理及び難民認定法の改正施行以後、急増しました。その後、2008年(平成20年)の経済状況の悪化を受け、大きく減少しましたが、現在は漸増傾向が継続しており、2019年(令和元年)12月末現在、25,640人が暮らしています。

国籍・地域別では、割合は減少傾向にあるものの南米系出身者が約5割を占めているのが特徴で、ブラジル国籍者は全国の都市の中で最多です。ただ、近年は、フィリピンやベトナムなど、アジア系国籍者の割合が増加して一定の割合を占め、多国籍化が進んでいます。一方、在留資格別では長期滞在が可能な身分・地位に基づく在留資格の割合が約8割を占め、定住化は一層進展している状況ですが、ここ数年は技能実習の割合が増加傾向にあります。

在住外国人数(20190401)

(2)日本語教育の状況

今回実施した各種調査結果から、浜松市における日本語教育の現状と課題について以下のとおり整理します。

<地域の日本語教室について>

  • 市内の10団体から回答を得たところ、多くが在留資格等による制限や定員を設けず、年間を通して幅広く学習者を受け入れています。
  • 教室の果たしている役割については、多い順から「日本語学習機会の提供」、「日本人と外国人の相互理解」、「日本文化の理解」と回答しています。
  • 教室を運営する上での大きな課題としては、「資金の確保」や「会場の確保」、「指導者の確保」などをあげています。

<地域の日本語教室学習者について>

  • 外国人市民427人(20の国・地域)に実態調査を行ったところ、在留資格では「技能実習」(34.7%)が最も多く、活動に基づく在留資格が受講者全体の6割を占めています。
  • 日本語を学ぶ理由としては「日本での生活に必要だから」(78.0%)、「仕事で必要だから」(58.6%)、「日本人との付き合いを広げるため」(48.1%)と回答しています。
  • どのような環境があれば日本語を学びたいかの問いでは、多い順から「時間的な余裕があれば学びたい」(48.0%)、「教室と時間が合えば」(45.3%)、「教室が近くにあれば」(26.7%)と続いています。

<企業における外国人材活用について>

  • 市内の599事業所から回答を得たところ、半数以上(52.5%)が今後外国人材の活用を希望しており、その内7割が日本語でコミュニケーションの可能な人材を求めています。
  • 外国人従業員への日本語研修の奨励は四分の一(25.3%)であり、事業所内の日本人従業員による指導が半数を占めています。また、その家族への日本語研修の奨励は2%であり、「直接の雇用関係にない」(44.9%)が最も多い理由です。
  • 日本語教育充実のために行政に求めるサポートとしては、日本語教室や研修の実施、活動に対する助成金、情報提供などを希望しています。

<外国人の若者の日本語能力について>

  • 調査結果を日本語能力試験に当てはめると、N3~N5相当に7割が該当するものの、高度外国人材の目安とされるN1~N2相当の該当者もいました。

4日本語教育を取り巻く国の動向

国では、現下の深刻な人手不足対策に対応し、即戦力となる外国人材を受入れるため、2019年(平成31年)4月から、新たな在留資格として「特定技能」を創設しました。政府は、今回の新たな外国人材の受入れ制度のスタートに併せ、関係閣僚会議において、2018年(平成30年)12月には126項目からなる「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」、2019年(令和元年)12月には172項目からなる同対応策の改訂版を取りまとめています。

また、2019年(令和元年)6月28日には「日本語教育の推進に関する法律」が公布・施行されました。現在、同法10条の規定に基づき、日本語教育に関する施策を総合的かつ効果的に推進するための基本的な方針が策定中であり、2020年(令和2年)6月を目途に取りまとめが予定されています。

外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策(日本語教育関係抜粋)

  • Ÿ地方公共団体の総合的な体制づくりのための取組支援
  • Ÿ多言語に対応した、ICTを活用した日本語学習教材の開発・提供等の実施
  • Ÿ日本語教育の標準や日本語能力の判定基準の検討・作成(日本語版CEFR)
  • Ÿ日本語教師のスキルを証明する資格制度の検討

日本語教育の推進に関する法律(抜粋)

<国の責務等>

国の責務(第4条関係)

国は、前3条の基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、日本語教育の推進に関する施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有する。

地方公共団体の責務(第5条関係)

地方公共団体は、基本理念にのっとり、日本語教育の推進に関し、国との適切な役割分担を踏まえて、その地方公共団体の地域の状況に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する。

事業主の責務(第6条関係)

外国人等を雇用する事業主は、基本理念にのっとり、国又は地方公共団体が実施する日本語教育の推進に関する施策に協力するとともに、その雇用する外国人等及びその家族に対する日本語学習の機会の提供その他の日本語学習に対する支援に努めるものとする。

<基本方針等>

国の基本的な方針(第10条関係)

政府は、日本語教育の推進に関する施策を総合的かつ効果的に推進するための基本的な方針(以下「基本方針」という。)を定めなければならない。

地方公共団体の基本的な方針(第11条関係)

地方公共団体は、基本方針を参酌し、その地域の実情に応じ、当該地方公共団体における日本語教育の推進に関する施策を総合的かつ効果的に推進するための基本的な方針を定めるよう努めるものとする。

5推進方針

 

本市は、1995年度(平成7年度)に文化庁から地域日本語教育推進モデル地域としての指定を受けた、地域日本語教育に先駆的に取り組んできた都市のひとつです。市内には、生活者を対象とした十数団体の日本語教室が積極的に活動しており、これまで長年にわたり、本市における外国人市民の日本語学習支援の重要な担い手となってきました。また、日本語教育をはじめとした本市の多文化共生分野の中核的な推進母体である浜松国際交流協会は、その中間支援組織として唯一無二の機能を果たしています。こうした各種主体との連携・協働を重視するとともに、外国人集住都市としての地域性を鑑み、これまで蓄積されたノウハウや経験、強みを生かし、日本語学習機会が公的保障されていない、身分又は地位に基づく在留資格者を主とした施策推進を図ります。

併せて、外国人材を雇用する事業者との関係構築を進め、近年増加傾向にある技能実習等の活動に基づく在留資格の外国人労働者とその家族への生活者として必要な日本語習得支援の効果的な方策についても検討していきます。

<各主体に期待する役割>

今回実施した実態調査結果や有識者会議での議論等を勘案し、本地域の持つ力を最大限に引き出すため、浜松市が担う役割を踏まえた各主体に期待する役割について以下のとおりまとめます。

浜松市

  • 地域の日本語教育体制の推進・整備
  • 関係する各種主体との連携・協働の促進

浜松国際交流協会

  • 市の日本語教育の中核的な推進母体
  • 市民活動と行政とをつなぐ中間支援組織としての機能強化

事業所

  • 外国人労働者及びその家族を含めた支援
  • 他主体と連携した学習推進方策の検討

NPO等支援団体

  • 地域の身近な補完的学習機会の提供
  • 相互理解の促進と交流の場の提供

大学等教育機関

  • 専門的見地からの助言や教材等の共同開発
  • 日本語教育に携わる専門人材の育成と地域での活動

6推進施策

(1)推進体制の整備

≪目指す方向性≫

大学、企業・経済団体、日本語教育機関、NPO等支援団体などから構成される総合調整会議を設置し、本市の日本語教育の推進施策及び実施状況の報告や協議を行います。また、事業の総括を行う総括コーディネーターを配置することで、「オール浜松」体制による各主体の連携・協働による取組を推進します。

≪主な取組≫

  • 地域日本語教育推進のための総合調整会議の設置
  • 外国人学習支援センターへの総括コーディネーターの配置
  • NPO等支援団体との連携促進と活動支援

(2)学習機会の確保・充実

≪目指す方向性≫

日本語学習者の居住地や希望時間帯等に問わず、より多くの学習機会を提供できるよう日本語教室の拡充を進めます。また、生活者として必要な日本語を習得することができるよう、ICT教材の活用を促進するとともに、適切なフォローアップを含めた学習支援策の充実を図ります。

≪主な取組≫

  • 外国人学習支援センターを拠点とした日本語教室の拡充
  • 協働センター等の公共施設を活用した地域日本語教室の充実
  • ICT教材を活用した遠隔地学習支援
  • 外国人学校への日本語教育支援の充実

(3)日本語教育に携わる人材の養成

≪目指す方向性≫

日本語学習者が一律に効果的な学習環境下で学べるよう、学習支援者の確保と養成、資質の向上に努めます。また、研修等を通じた継続的な育成策により、日本語教育を効果的に進める体制を整備します。さらに、「やさしい日本語」の活用を促し、日本語学習者との意思疎通により配慮した取組を進めます。

≪主な取組≫

  • 地域日本語教育コーディネーターの候補者育成支援
  • 大学等教育機関と連携した日本語学習支援者の養成
  • 日本語学習支援ボランティア養成講座の充実
  • 地域社会における共通言語としての「やさしい日本語」の活用促進

(4)企業・経済団体との連携

≪目指す方向性≫

企業や経済団体との連携強化を図り、事業所内における外国人支援者養成を促すとともに、事業所内での日本語教室開催の効果的な連携方策について検討します。また、モデルケースとなる企業との連携による取組を進めることで、その普及促進を図り、地域全体としての底上げを図ります。

≪主な取組≫

  • 経済団体と連携した事業所内における外国人支援者の養成
  • 企業と連携した事業所内での日本語教室の開催
  • 企業が主体的に取り組む日本語教育推進のための支援策の検討

 

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浜松市役所企画調整部国際課

〒430-8652 浜松市中区元城町103-2

電話番号:053-457-2359

ファクス番号:050-3730-1867

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