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更新日:2024年3月29日
第4章 多様なニーズに対応したがん医療体制の推進/2 高度な医療サービスの提供
(1) 基本的な考え方
- がん治療法の大きな柱は、手術治療、薬物治療、放射線治療であり、がんの種類や進行度等により標準的治療が実施されます。
- がんの治療法が進歩した現在においても、それぞれ単独の標準的治療では十分な効果を得られない場合があり、その際は集学的治療が行われます。
- 近年、医療技術の進歩により、ゲノム医療やロボット支援手術が注目されています。
- ゲノム医療の導入により、個人のゲノム情報(細胞に含まれるすべての遺伝情報)をもとにした、その人の体質や病状に応じた最適の医療の実施が期待されています。
- ロボット支援手術の導入により正確で安全な手術が可能となり、患者の回復期間が短縮されると期待されています。
- がんゲノム医療連携病院とは、がんゲノム医療を提供する機能を有するがんゲノム医療拠点病院等と連携してがんゲノム医療を行う病院として厚生労働大臣が指定しています。
(2)現状・課題
がんゲノム医療
- がんゲノム医療連携病院は4施設(浜松医科大学医学部附属病院、浜松医療センター、聖隷浜松病院、聖隷三方原病院)です。
- 令和1(2019)年度のがん対策に関する世論調査によれば、がんゲノム医療の認知度は「知っていた」とする方が40.4%、「知らなかった」と答えた方が59.0%となっています。

- 令和1(2019)年6月から「がん遺伝子パネル検査」が保険適用となり静岡県内においても検査が進められています。
- 静岡県内の医療機関においてがん遺伝子パネル検査を受けた人数は、令和2(2020)年度が258人、令和3(2021)年度が333人となっています。
【コラム】がんゲノム医療(PDF:94KB)
ロボット支援手術
- ロボット支援手術の導入には、高額な費用が必要となることや専門的な知識と技術の必要性が課題となっています。
- 地域がん診療連携拠点病院では手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」等を導入し手術を行っています。
表9 手術用ロボット導入状況及び対応がん
|
浜松医科大学医学部附属病院 |
浜松医療センター |
聖隷浜松病院 |
聖隷三方原病院 |
ダ・ヴィンチ導入台数 |
2台 |
1台 |
1台 |
1台 |
Hinotori導入台数 |
1台 |
- |
- |
- |
対象 |
前立腺がん |
○ |
○ |
○ |
○ |
腎細胞がん |
○ |
|
○ |
○ |
膀胱がん |
○ |
|
|
|
腎盂尿管がん |
○ |
|
○ |
|
胃がん |
○ |
|
○ |
|
直腸がん |
○ |
|
○ |
○ |
肺がん |
○ |
○ |
○ |
○ |
縦隔腫瘍 |
○ |
○ |
○ |
○ |
子宮がん |
○ |
|
○ |
|
咽喉頭がん |
|
|
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|
結腸がん |
○ |
○ |
○ |
○ |
膵臓がん |
○ |
|
|
|
食道がん |
○ |
|
|
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【コラム】ロボット支援手術(PDF:84KB)
(3) 今後の取り組み
- 地域がん診療連携拠点病院及び市は、がんゲノム医療や手術用ロボット等の高度な医療サービスの提供を推進します。
- 地域がん診療連携拠点病院及び市は、がん患者とその家族ががんゲノム医療に関する情報を取得できる環境を整備します。
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