更新日:2024年6月25日
リニューアル基本構想
基本構想の概要
1.基本構想策定の背景
策定の目的
- 開館から40年以上が経過したことによる施設・設備の老朽化、収蔵スペースの不足、ユニバーサルデザイン非対応等の諸問題の解消を図る
- 博物館に求められる役割や機能の増加(市民の意識や行動様式の多様化、デジタル技術の普及等)へ対応する
- 隣接する史跡蜆塚遺跡で進められている再整備事業との連携・整合を図ることにより相乗的な効果を狙う
- 開館から40年以上が経過したことによる施設・設備の老朽化、収蔵スペースの不足、ユニバーサルデザイン非対応等の諸問題の解消を図る
利用状況とニーズの調査
利用状況
- リピート率が低い
- 50歳以上の利用が多い
- 周辺地域居住者の利用が多い
- 蜆塚遺跡へ来ても入館しない人が多い
- 歴史系観光施設からの回遊率が低い
ニーズ
- 施設はキッズコーナーやカフェ、事業は体感的な展示、体験学習、希少な資料の展示などのニーズが高い
資料紛失再調査委員の提言
令和4年に博物館資料紛失を受けて設置された資料紛失再調査委員による再発防止策の提言
- 効率的な管理方法の構築
- 台帳の適切な整備と電子化の推進
- 収蔵庫の増設
- セキュリティの強化
- 資料の活用推進
- 組織の一体感の醸成
- 職員の専門性と倫理観の向上
- 職員の適切な配置 等
現状と課題
資料収集、管理
- 収蔵スペースの不足
- 収蔵庫の温湿度管理機能が不十分
- バックヤードの広さや機能が不十分
- 収蔵庫内や電子台帳の整理不足 等
調査研究
- 調査研究や書庫のスペースが不足
- 学芸員の数と専門性の不足 等
展示
- 常設展に合併した地域の内容が不足
- 常設展に体感型展示の不足
- 特別展示室の温湿度管理機能が不十分
- 照明やケース等設備の老朽化 等
教育普及
- 講座や体験学習のスペースが不足
- 同じような内容になりがち
- 図書が市民に活用されていない 等
情報公開、発信
連携、協働
施設全般
- ユニサーバルデザインに非対応
- 雨漏りや設備の老朽化による不具合
- 全体的に暗く憩いのスペースも不足
- 蜆塚遺跡との往来がしにくい 等
2.基本的な考え方
基本理念
つなぐ・つながる・つなげる博物館
目指す姿
【つなぐ~継承~】浜松の多様な歴史文化を発見し、守り、伝え、未来につなぐ博物館
博物館基盤機能の向上を図る
【つながる~連携~】歴史を軸にして、ヒト・モノ・コトがつながる博物館
誰でも利用しやすい環境を提供し、交流や連携を促進する
【つなげる~創造~】歴史文化の新たな価値や魅力の創造を促し、地域の活力向上につなげる博物館
社会から求められる博物館の役割や機能の多様化・高度化に応えていく
浜松市博物館の将来イメージ
【つなぐ~継承~】(博物館基盤機能の向上)を主柱とし、さまざまな主体と関わり合いながら【つながる~連携~】や【つなげる~創造~】へと広げていく
[詳細は、ページ最下のファイルをご参照ください]
3.施設整備の方針の検討
ターゲットの設定
-
引き続きターゲットとする対象
子供、家族連れ/歴史に関心が高い中高年層
-
新たにターゲットとする対象
若年層(中学生から20代)/市外からの観光客
施設設備の基本方針
- 貴重な博物館資料を適切に保存し、積極的に公開・活用する
- 12市町村合併後の浜松市の歴史・文化を体系的に紹介する
- 蜆塚公園との一体的整備・運用を行い、相乗効果を発揮する
- 誰でも気軽に立ち寄りやすく、日常的に利用できる環境を整備する
- ユニバーサルデザインに対応した施設を整備する
必要となる機能
公開エリア
- 教育普及機能 体験学習や講座を行う機能 等
- 学習・交流機能 図書の閲覧機能、情報交換や交流機能 等
- 史跡ガイダンス機能 蜆塚遺跡を紹介・発信する機能 等
- 附帯機能 休憩・飲食機能、物販機能、会合を行う機能 等
- 共用機能 案内・受付、駐車、エレベーター、トイレ 等
展示エリア
収蔵エリア
- 資料収蔵機能、資料の清掃・燻蒸・管理等を行う機能
- トラックヤード、荷解きスペース、エレベーター 等
管理運営エリア
- 職員等が執務や会議を行う機能、学芸員の調査研究機能
- 図書や各種資料を保管・閲覧する機能、写真撮影機能
- 備品、資材、文書等を保管する機能 等
施設の機能配置と整備規模
現状の課題を解消するため、以下の案から最適なものを今後検討する
A案:既存建物のみ改修
B案:既存建物の改修+収蔵庫棟の新設
C案:既存建物の増築+収蔵庫棟の新設
D案:既存建物を解体して建て替え
E案:A~D案+第2駐車場付近への別棟の新設
4.展示方針の検討
展示整備の基本方針
- ターゲットやテーマ、目的に応じた展示を用意する
- 史跡蜆塚遺跡のガイダンス機能を強化する
- 体感性を重視した展示手法を積極的に採用する
- ICTや先端のデジタル技術等を積極的に活用する
- 市民やNPO、研究機関等との連携・交流を促進する
- 重要文化財の借用及び展示を可能とする展示環境を整備する
常設展示の展示構成
具体的な展示コンセプトやテーマは、基本計画以降に検討する。
[詳細は、ページ最下のファイルをご参照ください]
多様な観覧者への対応
幅広い年齢層の市民や観光客、外国人、障がい者など、多様な観覧者を想定することにより、誰もが利用しやすい展示環境の整備を目指す。
5.整備手法・運営体制の検討
整備手法の検討
事業の効率性や業務負担、質の確保、スケジュール、財政負担などの視点で効果や課題を検証し、以下から最適な手法を採用する
- 直営方式
- PFI-BTO/RO方式
- DBO方式
- DB+O方式
運営体制の基本方針
- 管理運営上、最適な人材・人員や予算を措置する
- 外部委託の活用等により業務を効率化する
- 専門分野やマネジメントの研修、教育に取り組む
想定される運営体制
以下に想定される管理運営体制について、基本計画以降に具体的な検討に取り組む。
なお、2.3の場合でも学芸業務については市の直営にすることも想定される。
- 市の直営による運営
- 指定管理者による運営
- PFI方式で民間事業者による運営
6.今後のスケジュール
事業スケジュール
民間活力を導入する場合に想定される事業スケジュールは、以下のとおりである。
事業構想段階 2~3年
事業化検討段階 0.5~1年 ※直営方式の場合は不要
事業者選定段階 0.5~1年 ※直営方式の場合は0.5年
事業実施段階 2.5~4年
[詳細は、ページ最下のファイルをご参照ください]
詳細内容は下記のファイルをダウンロードしてご覧ください。