更新日:2024年5月13日
地震・津波対策編 第3章 地震防災施設緊急整備計画 第1節 地震防災施設整備指針
【災害対策本部事務局、警備部、保健医療調整本部、福祉支援部、遺族・遺体部、物資管理部、都市復興部、土木復旧部、上下水道復旧部、学校管理部】
- 東海地震等による災害から市民の生命、身体及び財産を保護するため、地震防災上緊急に整備すべき施設等の整備を、整合性を図りながら総合的に行い、地震に強いまちづくりを進める。
<目的>
- 多数の人的被害が発生するおそれがある地域の被害要因をあらかじめ除去又は軽減する。
- 地震発生後の被災地域住民等の生活を確保する。
- 地震発生後の混乱を緩和し、救援活動を中心とする災害応急対策を確保する。
1 防災業務施設の整備
消防用施設の整備及び消火用水対策 |
- 地震発生後に予想される火災に備え消防車両、耐震性を有する消防水利、可搬式動力ポンプ等の消防用施設等の整備を図る。
- 河川、農業用排水施設等の流水を消火活動に活用するなど、多角的な水源の確保に必要な施設の整備を図る。
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通信施設及び情報処理体制の整備 |
- 地震発生時及び警戒宣言発令時に予想される電話のふくそう、途絶に対応する情報体制の整備を図る。
- このため、防災関係機関が災害情報等を迅速かつ的確に把握し、防災対策を円滑に実施するために必要な無線通信施設を整備するとともに、地域衛星通信ネットワークと市防災行政無線を接続するなど、災害情報等を瞬時に伝達するシステムの構築に努める。
- 情報を集約、分析するための情報システムの高度化を図る。
- 住民等の混乱を防止し、生活を支援するための情報提供システムの整備を図る。
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2 地域の防災構造化
避難地の整備 |
- 既成市街地の区域及びその周辺の地域において、避難困難地区の解消、避難者の受入れ能力の強化等のため、避難地の整備を図る。
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避難路の整備 |
- 幹線避難路等、市長が指定する避難路について、所要避難時間の短縮、避難有効幅員の拡大、避難路の安全性の向上等の避難の円滑化を図る。
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消防活動用道路の整備 |
- 人口密集地等で人家が連担し、それに比して道路が十分整備されていないため、十分な消防活動を行うことができないおそれがある区域について、道路の拡幅、直線化等により消防活動の円滑化を図る。
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共同溝、電線共同溝等の整備 |
- 災害時におけるライフライン機能の確保のため、共同溝、電線共同溝等の電線、水道管等の公益物件を収容するための施設について、各事業者及び地域と調整を行いつつ整備を図る。
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老朽住宅密集市街地の地震防災対策 |
- 建物の倒壊や延焼火災の危険性が高い老朽住宅密集市街地の解消のため、市街地の面的な整備、建築物の耐震、不燃化等により地震に強い都市構造の形成を図る。
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3 緊急輸送路の整備
道路の整備 |
- 緊急輸送ルートの確保を早期に図るため、安全性、信頼性の高い道路網の整備に努める。
- 発災時に予想される陸路の寸断に備え、緊急輸送のためにルートの多重化や代替性を考慮し、海路、空路を含めた緊急輸送ネットワークを構築する。
- 市の防災上重要な拠点と県が指定した緊急輸送路とを連絡する道路を整備し、事前に交通障害の防止又は軽減措置を図る。
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港湾・漁港施設の整備 |
- 人員、緊急物資、復旧用資機材等の輸送の機能を確保するために、耐震強化岸壁等の整備を図る。
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防災ヘリポートの整備 |
- 緊急輸送、救援活動等において空路を有効に利用するために防災ヘリポート及びその付帯設備の整備を図る。
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4 防災上重要な建物の整備
医療救護施設の整備 |
- 在院患者の安全と医療救護機能を維持するために必要な病院施設の耐震化を促進する。
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社会福祉施設の整備 |
- 社会福祉施設の入所者等を地震災害から守るため施設の耐震化を図る。
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学校等施設の整備 |
- 生徒等の生命の安全を確保するとともに、円滑な避難等の災害応急対策を実施するため、学校等の施設の保全に努める(※1)。
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不特定多数が利用する公的建物の整備 |
- 文化施設、集会施設、スポーツ・レクリエーション施設等の不特定多数の者が利用する公共施設の耐震化を図る。
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庁舎、消防施設等の整備 |
- 庁舎、消防施設、緊急物資集積場所に指定されている施設等の災害対策の拠点となる施設の耐震化を図る。
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地域防災拠点施設 |
- 地震発生時に地域の防災活動を円滑に実施するため、また、平常時には防災に関する広報・訓練を実施するための拠点となる施設の整備を図る。
- 地震災害時に災害応急対策及び応急復旧工事の拠点として、駐車場、広場等のオープンスペースの整備を図る。
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5 災害防止事業
山崩れ、地すべり等の防止 |
- 地震による災害の発生を防止するため、土砂災害警戒区域(土石流、地すべり、急傾斜地の崩壊)・保安林等について、管理者は防災施設の整備を図る。
- ため池等の破壊及び貯水の溢水による被害を防止するために、耐震補強を行う。
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津波による災害の防止 |
- 津波により著しい被害が生じるおそれがある地域における住民の生命・身体・財産を保護し、避難の円滑化を図るため、津波対策範囲の河川・海岸・漁港施設の津波対策の整備促進を図る。
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6 災害応急対策用施設等の整備
飲料水・電源等を確保するための施設又は設備の整備 |
- 飲料水を確保するため、配水池等の水道施設の耐震化並びに緊急連絡管及び緊急遮断弁及び非常用電源の整備を図る。
- 応急対策、避難対策などの拠点施設等に飲料水・電源等を確保するための施設・設備、及びトイレ施設の整備を図る。
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備蓄倉庫の整備 |
- 食料、生活必需品等の物資及び防災資機材の備蓄のための備蓄倉庫の整備を図る。
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応急救護設備等の整備 |
- 負傷者の応急救護等の救護機能を確保・強化するため、救護設備その他の応急的な措置に必要な設備又は資機材の整備を図る。
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緊急輸送用車両等の整備 |
- 緊急輸送及び情報収集を迅速に行うため、車両及び航空機の整備を図る。
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1 通常の学校等運営において保全には努めるが、施設の拡充・新規整備等は検討を要する。