更新日:2026年11月2日
令和7年度浜松市リハビリテーション病院の事後評価結果
令和7年度における浜松市リハビリテーション病院の指定管理者及び経営強化プランの事後評価については、評価委員会における審査結果を踏まえ、次のとおり公表します。
1.公の施設の名称
浜松市リハビリテーション病院
2.指定の期間
令和6年4月1日~令和11年3月31日
3.指定管理者
名称:社会福祉法人聖隷福祉事業団
所在:浜松市中央区元城町218番地26
4.事後評価委員会の概要
(1)評価委員会の構成
- 委員長:浅野道雄(あさのクリニック:院長)
- 委員:後藤励(慶應義塾大学経営管理研究科:教授)
- 委員:坂田妃佐恵(坂田妃佐恵公認会計士事務所:公認会計士・税理士)
- 委員:鈴木憲之(遠州鉄道株式会社:取締役常勤監査等委員)
- 委員:半場浩恭(浜松磐田信用金庫:専務理事)
(2)審査日時
- 令和8年8月27日(木曜日)午後2時00分~午後4時
(3)評価点
5.評価の内容
|
評価項目
|
配点
|
評価点数
|
|
1.当該病院の果たすべき役割と機能
|
40
|
40.0
|
|
2.経営の視点
|
30
|
29.4
|
|
3.患者、地域住民への普及啓発
|
10
|
8.4
|
|
4.前年度指摘項目への対応
|
20
|
18.0
|
|
合計
|
100
|
95.8
|
6.当該病院の果たすべき役割と機能に対する意見・要望
- 重点施策として掲げる次の5項目(1.患者と職員に選ばれ続ける病院をつくる、2.地域連携のHUBとしての役割を果たす、3.質の高いリハビリテーション医療の実践と進化、4.持続可能な経営基盤の確立、5.地域における公益的な取組)は、浜松市リハビリテーション病院に求められる役割と機能を幅広く包含している。これらの各項目について具体的な取組を推進し、着実に成果を上げていることは高く評価できる。
- 特に、質の高いリハビリテーション医療を提供するだけでなく、地域の医療機関や介護・福祉関係機関との連携拠点としての役割を果たし、地域全体のリハビリテーション医療の向上に貢献していることは評価できる。
- リハビリテーション医療について、構造(十分な医療者数、ロボットなどの先進機器)、プロセス(リハビリ実施単位数、訪問/通所リハビリ件数、入院時早期の家屋評価)、アウトカム(リハビリ実績指数、在宅復帰率、摂食機能療法における摂食状況の改善)という医療の質の3要素全てにおいて優れた実績を示している。そのことが、全国的に医療者からも評価されており、非常に質の高い医療を行っていることは高く評価できる。
- 高稼働率の維持により、効果的かつ効率的に市民に対して医療サービスが提供されていると考える。現状果たしている役割を維持していただきたい。
- 訪問、通所リハビリ件数が前年実績、計画を上回り、またリハビリ実績指数も、基準値を大幅に上回っていることを確認した。
- 嚥下障害、スポーツ傷害、高次脳機能障害などへの対応や、BMIといった先進機器の導入など、専門的なリハビリテーション医療の提供体制の確保にも努め、当該病院は期待される役割・機能を十分に果たしている。その取組みや実績が「日本の優れたリハビリテーション病院ランキング2026」全国第2位という素晴らしい評価にも表れている。
- 急性期医療機関からのタイムリーな転院受入や、在宅復帰、在宅医療等へつなぐ相互連携によりハブの機能を十分に果たしており、求められる役割を遂行しているものと評価する。
- 医療機能、医療の質ともに、KPI指標の計画値について達成率がすべて95%を超えており、地域医療提供体制に対する住民への安心感の提供にもつながっているものと考える。
7.経営の視点に対する意見・要望
-
職員が働きやすい環境を整備することが職員の意欲や能力の向上につながり、それらが医療サービスの質や患者満足度を高め、患者の確保と安定した収益をもたらしている。さらに、得られた収益を適切な設備投資や医療機器の導入、人材育成などに還元することで、職員の働きがいと医療の質が一層高まるという好循環が生まれているものと評価できる。
-
病床稼働率、外来患者数、必要な人員体制の確保、リハビリテーション実績指数など、経営面及び診療面の主要な指標はいずれも良好な水準にあり、質の高いリハビリテーション医療の提供と安定した病院経営を両立していることがうかがえる。
- 今後も、良好な経営状況を維持するとともに、医療の質及び職員の就労環境を継続的に検証し、得られた成果を患者及び地域へ還元していただきたい。
- 調査回答率は70%弱とやや低いが、職員満足度が高いことも評価できる。
- 各種財務指標は、おおむね良好な水準を維持しており、経営は健全な状態にあると考える。インフレ下の厳しい経営環境の中で、現状の収益率・財務基盤を維持するだけでも簡単なことではないと考える。
- 特に人件費に関しては、財務諸表上は費用である一方で、医療サービスの質や安定的な事業運営を支える人的資本への投資という側面も有していると考えられるため、利益率の維持と職員の処遇の維持・改善のバランスが大事であると考える。
- 物価上昇や人件費高騰など、病院経営には大変厳しい状況の中、前年・予算を上回る利益が確保できていることを確認した。
- 医師が予定通りに確保できない状況であっても、高質な医療の提供によって患者数増加に取り組み、病床利用率も上昇し、増収対策と効率的な経営を推進している。
- 今後も健全な病院経営を継続していただきたい。
- 「ヒト」「モノ」「カネ」という経営資源の視点から見て、いずれも順調な状況がうかがえ、盤石な経営基盤が築かれていると受け止める。
- Newsweek誌発表の「日本の優れたリハビリテーション病院ランキング2026」において第2位にランキングされたことは、多面的な角度から客観的に高評価を受けたことの証左であると受け止める。
- また「ヒト」の面で、職員満足度調査の「仕事のやりがい」が高ポイントの結果となっていることは特筆すべきことであり、職員のモチベーションの高さが、当該病院の最大の強みだと考えるので、この職場環境をぜひ維持していただきたい。
8.来年度の病院運営事業に対する意見・要望
- これまでの運営方針と良好な取組を維持するとともに、進歩の著しいデジタルトランスフォーメーション(DX)に関する技術を積極的かつ適切に取り入れ、診療の質の向上、患者サービスの充実及び業務の効率化につなげていただきたい。
- 現状の成果に満足することなく、リハビリテーション医療のさらなる質の向上と進化を追求するとともに、地域の医療・介護・福祉関係機関との連携を一層強化し、浜松市におけるリハビリテーション医療の中核的な役割を引き続き果たすことを期待する。
- 改善を要望する点等はなく、引き続き質の高いリハビリテーション医療を続けていただきたい。
- 職員満足度は全項目で全国平均を上回り、全体として心配な状態ではないと考えるものの、回答率が3ptほど下落している。また回答結果としては処遇条件・勤務条件といった項目の満足率が低く、仕事にはやりがいを感じるが、待遇や働き方には不満があるという構造があるようにうかがえる。仕事のやりがいや上司への信頼が高いという組織の強みを、職員の定着に確実につなげることが大切であると考える。
- 様々な取り組みやその実績、また患者満足度、職員満足度からも、素晴らしい病院運営、経営がなされていると考える。
- 今後も、医師、看護師、医療技術員の確保に注力し、国内を代表するリハビリテーション病院として頑張っていただきたい。
- 大規模災害が多発する昨今に鑑みて、経営状況が安定している今こそ、防災、BCPへの備えの意識を高めて、必要な対策を講じていただきたい。