更新日：2023年4月13日

平成19年度 下水道事業会計当初予算について

1　収益的収入及び支出

下水道事業財政の根幹をなす下水道使用料につきましては、下水道整備の推進及び水洗化促進事業に伴う徴収件数の増、並びに料金改定の値上げ分などを見込み、前年度比2.3％増の92億8,500万円を計上しましたが、一般会計からの繰入金において、雨水処理等負担金と汚水処理負担金を合わせた合計で、2億1,583万3千円を減額したことなどにより、収入総額では、前年度比0.2％減の162億9,343万7千円を計上しました。
一方、支出につきましては、建設事業の推進により減価償却費などの経費が増額となりましたが、北ポンプ場維持管理業務の民間委託化や業務の見直しなどにより21人の職員を減員するなど経常的経費を極力抑制し、支出総額では、前年度比0.7％減の162億302万8千円を計上しました。
この結果、税込みの収支差引では、9,040万9千円の収入超過となりましたが、税抜きの収支差引では、2億5,228万9千円の損失を見込むものです。

2　資本的収入及び支出

収入につきましては、企業債において建設改良に伴う借入額は、前年度と比較して削減したものの、高金利対策借換債が対象利率の緩和により増となったため、企業債全体で10億9,626万1千円の増額となったほか、対象事業費の減により国庫補助金が減額となるなど、収入総額では、前年度比7.2％増の147億7,427万6千円を計上しました。
一方、支出につきましては、公共下水道事業及び特定環境保全公共下水道事業において、管きょ、ポンプ場及び浄化センターの汚水処理に係る整備事業に加え、中ポンプ場雨水滞水池築造工事などの合流改善事業や雨水排水対策事業などを盛り込み、合計で98億8,758万7千円を計上しました。これに、城西浄化センターの建設にかかる県代行事業費や流域整備事業費、企業債償還金などを合わせた支出総額では、前年度比4.9％増の213億891万9円を計上しました。
この結果、収支差引で65億3,464万3千円の収支不足となりますが、この不足額は、減価償却費等の内部留保資金などにより補てんします。
また、収益的収支及び資本的収支を含めた下水道事業会計の総収入額は、前年度比3.2％増の310億6,771万3千円となり、総支出額は、前年度比2.4％増の375億1,194万7千円となります。

【収益的収入及び支出】（単位：千円）

区分			19年度当初予算額 A	18年度当初予算額 B	対前年度当初予算増減 A-B	備考
1　下水道事業収益			16,293,437	16,327,825	△34,388
	1　営業収益		12,904,484	13,556,300	△651,816
		1　下水道使用料	9,285,000	9,078,000	207,000	下水道使用料収入
		2　他会計負担金	3,619,484	4,478,300	△858,816	雨水処理費等に対する一般会計負担金
	2　営業外収益		3,388,953	2,771,525	617,428
		1　受取利息及び配当金	100	100	0	歳計現金に対する預金利息
		2　他会計負担金	3,302,752	2,659,769	642,983	汚水処理費に対する一般会計負担金
		3　国庫補助金	7	467	△460	特別地方債に係る利子補給補助金
		4　農業集落排水業務負担金	23,169	24,135	△966	農業集落排水業務に対する負担金
		5　消費税及び地方消費税還付金	45,495	68,707	△23,212
		6　雑収益	17,430	18,347	△917
1　下水道事業費用			16,203,028	16,324,094	△121,066
	1　営業費用		10,392,117	10,410,758	△18,641
		1　管きょ費	357,120	366,258	△9,138	下水道管きょの維持管理に要する経費
		2　ポンプ場費	392,914	471,238	△78,324	中ポンプ場ほか14施設の管理運営に要する経費
		3　浄化センター費	1,272,279	1,304,047	△31,768	中部浄化センターほか8施設の管理運営に要する経費
		4　業務費	278,513	379,203	△100,690	下水道使用料徴収及び排水設備業務に要する経費
		5　西遠流域処理負担金	1,656,039	1,561,461	94,578	西遠流域下水道維持管理負担金
		6　総係費	460,336	462,904	△2,568	事業活動全般に関連する管理運営経費
		7　減価償却費	5,926,771	5,825,282	101,489	有形及び無形固定資産の減価償却費
		8　資産減耗費	48,145	40,365	7,780	固定資産の除却に要する経費
	2　営業外費用		5,785,789	5,882,819	△97,030
		1　支払利息及び企業債取扱諸費	5,760,569	5,852,358	△91,789	企業債利息及び一時借入金利息
		2　利子補給金	1,274	1,427	△153	水洗便所改造資金貸付金に対する利子補給金
		3　水洗便所設置費	566	566	0	生活扶助世帯に対する水洗便所設置費補助金
		4　私道排水設備布設費	201	810	△609	私道排水設備布設に対する補助金
		5　農業集落排水業務費	23,169	24,135	△966	農業集落排水業務に要する経費
		6　雑支出	10	10	0
		○　合併処理浄化槽設置事業費	0	3,513	△3,513
	3　特別損失		25,122	30,517	△5,395
		1　過年度損益修正損	25,122	30,517	△5,395	過年度分に係る経費
収支差引			90,409	3,731	86,678
収支差引（税抜：純利益）			△252,289	△356,504	104,215

【資本的収入及び支出】（単位：千円）

区分			19年度当初予算額 A	18年度当初予算額 B	対前年度当初予算増減 A-B	備考
1　資本的収入			14,774,276	13,775,992	998,284
	1　企業債		10,187,500	9,091,239	1,096,261
		1企業債	10,187,500	9,091,239	1,096,261	公共下水道事業費等に充当するための借入金
	2　出資金		177,458	30,880	146,578
		1　他会計出資金	177,458	30,880	146,578	雨水用地取得費等に対する一般会計出資金
	3　国庫支出金		3,062,650	3,567,070	△504,420
		1　国庫補助金	3,062,650	3,567,070	△504,420	公共下水道事業費等に対する国庫補助
	4　受益者負担金		682,513	995,933	△313,420
		1　受益者負担金	682,513	995,933	△313,420	公共下水道事業費等に係る受益者負担金
	5　工事負担金		664,155	83,770	580,385
		1　工事負担金	664,155	83,770	580,385	管きょ整備事業費に係る工事負担金
	○　県支出金		0	7,100	△7,100
1　資本的支出			21,308,919	20,308,829	1,000,090
	1　建設改良費		11,261,368	11,746,864	△485,496
		1　公共整備事業費	5,278,000	5,699,100	△421,100	国庫補助事業で施行する公共下水道事業費
		2　単独整備事業費	3,029,878	3,351,500	△321,622	単独事業で施行する公共下水道事業費
		3　特定環境保全公共整備事業費	681,000	1,099,600	△418,600	国庫補助事業で施行する特定環境保全公共下水道事業費
		4　特定環境保全単独整備事業費	898,709	904,824	△6,115	単独事業で施行する特定環境保全公共下水道事業費
		5　県代行事業費	111,469	134,970	△23,501	県代行事業費に係る建設負担金
		6　受益者負担金徴収業務費	102,097	147,984	△45,887	受益者負担金徴収業務に要する経費
		7　改良費	1,147,311	400,100	747,211	下水道管きょ改良工事等に要する経費
		8　固定資産購入費	12,904	8,786	4,118	メーター購入等に要する経費
	2　流域整備事業費		755,250	655,500	99,750
		1　西遠流域事業費	755,250	655,500	99,750	西遠流域下水道事業費に係る建設負担金
	3　企業債償還金		9,292,301	7,906,465	1,385,836
		1　企業債償還金	9,292,301	7,906,465	1,385,836	企業債償還元金
収支差引			△ 6,534,643	△6,532,837	△1,806
補てん財源			6,534,643	6,532,837	1,806
	1　過年度消費税資本的収支調整額		345742	398,340	△52,598
	2　過年度分損益勘定留保資金		1,380,779	1,685,383	△304,604
	3　当年度分損益勘定留保資金		4,808,122	4,449,114	359,008

平成19年度　主要事業

1　下水道の整備

(1) 汚水管きょの整備　6,587,320千円　（公共整備事業費、単独整備事業費、特環公共整備事業費等）

平成19年度末の目標普及率73.9％の達成を目指し下水道を整備するもの。

• 管きょ延長　88,062m（平成19年度末　 3,057km）
• 整備面積　 299ha（平成19年度末　11,800ha）
• 整備人口　11,152人（平成19年度末　585,910人）

(2) 汚水ポンプ場の整備　835,400千円　（公共整備事業費、単独整備事業費）

ポンプ施設の改築更新工事及び耐震対策を行うもの。

• 中ポンプ場電気設備改築工事（平成18年度～平成19年度）
• 北ポンプ場耐震補強工事
• 中ポンプ場耐震補強工事　ほか

(3) 終末処理場の整備　1,340,494千円　（公共整備事業費、特環公共整備事業費、県代行事業費）

処理施設の新設及び老朽施設の改築更新工事を行うもの。

• 中部浄化センター水処理電気設備改築工事（平成19年度～平成20年度）
• 中部浄化センター第1ポンプ場電気設備改築工事（平成19年度～平成20年度）
• 中部浄化センターブロワ棟耐震補強工事
• 城西浄化センター建設工事（佐久間）　ほか
  ＊県代行事業（平成20年3月31日供用開始予定）

2　雨水排水対策事業

(1) 雨水管きょの整備　326,000千円　（公共整備事業費）

雨水排水対策として、管きょ築造工事及び実施設計委託を行うもの。

• 管きょ延長　790m（平成19年度末　391km）

(2) 雨水ポンプ場の整備　300,000千円　（公共整備事業費）

雨水排水対策として、ポンプ場を築造するもの。

• 山後川雨水ポンプ場築造工事（細江）
  ＊総事業費　1,050,000千円（平成17年度～平成21年度）

3　合流改善事業

(1) 中ポンプ場雨水滞水池築造工事　369,000千円　（公共整備事業費）

降雨初期における濃い汚水を一旦貯留し、晴天時に処理場へ送水するための雨水滞水池を設置するもの。
＊総事業費　1,291,521千円（平成15年度～平成19年度）

(2) 浅田バイパス幹線築造工事　81,900千円　（公共整備事業費）

浅田処理分区内の浸水被害を解消するため、バイパス管を設置するもの。
＊総事業費　5,300,000千円（平成18年度～平成22年度）

4　老朽管等更新事業

(1) 管きょ調査委託　60,900千円　（公共整備事業費、改良費）

浜松地区の下水道整備は昭和34年の事業実施以来、長期間の使用を経ているため、管きょの調査委託を平成18年度より順次行っている。

• 中部処理区管きょ調査委託
• 弥生団地管きょ調査委託
• 湖東団地管きょ調査委託
• 舘山寺処理区内管路調査委託　ほか

(2) 管きょ改良工事　308,540千円　（改良費）

上記調査委託等により、管きょの破損等が判明した場合、速やかに改良工事を行い機能の回復に努めるもの。

• 都田テクノ内管きょ改良工事
  ＊総事業費　2,340,015千円（平成18年度～平成26年度）
• 瞳ケ丘団地内管きょ改良工事
  ＊総事業費　106,250千円（平成19年度～平成20年度）

5　事故対策等

(1) マンホール蓋飛散防止対策工事　44,900千円　（改良費）

マンホール蓋飛散による事故防止対策として、当面、中部処理区内にある国県道並びに1・2級路線上にあるマンホール蓋の取替えを実施するもの。

(2) 防臭対策工事　6,270千円　（管きょ費）

雨水桝より発生する悪臭対策として、中部処理区の合流区域内を対象として、防臭止めの設置を行うもの。

(3) 公共汚水桝の撤去工事　6,650千円　（管きょ費）

公共汚水桝の蓋の破損による事故防止対策として、当面、事故発生箇所の周辺や昭和45年以前の設置箇所について、公共汚水桝の撤去工事を行うもの。