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更新日:2022年11月25日

浜松市リハビリテーション病院の事後評価結果

令和3年度における浜松市リハビリテーション病院の指定管理者の事後評価については、評価委員会における審査結果を踏まえ、次のとおり公表します。

1.公の施設の名称

浜松市リハビリテーション病院

2.指定の期間

平成31年4月1日~令和6年3月31日

3.指定管理者

名称:社会福祉法人聖隷福祉事業団
所在:浜松市中区元城町218番地26

4.事後評価委員会の概要

(1)評価委員会の構成

  • 委員長:大久保忠俊(大久保外科・消化器科医院:院長)
  • 委員:後藤励(慶應義塾大学教授)
  • 委員:大六野隆(ヤマハ株式会社:顧問)
  • 委員:町田あつ子(町田進亮税理士事務所:税理士)
  • 委員:松浦直樹(スズキ株式会社:監査本部長)

(2)審査日時

  • 令和4年7月28日(木曜日)午後1時30分~午後4時00分

(3)評価点

  • 81.4点/100点

5.評価の内容

評価項目

配点

評価点数

1.重要課題への対応

10

8.0

2.経営の視点

30

22.8

3.公立病院としての取組み

30

27.0

4.前年度指摘項目への対応

20

16.8

5.顧客満足度

10

6.8

合計

100

81.4

6.経営の視点からの意見・要望

  • 新型コロナウイルス感染症の影響、医師退職などのため外来患者数の減少、手術件数の減少がみられたにもかかわらず、一般病棟を回復期リハビリ病棟に変更して入院単価のアップを図るなどの努力の結果、収支決算でわずかながらプラス収支となったことは評価に値する。
  • スタッフ1人あたりのリハビリ実施単位数が、14.8単位/日から10月より14.9単位/日に上昇したことは評価に値する。
  • 病床利用率が令和2年度より上昇し、95.2%となったことは評価に値する。
  • 職員給与費対医業収益比がやや増加したのは残念である。
  • 高度な技術を持つ整形外科医師の退職にもかかわらず、回復期リハビリ医療への資源集中をなしとげ、経営に対する影響がほとんどなかったことは、経営状況の変化に即応できる体制がすでに構築されていることの表れであると考えられ高く評価できる。
  • リハビリ先進医療機器の導入を積極的に進め職員の負担を軽減することは、新型コロナウイルス感染症のようなリスクに職員が柔軟に対応することを可能にする余力を与えることにつながると考えられる。
  • 医療保険・介護保険の両サービスを積極的に活用し、経営と患者のケア両者に良い影響を与えている。
  • 顧客満足度について、アンケート調査はその数値の経時的な増減に一喜一憂すべき指標ではないと思われる。統計学的な有意差などにも留意する必要がある。
  • 公立リハビリテーション病院との経営指標の比較先は出来れば複数にして頂きたい。
  • (PDCA)PDCAは令和2年度に比べ改善した。KPIやアクションプランを定め、結果を評価しているのは素晴らしい。「事業目標策定会議」に力を入れられたということだが、その成果が出ている。ただ、目標が5分野合計24項目あり、個別の評価点しかない。全項目を並列に評価するだけでなく、項目ごとに重み付けをして、分野ごと、あるいは全体としての総合評価を実施するなど、要するに経営目標が達成できたのかどうかを検証、確認されると、さらに良いと思う。
  • (リスクマネジメント)院長の強力なリーダーシップの下、医療安全やサイバーセキュリティなど個々にリスク管理を行っており、現状大きな不安はない。さらにレベルを上げるため、いわゆる「リスクマネジメント」の考え方を導入し、リスク全体像の把握(リスクマップの作成)やリスク管理ルール、リスク管理体制の整備など、組織として安定的、継続的でプロアクティブな取組みを検討されると良いと思う。
  • 医師の退職による影響を病棟の大規模な変更により入院患者数及び病床利用率を確保できたことは大変すばらしい。理学療法士を増員し、リハビリ専門医を誕生させて、体制を整えたことはよく理解できました。
  • ただ、リハビリの設備及び面積自体は限られているため、患者一人一人に窮屈な思いをさせることなく十分な処置ができるように配慮がされているのか疑問を持ちました。
  • また、スケジュール調整やカンファレンスの運用見直しなど業務効率の改善に取り組まれたようでしたが、療法士一人あたりの稼働率向上につながらなかったとのコメントもありましたので、原因の究明と改善に取り組んで頂きたいと思います。
  • 浜松市病院事業会計と指定管理者の連結決算が黒字であったことは良かったと思います。
  • 医師の退職による収益減少見込みへの対応(一般病棟から回復期リハビリ病棟への変更等)は適切なものであったと思います。
  • 指定管理者評価資料と評価委員会資料で、職員満足度調査結果に対するコメントの温度差が気になりました。外向きの顔と内向きの顔が違うと、病院経営のための施策に対し職員が一致団結するための障害にならないか心配になりました。

7.公立病院としての取組みに対する意見・要望

  • 回復期病棟の患者1人あたりのリハビリ提供単位数は令和2年度と同じ7.3単位/日であったが、リハビリ実績指数が徐々に増加していることは評価できる。また、看護部とリハビリ部で「NR教育委員会」を設立し、回復期病棟における患者支援体制の強化が図られたことはとてもよいことだと思われる。
  • 「えんげセンター」では、嚥下造影検査件数、手術件数が令和2年度よりかなり減少したが、これも新型コロナウイルス感染症の影響が少なからずあると思われる。しかし、嚥下障害実習研修会や嚥下サポーター養成講座も活発に行われており、今後も日本の嚥下障害治療の中心病院として努力していただきたい。
  • 整形外科医の退職で、「スポーツ医学センター」での手術件数が大幅に減ってしまったのは残念であるが、小中学校における運動器健診などを積極的に行われており、今後も努力していただきたい。
  • 「高次脳機能センター」の自動車運転専門外来の新規患者数が増加しており、このユニークな取り組みをさらに充実させてほしい。
  • 「市民いきいきトレーナー養成講座」を10年間続けており、令和3年度もマスタートレーナー6名を認定し、令和3年度の浜松市医療奨励賞を受賞したことは、たいへんすばらしい。
  • 退院後の追跡調査がしっかりとなされており、自宅に帰る比率の増加に加え、「訪問リハビリ」「通所リハビリ」ともに令和2年度より利用者数が増加しているのは評価に値する。
  • インシデント・アクシデント報告数で、全体としては減少したものの、転倒件数は増えており、3bの件数も増加しているので、この原因を究明し、改善を図っていただきたい。
  • 職員満足度が令和2年度に比し、かなり低下している。新型コロナウイルス感染症の不安や陽性者が出た時のストレスが影響していると思われるが、原因を究明し回復してほしい。
  • コロナ禍にも関わらず、リハビリ医療以外のサービスとの連携に努め退院後の支援をされることで在宅復帰率を維持されていることは高く評価できる。
  • 嚥下リハビリ、高次脳機能センターの就労復帰、脊損患者への対応など、県下のみならず全国的にも注目されるリハビリ医療を進めていることは、当該分野の人材育成拠点しての役割としても大いに期待できる。今後も、リハビリ人材の教育・リハビリ医療の研究に対するサポートを積極的に行って頂きたい。
  • 「地域に根ざす」「患者中心主義」等の理念を掲げ、これを方針や目標に展開し、具体的な施策に落とし込んで成果を上げておられる。公立病院としての役割、使命を、病院全体でよく理解し体現している。
  • 新型コロナウイルス感染症感染拡大で活動が制約を受ける中、様々な工夫をして公立病院としての役割遂行を進めている。経営陣および現場のスタッフの皆さんの努力に感謝し、敬意を表したい。
  • スポーツ医学センターの運動器健診(メディカルチェック)事業について、9年間を通して運動器のデータ取得のため神久呂小学校と神久呂中学校で開催したとご回答頂きました。社会事情の変化により外で遊ぶ機会が減少した児童、生徒たちは体育の授業でのけがの確率が高いと聞いています。日本の将来を担う子供たちにとって成長期においてどのような運動が効果的なのか、けが予防に室内や家庭でできる運動は無いのか、データをもとに、浜松市民へのフィードバックを浜松市とともに取り組んで頂きたいと思います。
  • 外来患者満足度、入院患者満足度の調査結果が良いことから、公立病院としての取り組みが評価されていると思います。

8.来年度の病院運営事業に対する意見・要望

  • 新型コロナウイルス感染症感染拡大は令和4年度もつづくと思われるので、院内で2次感染を起こさないよう細心の注意をはらい、回復期病院に該当する補助金はないが、ポストコロナの患者さんも積極的に受け入れてほしい。
  • 欠員となっている内科、整形外科の常勤医を確保し、「スポーツ医学センター」における外来患者数、手術件数の増加を目指してほしい。
  • 回復期リハビリ病棟が増えたことを利点としてとらえ、スタッフ一人あたりのリハビリ実施単位数をさらに増やすなど、本来の使命であるリハビリテーション医療の充実を目指してほしい。
  • リハビリ医療に関する倫理は、通常の急性期医療の倫理とは違った家族、社会などを巻き込んだ複雑な課題だと推察される。そのような中、臨床上・経営上のリスクを定量化することは非常に難しいと考える。製造業等の工程管理とは異なる医療現場でのリスク管理は独自の発展を遂げているが、本院で行われているリスク管理は医療現場での標準的なリスク管理手法を行いつつ、院長のリーダーシップの下、多職種間の密な意思疎通により定量化出来ないリスクに対する対応も組織的に行っているものと考えられる。
  • 今回、院長ご自身により、その目指すところや課題認識等と結びつけながら活動報告をされたので、単なる結果報告ではなく、本来の意味での事業報告、経営報告を聞くことが出来て、有益であった。お忙しいこととは思うが、令和4年度以降も続けられるとよいと思う。
  • 今回はほとんどすべての事項について院長に回答をお願いしてしまったが、各論のテクニカルな部分は事務長から回答する等工夫すると、一層実が上がることと思う。
  • 新型コロナウイルス感染症の影響は令和4年度も続くと予想されます。感染対策を引き続き実施し、合わせて病院運営も可能な限り稼働させるため、各セクションの情報共有をしっかり行ない、高い病床利用率を確保して頂きたいと思います。
  • また、現状を維持しつつも、退職した医師の補充に時間をかけ、新しい診療分野の確立に取り組んで頂きたいと思います。
  • 患者満足度の高さと、職員満足度の低さのギャップが気になりました。色々説明して頂きましたが、患者満足度向上の取り組みのしわ寄せが職員満足度の低さに表れている可能性もあると思います。現在の顧客満足度を維持するためにも、職員満足度向上の取り組みをお願いします。
  • 病院理念である「地域に根ざし、利用者の尊厳と生活の質を尊重した、患者中心主義に基づく医療の提供」を今後もお願いします。

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お問い合わせ

浜松市役所健康福祉部病院管理課

〒432-8580 浜松市中央区富塚町328 浜松医療センター

電話番号:053-451-2707

ファクス番号:053-451-2773

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