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更新日:2026年7月23日
こどもは、安心して生きる権利があり、主として次に掲げることが保障されなければならない。
(1) 命が守られ、安心して生活できること。
(2) 安全で健やかに成長できる環境において生活できること。
(3) 病気等の治療及び健康の回復のため、必要な医療を受けることができること。
こどもが、安心して自分らしく生きるための具体的な権利を定めています。これらの権利は相互に関連し合い、こどもが安心して自分らしく生きるために不可欠な要素です。おとなは、これらの権利が全てのこどもに保障されるよう、様々なサポートをする必要があります。
こどもは、危険から守られ、食べるものや住む場所など、生活に必要なものがきちんと保障されることは、最も基本的な権利であり、安心して成長するための土台となります。
こどもは、安心して遊び・学び、危険な場所から守られた環境で生活できることを意味します。安全な遊び場や学校、地域社会の温かい見守りなどが重要となります。
こどもは、病気や怪我をしたときに、必要な医療を平等に受けられることを意味します。必要な医療や保健サービスを確保し、こどもの健康を守ることが重要です。
こどもは、自分らしく心豊かに健やかに育つ権利があり、主として次に掲げることが保障されなければならない。
(1) 多様な学びの機会が確保され、誰もが学ぶことができること。
(2) 家庭又は家庭と同様の環境で育つことができること。
(3) 十分な休息及び余暇をとることができること。
(4) 成長及び発達の程度に応じた遊びを楽しむことができること。
(5) 友達及び仲間と交流し、過ごすことができること。
(6) 芸術及びスポーツに親しむ等、文化的な生活を送ることができること。
こどもが、個性豊かに、心身ともに健やかに成長していくための基本的な権利について定めています。こどもは、自身の可能性を最大限に伸ばすことができるよう、様々な側面から成長を保障されることが重要であるという考えに基づいています。
ここでいう「多様な学びの機会」とは、学校だけではなく、フリースクールや通信制課程での学習、図書館で本を読むこと、家庭や地域の人から話を聴くこと等、広義の学びの機会の確保を意味します。
経済状況や家庭環境、地理的条件や身体的特性などに関わらず、全てのこどもが様々な方法で学ぶ機会を平等に確保されることが重要です。
こどもが、心身ともに健やかに育つためには、心地よく安定した環境が必要です。心地よい居場所があることは、健全な人格形成の基盤となります。
ここでいう「家庭と同様の環境」とは、こどもの親、里親、その他親に代わりこどもを養育する人等が、こどもを温かく受け入れる環境を指しています。
こどもにとって、十分な休息と余暇の時間を確保することは、心と体を健全に育むために必要なことです。
こどもにとって、遊びは、こどもの好奇心、創造性、社会性などを育み、自分の好きなことや得意なことを見つけるきっかけにもなる大切なものです。また、人との関わりやさまざまな遊びを通して、考える力や協力する力などを育み、成長や発達を支えます。
こどもは、興味のある活動を楽しんだり、家族や友達と遊んだりすることで、心と体を健全に育んでいきます。
こどもは、友達や仲間と遊んだり、一緒の時間を過ごしたりする中で、ただ楽しむだけではなく、共通の目標に向かって協力したり、自分とは異なる意見があることに気付き、時には譲り合いやお互いの妥協点を探り、より良い結果を生み出すことなどを学びます。
また、様々な友達や仲間との出会いを通して、お互いを認め、受け入れ、尊重し合いながら社会の中でともに成長していく大切さを身につけます。
こどもは、本を読んだり、音楽を聴いたり、絵画や映画、演劇を鑑賞したりと、様々な芸術に親しむことで、感性や創造性が豊かになります。また、スポーツに親しみ、体を動かす経験を通して、心身の健やかな成長を図ることができます。
さらに、伝統芸能や地域の伝統的な祭りなどに参加し、体験することは、文化の継承を学び、地域社会の一員としての意識を育てる機会となります。これらの文化的な体験を通して、こどもは豊かな人間性を育んでいきます。
こどもは、自分を守り、守られる権利があり、主として次に掲げることが保障されなければならない。
(1) 虐待、体罰、いじめ等のあらゆる暴力から守られること。
(2) プライバシーが守られ、名誉が侵害されないこと。
(3) 多様性を認め合い、あらゆる差別を受けないこと。
(4) こどもにとって有害な情報から守られること。
(5) 困ったときに気軽に相談でき、支援を受けることができること。
こどもが、安心して成長するために、自分自身を守り、また社会やおとなから守られる権利について定めています。こどもは、心身ともに健やかに成長するために、安全で安心できる環境の中で過ごすことが不可欠であり、あらゆる暴力や危険から守られ、尊厳が守られることが重要であるという考えに基づいています。
「虐待」とは、身体的虐待(殴る、蹴るなど)、性的虐待、ネグレクト(養育放棄)などを指します。「体罰」は、こどもを傷つけることを目的とした物理的な罰を与える行為です。「いじめ」とは、それをされたことにより、心身の苦痛を感じる行為のことです。そして、「あらゆる暴力」とは、言葉による暴力、仲間はずれ、SNSにおける誹謗中傷など、こどもが不快な思いをしたり、恐怖を感じたりする全ての行為を指します。
こどもは、身体的・精神的な暴力から保護されることを定めており、虐待、体罰、いじめ等のあらゆる暴力の行為は断じて許されないことを明確にしています。
こどもは、おとなと同じように個人として尊重される存在であり、こどもが知られたくないと思っているプライベートな情報を、こどもの許可なく調べたり公開したり、根拠のない噂や誹謗中傷によって評価を下げたり、名誉を傷つけられたりすることを防がなくてはなりません。
ここでいう「プライバシー」とは、個人の秘密に属する事柄であり、具体的には、住所、氏名、顔写真などはもちろん、家族構成、メールや手紙の内容、成績、学歴、病歴など、こどもが知られたくないと思う全てのものになります。
「名誉」とは、努力や功績によって認められる評価であって、こどもの自尊感情を育む大切なものです。
こどもは、年齢、性、障がいの有無、国籍、人種、家庭環境等によって差別されることなく、一人ひとりの個性が尊重されることを意味します。お互いの違いを認め合い、尊重し合う社会を築いていくことは、こどもの健全な成長にとって不可欠です。
「有害な情報」とは、ポルノ、暴力的な表現、薬物に関する情報など、こどもの心や体に悪影響を与える可能性のある情報全般を指します。
インターネットやメディアを通じて、こどもは様々な情報に接しますが、その中には不適切な情報も含まれています。保護者、学校等関係者、おとななどが連携し、情報モラル教育を推進したり、指導や教育を通して、こどもの健全な成長を支援したりするなど、有害な情報からこどもが守られることが重要です。
こどもは、成長していく中で、様々な困り感(家庭・学校・友人関係の問題など)に出会うこともありますが、一人で悩まず、信頼できるおとなや専門機関に気軽に相談できることが重要です。
そのため、こどもが困ったことや悩みを抱えた際には、安心して相談できる人や場所があり、必要な支援を受けられる体制や環境を整えることが重要です。
そして、おとなは日頃からこどもの声に耳を傾け、こどもの心身の機微に気付く役割を担う必要があります。
こどもは、社会に参画する権利があり、主として次に掲げることが保障されなければならない。
(1) 自分の意見を自由に表明できること。
(2) 表明した意見が成長及び発達の程度に応じて尊重されること。
(3) 意見表明に必要な情報、支援及び助言を得て、自己決定することができること。
(4) 自分に関わる事柄について参画する機会が提供されること。
こどもが、社会の一員として自分の考えを表現し、社会に積極的に参加する権利について定めています。
こどもを単なる保護の対象としてではなく、市民の一人として尊重し、社会参画を促進することで、こどもの成長と社会の発展の両立を目指します。
こどもは、自分の考えを自由に表現できることを示すものです。
「表明」とは、喋ったり、書いたり、描いたり、表情を用いたりと、様々な表現方法を指しています。また、「自由に表明」するためには、ルールがあり、人を傷つけたり、他者の権利を侵害したりしてはいけないことも含んでいます。
こどもは、成長や発達の程度によって、意見を表現する方法や内容が異なります。
例えば、小学生と高校生では、意見の表現方法や内容が大きく異なるため、こどもの発達段階を理解し、発達に応じた形で意見を尊重することが重要です。
おとなは、おとなの価値観を押し付けるのではなく、こどもの視点に立って意見を尊重する必要があります。その中で、こどもは、自分の考えを構築する力や他者の気持ちを理解しようとする力を育んでいきます。
こどもは、意見を表明する際に必要な情報や、それを表現するための支援や助言を得て、自分自身のことについて選択や決定をすることを示しています。
例えば、こどもが知りたいと思ったことに対し、誰かに相談するのはもちろん、テレビや新聞、インターネット等の様々な手法を用いて必要な情報を調べ、その情報を基に選択や決定することができます。
おとなは、こどもが必要な情報を得られるよう支援し、自分自身で選択や決定できるようにすることが重要です。
こどもは、自分たちの生活に直接関係する問題について、意見を述べたり、意思決定に参加したりする機会が提供されることを示すものです。
例えば、学校のルール作りや地域のイベントなどに、こどもの意見を取り入れる等、こどもの意見を反映させることで、より実効性のある政策や事業を展開することができます。
第4条から前条までに定める権利のほか、全てのこどもが健やかで幸せに成長するために必要な権利が保障されなければならない。
こどもの権利は多岐にわたるため、本条例で定めた権利以外にも、全てのこどもが成長するために必要な権利が保障されていることを明確にするものです。
この章に定める権利は、「児童の権利に関する条約」や「こども基本法」などに規定されている権利の中から特に大切にされるべき基本的な権利として例示したものであり、「児童の権利に関する条約」や「こども基本法」に定めるその他の権利も保障されなければなりません。