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更新日:2025年4月1日
中山間地域の約9割を占める森林は、日本三大人工美林「天竜美林」と称されています。中山間地域の森林のほとんどで、世界基準の制度であるFSC森林認証※1を取得し、生産される木材はFSC認証材※2として流通しています。製材工場は小規模分散ではありますが、水平連携の取り組みを行うことで大口需要への対応を図っています。
一方で、林業は木材価格の低迷や従事者の高齢化に伴う担い手不足に陥っており、担い手の確保は重要な課題です。また、林齢(森林の年齢)の高齢化が進んでいるため、林齢の平準化といった課題もあります。
さらに、近年の局地的な豪雨による林道災害も、木材搬出へ大きな影響を与えています。
用語解説
※ FSC:Forest Stewardship Councilの略であり、森林管理協議会のこと。ドイツのボンに本部のあるNGO(非政府組織)。
※1 FSC森林認証:FSCが運営する森林認証制度。「森林が適切に管理されているか」を全世界統一の基準に沿って審査、認証するもので、それらの森林から生産された木材・木材製品へ認証ラベルを貼り付けることにより、消費者の選択的な購買を通じて持続可能な森林経営を支援する制度。
※2 FSC認証材:FSC認証林から生産され、加工・流通・工務店等が対象となる分別管理の制度であるFSC/COC(Chain of Custody)認証を取得した事業者が取り扱うことができる木材。
※3 FSCの基準:FSC森林認証は、世界的で統一された10の原則と70の基準に基づいており、これは、森林に関係する世界中の様々な人の声を集め、環境・社会・経済のバランスをとって作られたもの。認証は審査ですべての基準について大きな問題がないと確認された場合にのみ与えられる。
※4 森林由来のカーボンクレジット:間伐や植林等、適切な森林の管理等で創出される温室効果ガスの吸収量を他の企業等との間で取引できる制度(下図参照)。