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更新日:2020年6月8日

浜松市立幼稚園長会講話

 昨年度までは、校長・園長会として合同で開催をされていましたが、今年度から個別の開催となりました。先般4月11日にアクトで行われた校長会で話をさせていただきましたが、私がお話をする根幹の部分は、校長であっても、園長であってもお伝えしたい内容は同じです。なるべく園長会用に改めたつもりですが、兼務の園長先生方には、重なる部分もあり、お許しを願いたいと思っています。

 4月8日に入園式、始業式が行われ、各園では順調にスタートが切られたことと思います。順調にスタートすることができた陰には、ギリギリまで準備に追われた幼稚園の先生方の真摯な取組があったことと思います。感謝申し上げるとともに、園長先生方には、職員の心身の健康の把握について、御配慮いただけるとありがたく思うところです。

 皆さんには、トップリーダーとして、様々な角度から教職員に関わりながら、「自園が進むべき方向」というねらいに向かって「保育の充実」の推進に御尽力いただきたいと思います。

 

 第3次教育総合計画では、「第2次教育総合計画」で進めてきたことを大切にした教育を継承発展していきます。従って、幼児教育の充実についても、引き続き、しっかりと取り組んでいく所存です。そして、

「夢と希望を持ち続ける子ども」

「これからの社会を生き抜くための資質や能力を育む子ども」

「自分らしさを大切にする子ども」

を目指す子どもの姿として、各主体がそれぞれの責務を果たしていくことで、未来を創造していく(未来を担っていく)人づくりへとつながっていくと押さえています。

 幼稚園から義務教育終了までの12年間の学びや育ちをつなぐために、目指す子どもの姿を共有し、それぞれの教育のステージにおいて、「ひと・もの・こと」との関わりの中で、豊かに学ぶことを積み重ねてほしいと願っています。

 また、未来を創造していく子どもを育むためには、子どもが受け身になっている教育活動であってはならないと思います。先生方には、子どもが主体的に遊びに取り組むことができるよう、教育の姿を総体的に描きながら、自らの教育活動の在り方を常に見直してほしいと願っています。

 第3次教育総合計画においては、「自分らしさ」ということを特に大切にしているので、これに関わって考えを述べたいと思います。

 昨年、教育委員会内で行われた様々な会議で、この「自分らしさ」について様々な議論を重ねてきました。言うまでもなく、「自分らしさの具現」とは、「自分勝手に生きる」という意味ではありません。一人一人の子どもが、高い志をもって、人間としてどう生きたいのか、どのような形で社会の中で貢献できるか、という問いに真剣に考え、自分なりの答えを見つけていくことだと考えています。そのためには、人づくりの土台となる幼児期から、人との関わりの中で自分のよさを感じたり、他者の役に立つ喜びを感じたり、他者と協働することの大切さや必要性を感じたりできるような体験が大切です。幼稚園の先生方には、日々の保育の中で、このような状況をつくることができるような工夫をお願いしたいと思っています。

 このことが「保育の充実」にもつながっていくと考えています。また、「自分らしさ」の発揮とは、一人一人の子どもたちが、自分の居場所、自分が輝ける場所を見つけ、幸せになることであろうと思います。

教育という営みにおいては、トンボの眼を持ってほしいと思っています。子どもたちの「今」を把握し、そこから1ステップ前に進める視点と、子供の10年後、20年後を見据えた視点です。この「今」と「10年度、20年後」という複眼の視点をバランスよく持ち合わせた上で、子どもたちに関わっていく必要があるのではないか、と考えています。

 園長先生方にも、御自身が考える「自分らしさ」とは何か考えていただきたいところであるし、そのために園としてどんな取組をしていくのか、あるいは浜松としてどんな実践を展開していくのか、御提案をいただければありがたく思います。

 

 新規採用教職員の辞令伝達式が、4月1日に行われました。辞令伝達式の訓示の中に次のような話題を盛り込みました。

「艱難、汝を玉にす」という言葉があります。人間は苦労を乗り越えていくことで、玉が磨かれるように人格が練磨され、立派な人間になるという意味です。多くの試練を乗り越えて、教師である前に、まず人間として成長してください。

(中略)

教職は、子供の学びと育ちを支えていくというやりがいがあり、夢のある仕事です。ぜひ、皆さんの若い力を、エネルギーを、そしてひたむきな気持ちをこれから出会う子供たちのために使ってほしいと願っています。

この一節に盛り込んだ思いは、新規採用教職員のみならず、中堅・ベテランの職員の皆さんにも、ぜひ共有し、再確認をしていただきたいところです。浜松の教職員の皆さんには、教師である前に、人間として成長を続けて欲しいと願っています。

 

 また、校長会では、次のような話もさせていただきました。幼稚園の先生と園児に置き換えて聞いていただければ、ありがたく思うところです。

優れた学級経営をする担任は、この4月に膨大なエネルギーを注いでいます。例えば1日も早く子供との人間関係を創り上げるために、自宅の部屋やトイレに学級の児童生徒の名簿や顔写真を貼って彼らのプロフィールをおぼえるとか、給食指導や清掃指導などは常に子どもと一緒に取り組みながら約束ごとを徹底していくなど、それこそ「寸暇を惜しんで」子どもと接しています。それは、「4月のスタートが1年の学級経営を左右する。」ことを、経験から知っているからだと思っています。この土台作りが、5月以降、自分が行っていきたい教育実践、学級経営につながる…そういう思いで取り組んでいるのではないかと思っています。

弓道の言葉に「一分八間」という言葉があります。一分は一寸の10分の1、なじみの単位で言うと約3ミリです。1間は約1.8メートルですので、八間は約14.4m。弓をひいたとき、手もとのわずか3ミリの狂いが、的の方では10m以上の誤差になってしまう、という意味です。

ここにおられる校長先生方も年度当初の学校経営方針の説明、入学式・始業式の校長式辞には、膨大なエネルギーを注いだことと思います。それはとりもなおさず「自校が進むべき方向」という狙いを定める、重要な作業であったのではないかと思います。みなさんが年度当初に定めた「ねらい」に向かって、全ての小中学校が確かな歩みを始めることを期待いたします。

校長会での挨拶ではありますが、私の思いを込めた言葉です。園長先生にも是非参考にしていただければと思います。

 今、お話ししたことは、今日の資料の中の、E通信(これはついでながら言うと教育エディケーションのEと教育委員会のあるEステージ、そして、いいお知らせのEと三つのEから来ているそうである)に記載されているので、いい話だなあと思った人は、後程ご覧いただければと思います。

 結びになりますが、園長職はそれぞれの園における最高責任者であり、園児の命を預かる身として、神経をすり減らす仕事です。リフレッシュする時間を十分とりながら、健康第一で仕事をしていただければと思います。

 御自身の健康保持・増進には十分ご留意いただくことは言うまでもありませんが、所属の職員の健康管理にも気を配っていただきたいと思っています。

 子どもたち一人一人のために、そして地域から愛される幼稚園として、充実した教育活動をお願いし、挨拶とさせていただきます。

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