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更新日:2021年11月4日
令和2年11月4日
浜松市人事委員会
本年の給与勧告のポイント
月例給改定なし、特別給(ボーナス)引下げ
企業規模50人以上で、かつ、事業所規模50人以上である367の市内民間事業所を母集団として、人事院において無作為抽出された120事業所を対象に「令和2年職種別民間給与実態調査」を実施した。(調査完了事業所96事業所)
なお、本年は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、調査を2回に分けて実施した。
(1)月例給
民間給与 |
職員給与 |
較差 |
|
---|---|---|---|
370,626円 |
370,722円 |
△96円(△0.03%) |
(注)上記職員(事務職員・技術職員)の平均年齢は43.2歳、平均経験年数は21.4年である。
(2)特別給(ボーナス)
市内民間事業所の支給割合4.41月(本市職員の支給月数4.50月)
(1)月例給
公民給与の較差(△96円(△0.03%))が小さく、給料表及び諸手当について適切な改定を行うことが困難であることから、月例給の改定を行わない。
なお、高等学校等教育職給料表は、静岡県の高等学校等教育職給料表との均衡を図ることが必要である。
(2)特別給(ボーナス)
市内民間事業所の支給割合(4.41月分)との均衡を図るため、年間4.50月分の支給月数を0.1月分引き下げて、年間4.40月分とする。引下げ分は期末手当から差し引く。
任命権者は、会計年度任用職員制度の適正な運用を図るため、報酬、期末手当等について、引き続き常勤職員の給与との権衡を確保し得るよう取り組むとともに、職務の内容に応じた勤務時間の設定、任期ごとの人事評価の実施などについて適切に対応していく必要がある。
本年3月下旬以降、新型コロナウイルス感染症の感染が急速に拡大し、本市では、市民の健康や生活はもとより、産業への影響をも最小限にとどめるための様々な取組を進める一方で、職員が安心して勤務できる環境の整備に取り組んできた。引き続き、本市における感染症の感染状況、国や他の地方公共団体の対応等を注視しつつ、必要かつ的確な取組を行っていくことが重要である。
また、職員が新型コロナウイルス感染症から市民等の生命及び健康を保護するための作業に従事した場合には、特殊勤務手当が支給できるよう関係条例の改正を行った。特殊勤務手当については、今後とも業務の実情を踏まえ、適切に見直しを行っていく必要がある。
(1)人材の確保
本年度は、インターンシップ・1day仕事体験を実施できるよう準備を進めていたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が懸念されたため、開催を見送る事態となり、これに代わる職業研究の機会として、オンライン座談会を順次開催してきた。
本市では、新型コロナウイルス感染症の影響を受ける中においても、学生に対して職員が担っている仕事のやりがいや魅力をPRするための貴重な機会を失うことがないよう、従来の実施方法に捉われない柔軟な取組を行っていくこととしている。
本委員会は、今後も、学生に対して就職先としての本市をアピールする機会を数多く設けるため、オンラインによる座談会や、動画配信などのICT(情報通信技術)による方法を活用し、効果的な採用広報活動を展開していくこととしている。
近年、応募者数が低迷している技術職について、より多くの高校生や大学生に、市役所を就職先として志望してもらうため、本委員会は、本年9月に新たに「はままつ☆ナビゲーター制度」を創設し、本年度は、技術職の4職種(土木・建築・電気・機械)を対象として実施している。この制度を活用した学生から好評を得ていることから、今後も、この制度を技術職等の採用につながる有効な取組として積極的に活用していくこととしている。
本委員会は、大学・大学院卒を対象とした行政職員(事務)の採用試験について、適性検査と小論文を第一次試験として実施する試験区分(行政B)を一昨年度から導入し、本年度は、行政職員(土木)でも、第一次試験を適正検査と専門試験で実施する試験区分(土木B)を導入した。高校・短大等卒を対象とした行政職員(技術)の採用試験では、昨年度から「建築」の試験区分を、本年度からは「電気」「機械」の試験区分を新たに導入した。今後も、これらの試験区分について検証を行うとともに、多様で有為な人材確保につながる採用試験の方法について、調査・研究を進めていくこととしている。
(2)人材の育成
本市では、本年3月に「浜松市職員人材育成基本方針」の内容を拡充し、「変化を先取りし、市民の目線で考え、果敢に行動する職員」の育成に取り組んでおり、任命権者は、方針に基づいて、職員のスキルアップを一層進めていく必要がある。
管理監督者は、職員が成長を実感できる職場風土を醸成していくことが重要である。
(3)女性職員の活躍推進
本市では、平成28年3月に策定した「はままつ女性職員活躍応援プラン」で掲げる数値目標の達成に向けて、将来起こり得る変化を意識したキャリア形成の支援、女性職員の意欲や能力の向上に主眼をおいた研修などの取組を実施している。任命権者は、計画の策定から4年が経過したことを踏まえ、各種取組における課題を把握し検証するとともに、引き続き、必要な取組を継続していくことが重要である。
また、近年の晩婚化等を背景に、不妊治療と仕事の両立が課題となっている。本市においても、引き続き国や他の地方公共団体の動向を注視しつつ、不妊治療と仕事の両立に向けての職場環境の醸成等を図っていく必要がある。
(4)人事評価制度
任命権者は、総務省設置の「人事評価の活用に関する研究会」の報告を踏まえて、本市の人事評価制度についても、より効果的な制度にするための取組を地道に行っていくことが重要である。管理監督者は、引き続き適切な人事評価や効果的な面談等を実施していくことが必要である。
(1)時間外勤務の縮減
他律的業務であって、時間外勤務を命じることがやむを得ない場合であっても、長時間労働は、業務効率を低下させたり、職員の心身の健康に悪影響を及ぼすことから、任命権者は、時間外勤務時間の上限を超えた職員の職場について、要因の整理、分析及び検証を適切に行い、長時間労働の是正に向けた措置を講じる必要がある。
管理監督者は、所管業務の見直しや合理化に加え、ICTやAI等を活用して、業務量の縮減を図っていく必要がある。
(2)教職員の多忙な勤務の解消
新型コロナウイルス感染症の影響を受ける中においても、教職員の多忙な勤務を解消するためには、「学校における働き方改革のための業務改善方針」に定めた取組の推進が有効な方法であることから、この取組を着実に進めていく必要がある。
また、感染症の感染防止対策を継続する中で、学校における働き方改革を推進していくためには、保護者や地域住民など学校に関わる全ての関係者の一層の協力が必要不可欠であることから、本市教育委員会及び管理監督者は、働き方改革の必要性を関係者に理解してもらうための取組を、これまで以上に積極的に行っていく必要がある。
本市教育委員会は、「公立学校の教育職員に係る一年単位の変形労働時間制」を導入するに当たっては、現場の教育職員の十分な理解を得た上で対応していくことが重要である。
(3)柔軟な働き方の検討
職員が、個々の事情に応じて働き方を選択できる勤務環境を整備することは、職務において自らの能力を十分に発揮できるようになることから、市民サービス向上に資するものであり、緊急時における業務継続にも有効な取組である。
任命権者は、現在、実施している取組の効果や課題を把握・検討するとともに、市民サービスへの影響をも考慮した上で、職員が、より活用しやすい働き方となるよう調査・研究を進めていく必要がある。
(4)心の健康づくりの推進
本市では、職員の健康の保持増進を図るための取組として、メンタルヘルス講習会等の開催や相談体制を整えており、昨年度には職員からのパソコンやスマートフォンを介したオンライン相談を開始している。任命権者は、引き続き前述の取組を実施していく必要がある。
管理監督者においては、長時間労働によるメンタルヘルス不調を未然に防ぐために、時間外・休日労働が月80時間を超える職員が、産業医との面接指導を確実に受けられるよう適切に指導することが重要である。
(5)ハラスメント防止対策
ハラスメントは、職員の心の健康や公務能率に悪影響を及ぼす行為であり、看過できない問題である。本市では、各種ハラスメントに該当する行為とその防止について定めた要綱や運用基準を策定し、研修の実施、職員が認識すべき事項の周知を行っている。
任命権者は、今回策定した要綱等の内容について、職員に周知徹底が図られるよう適切に対応していく必要がある。管理監督者は、日頃から職員とのコミュニケーションを密にし、良好な職場環境づくりを進めることが重要である。
本年3月、政府は、地方公務員についても国家公務員と同様に定年を段階的に引き上げることや役職定年制等の措置を講じることを定めた「地方公務員法の一部を改正する法律案」を、第201回国会に提出したが、当該国会の閉会により、継続審議となっている。本市では、引き続き、定年の引上げや再任用職員の活用の在り方について、今後の国会での審議の状況、国や他の地方公共団体等の動向を注視しつつ、調査・研究を進めていく必要がある。
職員は、一部の職員によって引き起こされた不祥事を他人事と考えず、自らの行動についても真摯に見直していかなければならない。また、公務内外を問わず、法令遵守の意識を強く持ち、全体の奉仕者として高い使命感・倫理感が求められていることを強く認識する必要がある。
管理監督者は、自ら服務規律を遵守するとともに、職員の模範となるよう強く自覚する必要がある。また、不祥事を防止するためには、風通しの良い組織風土を醸成することが効果的であることから、職場内でのコミュニケーションを積極的に図っていくことが重要である。
任命権者は、あらゆる機会を通じて職員の倫理意識の高揚に努め、厳正な服務規律の確保を図る必要がある。また、本年4月から実施している内部統制による取組についても、適切に進めていくことが大切である。
現行の平均年間給与 | 改定後の平均年間給与 | 平均年間給与の増減額 |
---|---|---|
6,105,000円 |
6,068,000円 |
△37,000円(△0.6%) |
6月期 | 12月期 | |
---|---|---|
令和2年度 期末手当 勤勉手当 |
1.30月(支給済み) 0.95月(支給済み) |
1.20月(現行1.30月) 0.95月(改定なし) |
3年度 期末手当 以降 勤勉手当 |
1.25月 0.95月 |
1.25月 0.95月 |
|
令和2年(A) |
平成31年(B) |
(A)-(B) |
---|---|---|---|
給料 |
334,694円 |
333,728円 |
966円 |
扶養手当 |
10,262円 |
10,314円 |
52円 |
住居手当 |
4,641円 |
4,607円 |
34円 |
その他 |
21,125円 |
20,827円 |
298円 |
合計 |
370,722円 |
369,476円 |
1,246円 |
その他は、地域手当、管理職手当、単身赴任手当等
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