更新日:2025年4月1日
3 遊休財産の活用
(1) 現状と課題
中山間地域には、児童生徒数減少等により廃校・廃園となった小中学校や幼稚園の旧校舎・園舎やその他用途廃止施設(遊休財産)が存在しています。遊休財産の一部は、地域の防災拠点(緊急避難所、防災ヘリポート等)やコミュニティ活動の場等として利用されていますが、利用可能であるにも関わらず使われていない施設もあります。そうした建物は経年劣化が進んでいます。
また、管理が行き届かない空き家が存在し、周辺住民の生活に様々な悪影響を及ぼしているという課題もあります。管理不全な空き家の所有者に対しては適正管理を指導していますが、指導に応じない所有者や所有者が確知できない空き家が多数存在しています。所有者による自主的解体を促進するため、市では、解体費用の一部を補助しています。
また、生産性の低い農地の耕作放棄地化が進んでいる現状もあります。
(2) 理想の姿
- 廃校などの遊休財産のうち利用可能な施設が修繕・改修され、地域住民の拠り所や地域の課題解決・地域振興の拠点として活用される。また、遊休財産のうち経年劣化などで利活用が見込めない施設は解体され、土地の有効な利活用と適正な処分が行われている。
- 空き家が所有者によって適正に管理され、市民生活に悪影響を与えていない。また、空き家所有者による自主的な解体や賃貸、売却が行われ、土地や建物が有効に活用されている。
- 耕作意欲のある多様な担い手によって地域の農地が有効活用されている。
(3) 主な取り組み
- 市が保有する遊休財産を利用して中山間地域振興に資する取り組みを行う提案者に対し、「浜松市中山間地域における財産の貸付けの特例に関する条例」を適用した貸付を積極的に行います。利活用が見込めない施設は順次解体し、土地の遊休財産として利活用や処分を進めます。
- 空き家の所有者に適正な管理を行うよう指導します。解体に要する費用の一部を補助し、空き家所有者による自主的除却や土地の売却を促進します。また、空き家の売却を希望する所有者には空き家バンクへの登録などを案内します。
- Welcome集落を中心に、地域の空き家の状況を把握し、移住者が入居できる空き家を確保します。また、Welcome集落間で移住者の受入れや空き家確保に関する事例を情報共有することにより、集落活動の活性化を図ります。(再掲:「2移住・定住の促進」(3)主な取り組み)
- 地域で話し合い、農地の利用・保全等を計画的に進めます。農用地を維持、管理していく集落の活動を支援し、農業生産活動の継続を図ります。また、地域協働で農地や農業用施設などの保全を行う団体を支援し、農村環境の持つ多面的機能の維持、発揮を図ります。
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