更新日:2024年3月25日
第4章 計画対象範囲の目標と基本方針
1.目標
- 歴史ゾーン:浜松城の史跡としての価値をPRし、次世代へ継承します
浜松城の特質を示す野面積の石垣や地下に残存する城郭施設の遺構を保存するとともに、歴史的検証のもとにその価値を顕在化させ、地域住民だけでなく多くの人々がその価値を学び、理解できるようにします。
- 南エントランスゾーン:来訪者を歴史的な空間へ誘致します
公園へのアプローチを向上させるため、都心方面から野面積の石垣を望むことができるようにしながら、公園全体の歩行者向け入口としての利便性を高めます。また、地下に残存する城郭遺構を保存するとともに、歴史的検証のもとにその価値を顕在化させ、来訪者がその価値を学び、理解できるようにします。
2.基本方針
浜松城跡の本質的価値の適切な保存と持続可能な活用を目的に、「史実に沿った歴史性の顕在化」のための5つの基本方針を立てました。
- (1)本質的価値の確実な保存と次世代への継承
浜松城跡の本質的な価値は、残存する野面積の石垣と土塁、地下の遺構及び遺物にあります。それらを確実に保存し、次世代へ継承していくよう努めます。
- (2)本質的価値の顕在化(積極的表現の方針)
浜松城の建築物は、当地に現存しておらず、地下に埋蔵された遺構(礎石等)に本質的価値があります。したがって、現地形からはそれらの存在をうかがい知ることができないものもあり、その価値を正確に伝えるため、史跡等の規模、形態、性質等に関する情報を目に見える形でわかりやすく顕在化させます。
- (3)整備の対象とする時期 ⇒ 廃城時を原則
現状に見る浜松城の縄張、石垣等は、廃城時のものを示しており、整備の対象とする時期は、廃城時の姿に照準を合わせることを基本とします。
- (4)廃城後の土地利用形態 ⇒ 移転または撤去を基本
史跡指定地内に含まれる各種の施設等のうち、廃城後に設置され、城跡と直接の関係が認められず、城跡の本質的価値にそぐわない諸要素については、今後、移転または撤去をすることを基本とします。
- (5)関連する文化財のネットワーク
浜松城跡を中心に周辺の関連文化財等を連携させ、浜松城跡を拠点とした歴史的資源のネットワーク化を図ります。
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