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更新日:2023年4月13日
人口減少社会の到来や節水意識の高まりなど社会環境の変化、さらには大規模地震への対応など、水道事業を取り巻く環境は大きく変化しています。
このような状況下、水道事業の基幹収入である水道料金収入は、節水機器の普及や前年度の猛暑の反動、東日本大震災に伴う経済活動の停滞などの影響により、1戸あたりの有収水量が前年度の266.7立方メートルから8.2立方メートル減の258.5立方メートルに減少したため、前年度に比べ3.2%の減少となりました。
一方、経営健全化のための取り組みとしては、事務事業の見直しや職員の再任用化などにより職員3人の削減を図ったほか、支出の抑制や企業債残高の削減などに努めました。
また、建設事業につきましては、今後予想される震災に備えるため、管路耐震化実施計画に基づき、幹線管路の耐震化を重点的に実施するとともに、市中心部において老朽管更新事業を推進しました。
水道施設の維持管理業務等における職員の再任用化や事務事業の合理化などにより、前年度と比較して3名の職員を削減しました。
配水管網の整備では、配水幹線、配水支管、給水要望による整備で約19.6kmを布設しました。また、配水管、老朽管等の改良工事、配水幹線の耐震化工事などにより約34.9kmを布設替えしました。この結果、管路の耐震化率は前年度比1.2ポイント増の16.8%、基幹管路の耐震適合率は前年度比3ポイント増の50%となりました。
施設の整備では、配水施設において小斎藤配水池築造工事、請留配水池造成工事、大谷配水池及び只木配水池緊急遮断弁設置工事、水管橋耐震補強工事などを実施したほか、送水施設や導水施設の整備も進めました。この結果、配水池の耐震施設率は前年度比1.2ポイント増の81.7%となりました。
配水管網の整備
配水幹線の整備 |
都田瀬戸連絡線、山東鉈付外地内配水幹線、城北神明幹線等 |
---|---|
配水支管の整備 |
船越町、野口町、笠井町、上島二丁目等 |
給水要望による整備 |
都田町、下飯田町、中郡町等 |
配水管の改良工事 |
丸塚町、貴布祢、西美薗、新原等 |
老朽管等の改良工事 |
和合町、早出町、大瀬町、西塚町等 |
配水幹線の耐震化工事 |
神久呂幹線、三ヶ日大崎幹線、東部幹線等 |
施設の整備
配水施設の整備 |
小斎藤配水池築造工事、請留配水池造成工事、大谷配水池及び只木配水池緊急遮断弁設置工事、水管橋耐震補強工事(新橋等) |
---|---|
送水施設の整備 |
三ヶ日浄水場送水管改良工事、宮口分岐送水管布設工事 |
導水施設の整備 |
中央配水区導水管改良工事、永島地内導水管改良工事 |
給水区域内人口79万1,224人に対し、現在給水人口は76万879人となり、普及率は前年度と比較して0.2ポイント増の96.2%となっています。また、給水戸数は前年度と比較して2,589戸増の31万3,923戸となりました。
しかし、前年度の猛暑の反動や東日本大震災に伴う経済活動の停滞などの影響により、有収水量(給水量)は1,880,885立方メートル減の81,153,166立方メートルとなっています。
項目 |
単位 |
平成21年度 |
平成22年度 |
平成23年度 |
前年度比(%) |
|
---|---|---|---|---|---|---|
給水区域内人口 |
人 |
792,947 |
792,523 |
791,224 |
99.8 |
|
現在給水人口 |
760,204 |
761,185 |
760,879 |
100.0 |
||
普及率 |
% |
95.9 |
96.0 |
96.2 |
(0.2) |
|
給水戸数 |
戸 |
308,545 |
311,334 |
313.923 |
100.8 |
|
配水量 |
立方メートル |
87,323,578 |
88,271,481 |
86,772,891 |
98.3 |
|
一日最大配水量 |
269,887 |
270,747 |
265,719 |
98.1 |
||
有収水量 |
82,236,399 |
83,034,051 |
81,153,166 |
97.7 |
||
一般用 |
65,510,778 |
66,229,702 |
64,893,876 |
98.0 |
||
業務用 |
13,269,267 |
13,271,810 |
12,885,615 |
97.1 |
||
官公用 |
3,450,104 |
3,528,370 |
3,371,073 |
95.5 |
||
臨時用 |
6,250 |
4,169 |
2,602 |
62.4 |
||
有収率 |
% |
94.2 |
94.1 |
93.5 |
(△0.6) |
|
配水管延長 |
km |
4,317 |
4,352 |
4,381 |
100.7 |
|
職員数(管理者含む) |
人 |
201 |
191 |
188 |
98.4 |
|
有収水量 |
供給単価 |
円 |
134.78 |
128.18 |
126.90 |
99.0 |
給水原価 |
132.29 |
127.38 |
132.14 |
103.7 |
||
販売利益 |
2.49 |
0.80 |
△5.24 |
△655.0 |
※前年度比欄の( )は増減ポイント数
収入では、水道事業の基幹収入である水道料金が、前年度の猛暑の反動や東日本大震災に伴う経済活動の停滞などの影響により362,430千円の減となるなど、合計で11,302,052千円となっています。
支出では、企業債残高の削減効果により企業債利息が44,508千円の減となりましたが、減価償却費等が145,738千円の増、受水費が基本水量の増に伴い49,374千円の増となるなど、合計で 11,116,134千円となっています。
この結果、当年度純利益では、前年度と比較して472,678千円減の36,767千円となりました。
(税込、単位:千円)
区分 |
平成21年度 |
平成22年度 |
平成23年度 |
増減 |
|
---|---|---|---|---|---|
収入 |
水道料金 |
11,637,955 |
11,175,499 |
10,813,069 |
△362,430 |
その他 |
511,052 |
486,679 |
488,983 |
2,304 |
|
収入合計 |
12,149,007 |
11,662,178 |
11,302,052 |
△360,126 |
|
支出 |
人件費 |
1,743,458 |
1,658,920 |
1,663,559 |
4,639 |
維持管理費 |
2,450,558 |
2,235,331 |
2,201,794 |
△33,537 |
|
受水費 |
2,269,346 |
2,343,579 |
2,392,953 |
49,374 |
|
減価償却費等 |
3,919,739 |
3,956,829 |
4,102,567 |
145,738 |
|
企業債利息 |
839,641 |
799,769 |
755,261 |
△44,508 |
|
支出合計 |
11,222,742 |
10,994,428 |
11,116,134 |
121,706 |
|
収益的収支差引(税込) |
926,265 |
667,750 |
185,918 |
△481,832 |
|
収益的収支差引(税抜) |
684,009 |
509,445 |
36,767 |
△472,678 |
収入では、管路耐震化などの財源として企業債が486,100千円の増となるなど、合計で1,491,467千円となっています。
支出では、管路耐震化事業費の増に伴い改良費が121,885千円の増となりましたが、配水管布設事業費の減などに伴い拡張費が370,870千円の減となるなど、合計で5,132,922千円となっています。
この結果、3,641,455千円の収支不足を生じましたが、減債積立金の取り崩しや損益勘定留保資金などで補てんしました。
なお、企業債残高につきましては、前年度と比較して501,440千円減の24,568,340千円となっています。
(税込、単位:千円)
区分 |
平成21年度 |
平成22年度 |
平成23年度 |
増減 |
|
---|---|---|---|---|---|
収入 |
企業債 |
594,300 |
473,900 |
960,000 |
486,100 |
工事負担金 |
325,337 |
177,061 |
165,379 |
△11,682 |
|
加入金 |
248,410 |
316,949 |
273,489 |
△43,460 |
|
その他 |
379,680 |
164,047 |
92,599 |
△71,448 |
|
収入合計 |
1,547,727 |
1,131,957 |
1,491,467 |
359,510 |
|
支出 |
拡張費 |
1,622,568 |
1,304,277 |
933,407 |
△370,870 |
改良費 |
4,042,539 |
2,602,497 |
2,724,382 |
121,885 |
|
企業債償還金 |
1,430,784 |
1,456,104 |
1,461,440 |
5,336 |
|
その他 |
23,788 |
14,876 |
13,693 |
△1,183 |
|
支出合計 |
7,119,679 |
5,377,754 |
5,132,922 |
△244,832 |
|
資本的収支不足補てん額 |
5,571,952 |
4,245,797 |
3,641,455 |
△604,342 |
|
企業債残高 |
26,051,983 |
25,069,780 |
24,568,340 |
△501,440 |
収益につきましては、合計で前年度と比較して343,940千円減の10,772,659千円となっています。このうち、給水収益は、前年度の猛暑の反動や東日本大震災に伴う経済活動の停滞などの影響により345,170千円の減、また、雑収益は、東日本大震災応急給水支援にかかる求償収入などにより8,515千円の増となっています。
費用につきましては、合計で前年度と比較して128,738千円増の10,735,892千円となっています。このうち、減価償却費は92,613千円の増、原水及び浄水費は、受水費などの増により64,603千円の増となっています。
この結果、当年度純利益は36,767千円となりました。
(単位:千円)
区分 |
平成21年度 |
平成22年度 |
平成23年度 |
増減 |
---|---|---|---|---|
営業収益 |
11,486,457 |
11,034,831 |
10,691,448 |
△343,383 |
給水収益 |
11,083,766 |
10,643,333 |
10,298,163 |
△345,170 |
その他の営業収益 |
402,691 |
391,498 |
393,285 |
1,787 |
営業外収益 |
93,614 |
77,277 |
81,211 |
3,934 |
受取利息及び配当金 |
72,430 |
54,004 |
49,423 |
△4,581 |
雑収益 |
21,184 |
23,273 |
31,788 |
8,515 |
特別利益 |
0 |
4,491 |
0 |
△4,491 |
固定資産売却益 |
0 |
4,491 |
0 |
△4,491 |
収益計 |
11,580,071 |
11,116,599 |
10,772,659 |
△343,940 |
営業費用 |
10,039,324 |
9,777,037 |
9,968,099 |
191,062 |
原水及び浄水費 |
3,196,234 |
3,120,302 |
3,184,905 |
64,603 |
配水及び給水費 |
1,415,077 |
1,212,753 |
1,159,830 |
△52,923 |
業務費 |
709,094 |
695,587 |
678,896 |
△16,691 |
総係費 |
798,928 |
791,395 |
842,209 |
50,814 |
減価償却費 |
3,691,247 |
3,775,841 |
3,868,454 |
92,613 |
資産減耗費 |
228,492 |
180,904 |
233,322 |
52,418 |
その他営業費用 |
252 |
255 |
483 |
228 |
営業外費用 |
839,644 |
799,774 |
755,263 |
△44,511 |
企業債利息 |
839,641 |
799,769 |
755,261 |
△44,508 |
雑支出 |
3 |
5 |
2 |
△3 |
特別損失 |
17,094 |
30,343 |
12,530 |
△17,813 |
過年度損益修正損 |
17,094 |
30,343 |
12,530 |
△17,813 |
費用計 |
10,896,062 |
10,607,154 |
10,735,892 |
128,738 |
当年度純利益 |
684,009 |
509,445 |
36,767 |
△472,678 |
資産につきましては、有価証券の売却や建設投資の減などにより現金預金が2,280,280千円の増となるなど、合計で前年度と比較して555,448千円増の112,057,524千円となっています。また、平成24年度中に満期となる有価証券799,910千円を固定資産から流動資産へ振替しました。
負債につきましては、下水道使用料預り金の増などにより、合計で前年度と比較して446,451千円増の7,032,126千円となっています。なお、退職者の増により88,514千円を退職給与引当金から取り崩しました。
資本につきましては、当年度純利益の減などに伴い利益剰余金が減となりましたが、工事負担金や加入金をはじめとした資本剰余金の増などにより、合計で前年度と比較して108,997千円増の105,025,398千円となっています。なお、借入資本金は、501,440千円の減となっています。
この結果、負債及び資本の合計は、前年度と比較して555,448千円増の112,057,524千円となりました。
(単位:千円)
区分 |
平成21年度 |
平成22年度 |
平成23年度 |
増減 |
---|---|---|---|---|
固定資産 |
98,725,149 |
101,245,335 |
99,927,173 |
△1,318,162 |
有形固定資産 |
98,710,187 |
98,631,211 |
98,110,027 |
△521,184 |
無形固定資産 |
6,820 |
6,452 |
9,384 |
2,932 |
投資 |
8,142 |
2,607,672 |
1,807,762 |
△799,910 |
流動資産 |
13,365,540 |
10,256,741 |
12,130,351 |
1,873,610 |
現金現金 |
7,455,871 |
7,632,192 |
9,912,472 |
2,280,280 |
未収金 |
1,799,157 |
1,108,526 |
1,293,744 |
185,218 |
有価証券 |
3,997,390 |
1,399,000 |
799,910 |
△599,090 |
貯蔵品 |
112,798 |
116,985 |
124,186 |
7,201 |
前払金 |
0 |
0 |
0 |
0 |
立替金 |
24 |
38 |
39 |
1 |
その他流動資産 |
300 |
0 |
0 |
0 |
資産合計 |
112,090,689 |
111,502,076 |
112,057,524 |
555,448 |
固定負債 |
4,396,124 |
4,411,598 |
4,323,084 |
△88,514 |
引当金 |
4,396,124 |
4,411,598 |
4,323,084 |
△88,514 |
流動負債 |
3,075,238 |
2,174,077 |
2,709,042 |
534,965 |
未払金 |
2,715,596 |
2,021,330 |
2,173,183 |
151,853 |
その他流動負債 |
359,642 |
152,747 |
535,859 |
383,112 |
負債合計 |
7,471,362 |
6,585,675 |
7,032,126 |
446,451 |
資本金 |
66,386,724 |
66,205,153 |
66,433,713 |
228,560 |
自己資本金 |
40,334,741 |
41,135,373 |
41,865,373 |
730,000 |
借入資本金 |
26,051,983 |
25,069,780 |
24,568,340 |
△501,440 |
剰余金 |
38,232,603 |
38,711,248 |
38,591,685 |
△119,563 |
資本剰余金 |
34,738,694 |
35,435,893 |
36,009,563 |
573,670 |
利益剰余金 |
3,493,909 |
3,275,355 |
2,582,122 |
△696,223 |
資本合計 |
104,619,327 |
104,916,401 |
105,025,398 |
108,997 |
負債資本合計 |
112,090,689 |
111,502,076 |
112,057,524 |
555,448 |
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