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更新日:2024年11月22日

令和5年度浜松医療センターの事後評価結果

令和5年度における浜松医療センターの指定管理者及び経営強化プランの事後評価については、評価委員会における審査結果を踏まえ、次のとおり公表します。

1.公の施設の名称

浜松医療センター

2.指定の期間

令和3年4月1日~令和8年3月31日

3.指定管理者

名称:公益財団法人浜松市医療公社
所在:浜松市中央区富塚町328番地

4.事後評価委員会の概要

(1)評価委員会の構成

  • 委員長:浅野道雄(あさのクリニック:院長)
  • 委員:後藤励(慶應義塾大学大学院:教授)
  • 委員:鈴木敦之(遠州鉄道株式会社:取締役常勤監査等委員)
  • 委員:坂田妃佐恵(坂田妃佐恵公認会計士事務所:公認会計士・税理士)
  • 委員:半場浩恭(浜松磐田信用金庫:常務理事)

(2)審査日時

  • 令和6年8月8日(木曜日)午前10時00分~正午

(3)評価点

  • 84.8点/100点

5.評価の内容

評価項目

配点

評価点数

1.当該病院の果たすべき役割と機能

40

36.0

2.経営の視点

30

24.0

3.患者、地域住民への普及啓発

10

8.0

4.前年度指摘項目への対応

20

16.8

合計

100

84.8

6.当該病院の果たすべき役割と機能に対する意見・要望

  • 第二次、三次救急病院として、浜松市および湖西市における高度急性期・急性期医療を担い、期待に応える医療を提供しており、高く評価できる。
  • 当院は、高度な急性期医療に加え、産科・救急・小児等の不採算とされる医療にも県西部の中核機関の一つとして取り組んでいる。その中で、競争の激しい浜松市内でも血管内治療、放射線治療、高圧酸素等強みとなり得る分野を積極的に作り、実績を挙げていることは高く評価できる。
  • 併存症が多い患者を受け入れつつも平均在院日数を短縮に向けて院内の病床調整機能を高めていること、急性期充実体制加算1の取得のための要件を満たし続けていることなど、国の急性期医療政策にも則った内部組織の改善を、院長を始めとした経営幹部の明確なリーダーシップの基で確実に行っていることについても高く評価できる。
  • 浜松医科大学との連携推進法人について、大学は教育、研究、臨床の3つの機能を担う必要があり、医局の機能が変化し、私立医大では分院モデルが一般化した現在では、国立大学についても臨床について強い連携を持つ病院群を作ることは非常に重要だと思われる。
  • 初期研修マッチングが好調であるが、専攻医への移行、専攻医の定着等も医師確保に重要なことだと思われる。加えて、急性期医療に志を持つ看護師の教育/研修についても引き続きお願いしたい。
  • 新病棟への移転は、医療機関である以上失敗が出来ないプレッシャーもあり皆様大変なご苦労があったと思うが、無事故で終えられたことは素晴らしいことであったと思う。
  • 新病棟のオープンとともに、医療センターは先進医療を提供する病院としての役割を強化されていくものと思うが、それが地域住民のニーズとあっているのかどうかは常に検討し、必要に応じて見直しをしていく体制が重要であると考える。
  • 人口減少が進む一方、県西部医療圏では、2040年まで65歳以上の人口が増え続けると疾患動態予測が出ている中、がん患者・虚血性心疾患などの動脈硬化を原因とする患者の継続的な増加をみこした体制整備や患者を呼び込む施策が展開できている。
  • 専門資格を保有する医師の採用や血管内治療・放射線治療ができる医師の増員や患者目線にたったわかりやすい名称の新規外来の増設など、独自能力の強化にも努めていることが確認できた。
  • 新病棟運営開始により、救急搬送受入や分娩件数の増加が見込まれるので、地域の期待に応えるべく体制を整え臨んでいただきたい。
  • 地域の中核的医療、高度急性期・急性期医療の機能、役割を十分に果たしつつ、新病棟への移転というビッグイベントを無事故で完遂したことは高く評価したい。
  • PSA高値外来や痔・肛門外来などの新設については、地域住民の幅広い医療ニーズ対応の一環にもなり、将来的な地域医療の機能向上に資するものと考える。

7.経営の視点に対する意見・要望

  • 診療報酬改定の逆風の中で、様々な工夫をして、適切で効率的な診療報酬を獲得するために努力をしていることは評価できる。
  • 効率的で安全な医療を提供するための仕組みを作り、ベッドコントロールや救急の振り返りなど、常に検証を重ねて、日常的に努力していることは評価できる。
  • 病床利用率は十分に回復したとはいえず、外来患者数は減少傾向から脱していない。経営改善の最重要課題の一つである患者数の増加は得られておらず、危機感をもって対応することが望まれる。特に、分娩件数の減少には歯止めがかからない状況であり、一刻も早い対策が望まれる。
  • 新規外来の増設は集患に向けた意欲を表しているが、患者や紹介医療機関から十分な支持を得られる診療レベルを伴っているか、効果的かを十分検討し、見掛け倒しで信頼を失い、逆効果とならないよう注意する必要がある。大学からの医師配置に依存するのではなく、意欲のある医師を外部研修に出して技術を獲得し、医師のモチベーションを高めるとともに、他の医療機関ではできない、あるいは圧倒的に高い技術を伴った特徴的な診療をブランディングして集患につなげる戦略が望まれる。
  • R5年度は新病院への移動、コロナ関連補助金等の減少などの要因があり、収支に関する指標はやや低下したものの、入院患者数や診療単価、平均在院日数等の指標は大きな変化はなく、外部環境の変化以外には中期的に懸念される材料は少ないと思われる。
  • 公立病院の経営状態を見る際に修正医業収支比率を用いることは、不採算とされる医療に取り組み補助金等が認められている公立病院の経営指標としてわかりやすい。一方で、公立病院の機能も多様化しているため、機能の類似した病院との比較の方がより有益な情報だと思われる。
  • 新病棟においては最新設備が多く導入され、その分当該設備の維持更新にかかる費用や、借入返済が重くなってくると考える。
  • 「6.」と重複するが、センターが提供したい・提供できる医療と、地域住民のニーズが離れていくと、経営に対して悪い方向にレバレッジが効いてしまう状況にあると思うので、経営にかかる各種指標は今まで以上に注視する必要があると考える。
  • 光熱費や原材料費の高騰、新病棟建設による負担金(家賃相当分)の増加に加え、3号館改修工事、1・2号館の解体工事を控え、収支面で当面の間厳しい状況が続くと思われます。そのような状況だからこそ、人財への投資・処遇改善が停滞することがないよう重点項目として取り組んでいただきたい。
  • コロナ渦以降、組織の横の連携が希薄になっているとの現状認識があるようなので、目標共有や新病棟の運営等について意見交換する場を設けていただくなど、コミュニケーション向上に努めていただきたい。
  • 浜松医科大学との「地域医療連携推進法人」立ち上げによる、種々の経営改善効果の期待は大きいが、現状ではイメージの域を出ていない感がある。今後、医師の相互派遣等、人材交流の実現可能性や経費削減に資する計数見通しなど、具体的な数値や実施スケジュール案に落とし込んだ計画策定が必要だと考える。
  • 近い将来、看護師不足となるとの危機感を有しているが、具対策が講じられていない。「ヒト」の課題は一朝一夕に解消されるものではないので、課題を洗い出した上で時間軸を定めた行動計画を求めたい。
  • 人事評価や職能資格を含めた人事制度改正を検討しているとのことであったが、労務問題の専門家のアドバイスや助言あるいはコンサルティング導入も選択肢に入れ人材の定着、モチベーション向上等につながる施策立案、実行を期待する。

8.来年度の病院運営事業に対する意見・要望

  • 働き方改革による職員の労働時間の管理が厳しくなり、勤務時間も以前より制約される中で、職員のモチベーションを高め、維持することが求められる。特に、医師が、症例数を1例でも増やし、「スキルを磨きたい」、「地域で、日本でトップになりたい」という熱意をもてるような仕組みを構築することは、病院の経営改善にとっても極めて重要である。
  • 退職者を減らすために、多面的な方策を考える必要がある。特に個々の看護師の専門性を高める一方で、固定的な配置で不満が募らないようなフレキシブルな配置転換を可能とする余地も残すべきである。
  • コロナ禍の制約が解除されつつある中で、横のつながりを再構築できるような取り組みを行うと同時に、浜松医療センターの理念・使命を一人ひとりが理解し、自分の働く施設に誇りをもつことができるような取り組みを行っていく必要がある。
  • 引き続き、公立病院として価値ある急性期医療の提供と経営収支の改善の両方に取り組んでいただきたい。
  • 患者さんや地域の開業医の先生方に選んでいただく病院になる必要があることは論を俟たないが、経営収支の改善のために必要以上の患者の掘り起こし(需要の誘発)を行うことは公立病院の役割ではないと思われる。
  • 他院の診療状況や県西部地域での需要は疾患ごとに変わるため、当院が強みとなり得る分野ごとに目標症例数などを設定するなどについても検討していただきたい。
  • センターだけではなく医療業界全体の課題であるため、解決は簡単ではない点は理解しているが、看護師その他の専門職の確保について、実効性のある取り組みと成果を期待したい。
  • 市民ならびに開業医に対し、医療センターの強みを積極的にプレゼンし続けることが、選ばれる病院になる、患者増に繋がると考える。引き続き広報強化に努めていただきたい。
  • 今までも実行されていたと思うが、患者や開業医の声を広く聞き、新病棟運営に関する他者評価分析を行っていただきたい。もちろん働くスタッフからも運営問題点や患者からのお褒めの言葉等を収集していただきたい。現場の生の声を活かし、運営側では気づかない強みや弱みを把握し、改善していく、そのプロセスを見える化、広報するところまでを仕組化できるよう組織一丸となって取り組んでいただきたい。
  • 新病棟稼働に伴って、ハード面、ソフト面ともに種々の課題が出てきていると思われるので、浜松市と連携を密にして、迅速な対応を行っていただきたい。
  • 特に、患者に不便をきたしたり、安全面に不安が生じるような事案に対しては、より柔軟な対応を図り改善を施していただきたい。

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お問い合わせ

浜松市役所健康福祉部病院管理課

〒432-8580 浜松市中央区富塚町328 浜松医療センター

電話番号:053-451-2772

ファクス番号:053-451-2773

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