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更新日:2024年4月15日

校長会議講話(令和4年4月8日)

1はじめに

本会議に先立ちまして、先ほどは「訓示」を述べさせていただきました。

この第1回校長会議では、新たなメンバーも含めた皆さんに、1月の就任以来「直接」お話しできますことを大変うれしく思っております。

令和2年度に引き続いて、令和3年度も「コロナ禍」と正面から向き合っていただいた皆さんの御苦労、御尽力のお陰で、浜松市立の学校と児童生徒は、教育活動を止めることなく、歩み続けることができました。

ありがとうございました。

また、この3月には、卒業式当日、陽性者や濃厚接触者として自宅待機を余儀なくされた多くの児童生徒のために、学校は、個別に卒業式を実施してくださいました。このように、一人一人の子供を大切にした校長先生方はじめ、学校の対応により、令和4年度のスタートが希望をもって切れることに、改めて感謝申し上げます。

新型コロナウイルス感染症は、未だ収束には至っておらず、令和4年度も様々な配慮が必要になると思われます。よろしくお願いします。

今週は、校長として入学式、始業式で、子供たちにお話をし、決意も新たにされたことでしょう。新任や昇任の校長先生は、特に長い1週間であり、お疲れのことと思います。

本日は、いただいたお時間の中で、皆さんにお願いも含めて、お話させていただきます。

2校長に求められること

(1)校長は・・・

社会の在り方が劇的に変わる「Society5.0時代」、新型コロナウイルス感染拡大による「予測困難な時代」が到来する中、スタートした新学習指導要領では、社会と連携・協働しながら、未来の創り手となる子供たちに必要な資質・能力を育成すること、社会に開かれた教育課程を実現すること、カリキュラム・マネジメントを確立することなどが求められています。

また、GIGAスクール構想を推進し、誰一人取り残すことのない公正に個別最適化された学びや創造性を育む学びを実現することの重要性は言うまでもありません。

校長は、学校の経営責任者として、しっかりとした教育理念と使命感をもち、課題解決に向け学校内外の力を総合・統合し、学び続ける教職員の育成と意思の形成に、リーダーシップを大いに発揮しなければなりません。

また、いじめ・不登校等の生徒指導に係る対応や、学校における働き方改革等の教職員の勤務・服務に係る対応を念頭においた学校経営に努めることも必要です。

そうしたことに加えて、現在の「コロナ禍」は、生徒の身体だけでなく心も含めた健康管理と、学力保障とを両輪とした経営をいかに進めるべきかを問うものです。

令和2年度、3年度は、今まで当たり前に行われてきたことについて、見直しや変更を余儀なくされました。見直しや変更の判断をしなければならない校長の皆さんにとっては、経営者としての本気度、また教育者としての真価を問われる2年間でもあったと思います。

(2)リーダーに求められる要素

新日本プロレス社長のハロルド・ジョージ・メイ氏によれば、自身の経験から、リーダーとして欠かせない要素に、「イニシアティブ」と「熱意」があると言っています。

一つ目の「イニシアティブ」とは、自ら行動を起こして、新しいチャレンジに導いていくことです。

新しいチャレンジは、リスクがあり、失敗するかもしれない。だからこそ成功率が高い提案をしないと人はついてきません。

また、イニシアティブをとるために大切な点は聞く耳を持つことです。

まずは、いろんな人の意見を聞きましょう。自分の中で結論を決めている場合でも、他人の意見を聞いてから結論を出すとよいと思います。

リーダーに欠かせない要素の二つ目は、「熱意」がみなぎっているかどうか、です。いくら戦略が正しくても、人に伝わらないと意味がありません。

言葉には、必ず人間というフィルターが入ってきます。

熱意をもって、職員に語りかけましょう。

さらに、物事を見ている時間軸を長くし、未来を見据えて計画を立てることがリーダーの役割です。また、責任が多くなり、今まで自分がやってきたことを他の人に託すしか、なくなってきます。次の世代を育てるためにも、他の人に託す勇気を持つこと。同時に妨げを取り除くこともリーダーの大切な役割です。職員が困難にぶつかったときに、直接話を聞いてあげる。

トップからの説得は非常に有効な場合があります。

言い換えれば、機動力と決断力が必要なのです。

リーダーシップに近道はありません。一緒に参加して、一緒にやるんだという気持ちで職員を引っ張っていくリーダーとして、校長先生方の経験を生かし、自分自身で道を切り拓き、人に認められるようになりましょう。

さらに、校長先生方には、横のつながりという強みがあります。この横のつながりを生かしながら、学校経営を進めていただきたいと思います。

3令和4年度の取組

私は所信表明で、「第3次浜松市教育総合計画『はままつ人づくり未来プラン』の教育理念である『未来創造への人づくり』『市民協働による人づくり』を具現化する施策を継承」すること、「経験を生かし、浜松の将来を担う子供を第一に考え、学校現場を大切にしながら、浜松市が目指す子供の姿である『自分らしさを大切にする子供』『夢と希望を持ち続ける子供』『これからの社会を生き抜くための資質・能力を育む子供』の育成を着実に推進」することを述べました。

そこで、ここからは具体的な施策について、お話します。

(1)キャリア教育について

最初に、キャリア教育についてです。

「キャリア教育元年度」と位置付けた令和3年度は、「推進教師」の選任と「ガイドブック」の活用を柱に、キャリア教育の取組の充実に向けての一歩を踏み出しました。初年度の取組を踏まえて、「推進教師」や「ガイドブック」を各学校の実態に合わせて有効に活用しながら、令和4年度も引き続き、キャリア教育を重点に置いた教育活動の推進をお願いします。

社会に開かれた教育課程の実現に向けての重要なカギであり、「コミュニティ・スクール」の取組を、キャリア教育と関連付けていく視点も必要になります。

(2)教育の情報化について

次に、一人一台学習者用タブレット端末等のICTを有効に活用する、教育の情報化では、GIGAスクール構想の一層の推進が求められます。

まずは、これまでの教育実践とICTの活用のベストミックスを図ることです。そして、児童生徒の「情報活用能力」について、「学習の基礎となる資質・能力」と位置づけ、社会の形成に参画していくための資質・能力として一層の充実を図らねばなりません。同時に児童生徒に「情報モラル」を身に付けさせることも必要になってきます。

教育の情報化は、学校で様々な実践に取り組んだ結果、新たな課題も出てきました。これは、「やってみたからわかること」で、「やってみないとわからなかったこと」です。実践により課題が見つかることは、とても価値あることだと考えます。一歩また一歩と、前に歩んでいきましょう。

私は、昨年度の教育長就任や人事異動のあいさつをオンラインで行いました。こうした経験を経て、校長先生方は、他の先生の手を借りることなく、御自身でオンラインに接続することができるようになられたのではないでしょうか。

研修会や校内の集会等で、ICTを積極的に活用している校長先生方も増えてきていると、うかがっています。

校長先生方の積極的な活用やICTリテラシーの向上が、学校の教育の情報化を推進していることは確かです。

「デジタル・スマートシティ」を掲げる本市らしく、ICTを大いに活用し、授業改善を促進するとともに、働き方改革にもつなげていただきたいです。

(3)教員について

国に目を向けますと、現在、「教員免許更新制」の発展的解消と教員一人一人の研修記録の作成に関する議論が進んでいます。

これを受けて浜松市では、校長育成指標や教員育成指標の見直し、研修記録の作成や活用の仕方について、教育センターを中心に進めていきます。

また今年度は、「定年延長制」について、議会の承認や職員団体への説明等で、理解を得て、全職員へ提示していくことになります。

今後のワークライフや採用についても、大きな影響があることを御承知いただきたいと思います。

(4)学校給食費の公会計化

そして、令和4年度は、いよいよ学校給食費の公会計化がスタートします。

昨年度は、スタートに向けて、学校にも多くの協力をいただきました。

教育の情報化同様に、「やってみたらわかること」がたくさん出てくると思いますが、本事業が、先生方の負担軽減や学校給食の安定的な実施につながるよう、一層の充実を図ってまいります。

4むすび~今、取り組むこと~

むすびになりますが、昨年6月、教育再生実行会議から第12次提言が出されました。

この提言には、「ウェルビーイング」という言葉が、繰り返し出てきます。

「ウェルビーイング」とは、一人一人の多様な幸せであるとともに、社会全体の幸せです。

また、この幸せは、経済的な豊かさだけでなく、精神的な豊かさや健康も含まれます。そしてこのような幸せが実現される社会は、多様性と包摂性のある持続可能な社会でもあるとされます。

今、取り組むことは、この「ウェルビーイング」の実現です。

こうした社会を実現していくためには、一人一人が自分の身近なことから他者のことや社会の様々な問題に至るまで関心を寄せ、当事者として、自ら主体的に考え、責任ある行動ができるようになることが大切です。

児童生徒の「ウェルビーイング」のためには、教職員の「ウェルビーイング」が不可欠です。新年度がスタートした校長先生方の学校には、

〇職員室に明るいあいさつや笑い声はあるでしょうか

〇教師集団の雰囲気は温かいでしょうか

〇問題を一人で抱え、悩んでいる先生はいませんでしょうか

校長先生方には、そんなことにも気を配っていただくことをお願いします。

「教育の未来は今ここで決まる」。学校と教育の未来を信じ、学校と教育のもつ影響力の大きさを噛みしめながら、私自身も職務・職責を全うしようという決意でおります。

はままつの子供たちの幸せのために、皆さんと一緒に、力を尽くしていくことをお誓いするとともに、校長先生方の御健康と御活躍を祈念し、

第1回校長会議の講話といたします。

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