緊急情報

サイト内を検索
ホーム > 消防・防災 > 防災 > 防災計画・条例 > 浜松市地域防災計画 > 風水害等対策編 第1章 災害予防計画 > 風水害等対策編 第1章 災害予防計画 第3節 治水計画

ここから本文です。

更新日:2023年4月21日

風水害等対策編 第1章 災害予防計画 第3節 治水計画

【産業部、土木部、上下水道部】

1 河川の整備

(1) 河川の現況

  • 市内の主要河川・水路の概況(※1)は、次のとおりであり、これらには、排水機場など(※2)が設置されている。
    区分 流路延長 流域面積
    一級河川 天竜川など41河川 385,470メートル 2,956.54平方キロメートル
    二級河川 馬込川など29河川 190,790メートル 1,034.17平方キロメートル
    準用河川 曳馬川など66河川 175,295メートル 179.215平方キロメートル
    136河川 751,555メートル 4,169.925平方キロメートル
  • 平野部は、水田や畑として利用されており、水路が多数あるが、台地では自然環境、土地利用の状況から河川・水路が少ない。
  • 一方、市中心部は公共下水道の雨水を取り入れる合流管が付設され、また都市下水路の整備が進んでいるが、宅地の開発に対応した排水施設や主要河川の整備が十分に整っていないことから、集中した降雨時には水害の発生が懸念される。
  • 一級河川天竜川は県下最大の河川であり、中山間地の地質は脆弱で崩壊地が多いことに加え、地形が急峻なため、土砂生産が活発な河川である。上流部及び一雲済川や安間川などの各支川は、流下断面不足等のため相当の降雨量により溢水や低地の浸水のおそれがある。
  • 二級河川都田川は浜名湖に流入し、今切口から遠州灘へと注ぐ県内最大の流域面積を有する河川である。昭和49年七夕豪雨では、堤防が決壊し甚大な被害を生じた。支川の井伊谷川では、地形的狭さく部の上流に位置する浜松市北区引佐町において溢水による浸水被害が発生している。
  • その他の流域でも都市化の進展により水田等が減少し、下水路に流入する雨水の増加に伴い、浸水被害が発生している。
  • 市街地の大部分は雨水も取り込む合流式の公共下水道事業で概ね事業も完了しつつあるが、集中した降雨時には浸水被害が発生している。

 

(2) 整備計画

 

河川整備
  • 市内の河川・水路系統は、天竜川水系、都田川水系及び馬込川水系に大別される。一級河川天竜川(長さ95キロメートル)は、上流域では急峻な地形と相まって台風・集中豪雨等には、過去幾度かの洪水による被害が発生している。
  • 一方、天竜川の下流部は築堤河川であり、すでに完成しているが、洪水を安全に流下させるには継続した対策が必要である。
  • 一、二級河川については、国又は県が策定する河川整備計画を基に、積極的な改修を促進するとともに、準用河川、普通河川及び排水ポンプ場の改修や係留施設の整備を計画的に推進する。
    1. 天竜川の改修促進(国管理)
      天竜川下流部は、すでに築堤が完成しているが、計画規模の洪水に対する整備は未だ不十分である。本市内に関係する重要水防箇所(※3)について、今後なお一層の整備が必要である。
    2. 天竜川ダム再編事業の促進
      天竜川中下流部の洪水防御を図るため、利水専用の佐久間ダムに新たに治水機能を確保するとともに、土砂移動の連続性を図る天竜川ダム再編事業を促進する。
    3. 一、二級河川(県、市管理)の改修促進
      本市域の県管理一級河川は40河川、延長290キロメートル、二級河川は県管理24河川、市管理5河川、延長約191キロメートルで、いずれも排水の根幹をなす重要河川(※4)であり、改修を促進する。
    4. 準用河川の改修推進
      本市は準用河川66河川、延長175キロメートルの河川を管理しているが、市街地の進展に伴い、雨水の流出量が増加し、台風・大雨時に浸水・溢水被害が発生している。このため、市街地周辺の中小河川について、河道整備、局部改良の整備を推進し、浸水被害の軽減に努める。また、建設から年数を経ている河川堤防等については巡回調査を行い、災害時も考慮した各種の改修を進める。
流域の治水対策
  • 一、二級河川の整備計画と整合した河川改修を進めるとともに、排水路改修、ポンプ場や雨水調整池の整備等の流域の治水対策を推進する。
  • 近年浸水被害が多発している地域は、浜松市総合雨水対策計画(※5)に基づき、災害防止、治水対策を推進する。
    1. 内水排除対策
      <自然排水>
      排水路、水門等の系統的な整備を促進する。
      <ポンプ排水>
      常に排水能力を維持するため、適切な維持管理を実施する。また、年々老朽化する施設を公共施設長寿命化基本方針により、長寿命化計画を策定し、更新時期の集中を避ける。
    2. 雨水流出抑制
      土地利用については、雨水の調整指導のほか、流域内に雨水貯留や浸透施設の設置又は普及を図り、治水安全度の向上に努める。
    3. 浸水想定区域の周知
      市は、天竜川や安間川など浸水想定区域が示されている河川において、浸水想定区域ごとに、避難場所など避難のために必要な事項を地図に記載した(※6)洪水ハザードマップ(※7)の配付等を通して、市民への周知を図る。

 

(3) 下水道整備計画

 

  • 本市の下水道事業は、昭和34年に旧市街地の浸水解消を当面の目標として事業に着手し、現在11箇所の終末処理場及び4箇所の農業集落排水施設(※8)を運転している。
  • それぞれの処理区域で管渠の建設を推進し、汚水処理のほか、雨水排水対策事業を進めるなど、浸水対策に積極的に取り組んでいる。

(4) 農地保全計画

  • 農地の災害発生を未然に防止し、農業生産の維持及び農業経営の安定を図り、併せて土地の保全に資するため、農地防災事業及びかんがい排水事業の推進を図る。

(5) 海岸保全計画

  • 浜松海岸の侵食は、昭和35年頃から始まり、47年頃までの汀線後退は200~300メートルにも達した。後背地には公共施設、住宅団地等があり、海岸保全対策は重要な課題となった。
  • このため、昭和35年度より静岡県による局部改修事業が始められ、その後も建設省において昭和46年度までに海岸堤防(2,184メートル)を施工し、昭和47年度からは侵食対策として離岸堤の設置(6基)等を行い、平成2年度に完了した。
  • 今後は、国による天竜川ダム再編事業、県の海岸侵食対策事業の早期促進を強く要望するとともに、汀線の変化等を注意深く見守り、養浜等による海岸保全を促進する。

(6) 港湾・漁港整備計画

  • 舞阪漁港は、県の漁港漁場整備長期計画に基づき整備が進められてきた。今後も整備を進め、漁港施設の安全性確保に努める。

(7) 高潮、高波、津波等予防計画

  • 高潮、高波、津波等による災害の未然防止と軽減を図るため、国、県と協力して港湾、護岸等を整備するとともに、危険区域の実態を把握し、予防措置を講じるよう検討し、被害防止に努める。
  • 遠州灘海岸や浜名湖に面している区域は、これまでも台風による高潮、高波、地震による津波の被害を受け、今後も被害を受けることが予想されるため、遠州灘海岸、浜名湖護岸の保全施設の補強整備を促進する。

2 ダムの管理

  • ダム施設管理者は、ダムの洪水の発生等を防ぐため、洪水時の対策、通知・通報の方法、ダムの放流に関するダム管理を実施する。
  • 河川管理者は、水害の激甚化、治水対策の緊要性、ダム整備の地理的な制約等を勘案し、緊急時に既存ダムの有効貯水容量を洪水調節に最大限活用するため、「ダム洪水調節機能協議会」等を組織し、利水ダム等の事前放流の取組を推進するものとする。

3 連携体制の構築

  • 水災については、国土交通省、県及び市町等が組織する洪水氾濫による被害を防止・軽減するためのハード・ソフト対策を総合的かつ一体的に推進することを目的とした「大規模氾濫減災協議会」、「流域治水協議会」等の既存の枠組みを活用し、国、県、市、河川管理者、水防管理者に加え、公共交通事業者、メディア関係者、利水ダム管理者等の集水域を含めた流域全体のあらゆる関係者が協働し、「流域治水」の取組を推進するための、密接な連携体制を構築するとともに、他の地方公共団体との応援協定を締結するなど、災害時における具体的な避難・受入方法を含めた手順等を定めるよう努めるものとする。

 

※1 河川・水路の概況/資料編8-1
※2 ポンプ場・排水機場の概況/資料編8-2、水門・ため池の概況/資料編8-3
※3 天竜川重要水防箇所/資料編2-2
※4 県管理区間重要水防箇所/資料編2-3
※5 重点対策エリアの位置図/資料編4-8
※6 浸水想定区域内の地下街等/資料編2-12
※7 ハザードマップ/資料編15-1
※8 下水道終末処理場/解説・運用10-1

 

このページのよくある質問

よくある質問の一覧を見る

お問い合わせ

浜松市役所危機管理監危機管理課

〒430-8652 浜松市中央区元城町103-2

電話番号:053-457-2537

ファクス番号:053-457-2530

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?