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更新日:2024年10月2日

不登校支援

1不登校の理解

(1)不登校の5段階における特徴と対応

登校渋り

混乱しており、子も周囲の者も理由探索の時期

周期的に欠席や遅刻早退が始まり、何かにつけて登校を渋る。理由を聞いても分からず、仮に理由が解決されても状態が改善しないことが多い。

次第に腹痛や頭痛などの身体不調の訴えや、表情の消失が見られるようになる。訴えは登校時刻のときが多く、学校を休めることが分かると不調は消失する。

理由の特定が本人にもできず、登校できない状態に混乱する時期。

【家庭内の対応】

医療受診する。(まず主治医へ)

身体症状出現で強い登校刺激は逆効果となる。

一人で抱え込まず、SC等へ相談する。

反抗・暴力

子の反抗に親は諦め始める時期

親の一言につっかかり、親への暴言が激しくなる。「○○のせいで~」といった他罰的な考えも強い。

一方で、甘えやわがままが見え隠れする。几帳面さがなくなり、お風呂に入らない、着替えないなどの怠惰な生活になる時期。

【家庭内の対応】

登校刺激をやめて、心の安定を。

毎日、規則正しい生活を。

暴力的な子に対して、親がサンドバックにならないように。

学校と継続的に連携する。

将来どうなってほしいかという視点をもつ。

「さなぎ」期で内面が静かに成長する時期

子は昼夜逆転の生活で、甘えと反抗を繰り返す。スマホ、オンラインゲーム等に熱中。親は絶望感に浸る。

日常の声かけをする、口出し、手出しを控える。午前中には起床する生活を。

回復

学校の様子が気になり始める時期

親と話したがる。生活リズムが改善し始め、生活の中で外出できたり運動したり勉強を始めたりするなどの新しい試みが表れる。また、学校の話題を嫌がらなくなる。

【家庭内の対応】

情報を伝え、行動を促す。

決めるのは本人に任せる。

再登校

再び立ち上がる時期

不安定な登校が開始される。行動が徐々に活発になってくる。

【家庭内の対応】

欠席を休息と考える。

軽い励ましを与える。

 

参考資料

不登校の経過(5段階)(PDF:218KB)

(2)不登校という現象をどのように理解したらよいか?

まずは、休むという苦しい選択をしたという理解に立つことが重要です。

子供は好んで休んでいるのではありません。

自分を守るためのやむを得ない方策なのです。

心の中は、行かなくてはならないけど無理だという葛藤と、不安や怒りなど、様々な気持ちでいっぱいになっています。

不登校の初期は、心の中にたくさん詰まった不安や不満を周囲に爆発させたり、学校の話題や人目を避けたりしてしまうことがあります。

不登校の対応でご家族が混乱することもありますが、学校を休まなくてはならないほど大変な思いをしているという視点をもっていただきたいと思います。

 

参考資料

不登校という現象をどう理解したらよいか?(PDF:154KB)

 

(3)要因は何か?

大きく3つの要因が考えられます。

一つ目は、本人の要因です。

過敏さや不安、発達の偏りを抱えている場合があります。この場合は、集団生活になじめず、適応しようとしてエネルギーを消耗し、欠席につながっていきます。

二つ目は、学校の要因です。

同級生や異学年とのもめごとや教員との関係、学習の理解、部活動への適応など、学校という集団生活での様々な出来事や人間関係が要因になることがあります。

この中で、最近、特に多くなってきたものが、学習へのつまづきです。

学校生活の大部分は授業時間が占めており、そこで勉強が分からなくなれば、学校生活が苦痛になることは想像できます。

勉強に自信をもって頑張っていた子が、成績不振や受験失敗などで挫折感をもって不登校につながることも見られています。

個人差はありますが、本格的に学習が始まる小学校1年生の2学期、概念的な学びが入ってくる小学校4年生、英語や数学といった新たな学習が始まる中学校1年あたりからのつまずきの表れが見られます。

三つ目は、家庭の要因です。

両親の慢性的な不仲や家庭環境の急激な変化が、子供に大きなダメージを与え、不登校につながることがあります。

また、最近では、小学校低学年において、保護者(特に母親)と離れることに大きな不安を抱える子供たちが目立っています。

 

参考資料

要因は何か?(PDF:117KB)

(4)要因を取り除ければ登校できるか?

不登校児童生徒に不登校の要因を尋ねても「よくわからない」という回答が非常に多いです。

実際に、不登校の相談を強いると、元々要因と考えられていたことは、きっかけにすぎない場合が多くみられます。

たとえ、要因と思われるものを解決しても、新たな要因が浮上するといった具合で、不登校がまったく改善していかないものです。

人は生きていくうえで、様々なストレスに遭遇します。

スポーツをしたり、読書をしたり、美味しいものを食べたり、家族や仲間と楽しい時間を過ごしたり、信頼できる人に愚痴をこぼしたりして、人はそのストレスを解消していきます。

一方、解消できないストレスは心の中に蓄積されていきます。その蓄積が危険水位まで達したとき、「考えられる要因」がきっかけとなって不登校という症状が表れたとみるとよいでしょう。

このように要因(ストレス)は複雑に幾層にも絡み合っており、不登校を解決するには、絡み合った糸をほどくように、慎重に丁寧に糸が切れないようにほどく作業が必要です。

特に、生活上のストレスが複雑化する思春期(10歳~)以降では不登校の解決に時間がかかるのはこのためです。

不登校がどのように始まり経過していったのかの視点をもつこと、今の状態だけを見るだけでなく、その子供の背景も加味することで、現状理解の総合的な判断、支援につながります。

 

参考資料

要因を取り除けば登校できるか?(PDF:183KB)

 

(5)いつまで続くのか?

傷つき、エネルギーの消耗が激しかった分、回復には時間を要することは事実です。

当課相談室の事例では、1~2年が多いです。人によっては数年を要します。

もちろん、数日や数週間で回復する子もいますが、その子たちの多くが、その後不登校を繰り返す様子があります。

「要因を取り除けば登校できるのか?」であるように、不登校を解決するには、絡み合った糸をほどくように、慎重に丁寧に糸が切れないようにほどく作業が必要です。

特に、思春期以降(10歳~)の不登校の場合、時間をかけることは予後にはよいようです。

大切なことは、子供の苦しみが解決していくことです。

もちろん、親心としては学校に行けるようになってほしいと思いますが、学校に行くことに焦らず、子供に将来どうなってほしいかを考えて手助けをしていただきたいと思います。

参考資料

いつまで続くのか?(PDF:118KB)

 

(6)子供がゲームばかりしているが…これでよいのか?

これは、ある程度の欠席が続いたころに見られる「底」の時期によくみられることです。

この時期にはゲームの他、YouTubeやSNS、ドラマの視聴も多くみられます。

ひたすらコインを磨いている不登校児もいました。全体的に規則正しさを失ったダラダラとした生活は、ご家族としては見るに耐えられないでしょう。

また、昼間寝て夜起きているといった「昼夜逆転」(※)した生活に陥ってしまう子も多く見られます。

このように一見怠けているように見える「底」の時期ですが、不登校の改善にはこの時期がとても大切な時期となります。

この「底」の時期を、“さなぎ”の時期と言う心理関係者もいます。

さなぎは一見じっとしていますが、その中できれいな羽を持ち飛び立つ準備をしています。

子供によっては、比較的長い時間を要する場合がありますが、不登校になってしまうほどエネルギーを消耗してしまった子供は、ゲーム等に没頭することを通して、そのエネルギーを回復しようとしているのです。

この時期は、基本的には見守るようにしましょう。「おはよう」「おやすみ」「ご飯ができたよ」「お風呂だよ」等といった生活上の声掛けをメインにして、関わるようにしていくとよいです。

子供は自身のダラダラとした生活を自覚しています。ダラダラとしながらも大切な親から“見捨てられるのではないか”といった不安を常に抱いています。温かな見守りが何よりです。

 

参考資料

子供がゲームばかりしているがこれでよいのか?(PDF:119KB)

 

(7)家族として子供にどう関わればいいのか?

様々な思いがある中で難しいかもしれませんが、まずは子供の味方になってください。

登校できない状態が続いたとしても、家庭の中で理解を示してもらい、守られながら生活できた子供は、いずれ、集団生活を送ることができるようになります。

ある程度の年齢に達すると理性が働き、集団への拒否感が減少していくからです。逆に、この経験に乏しいと、再度同様の不適応に陥りやすいといわれています。

新学期や進学等をきっかけにして心機一転頑張ると、最初は集団に適応しますが、さまざまなストレスを受けたときに、不安な思いがよみがえってくるからです。

この場合、退学してひきこもりに移行する場合が多いと言われています。最初はなぜうちの子がと驚き、戸惑い、要因探しなどでご家族が疲れてしまうことがあると思います。

しかし、不登校を経験した子供からよく語れることは、「親があきらめてくれた」時に心の余裕が生まれたということです。

周りの態度が和らぐことで、子供は、回復に向けた心の充電期間に入り、その後の回復期へと向かうのです。

だからといって、周囲の者は、あきらめる必要はありません。あきらめず、希望をもちながら、家族としての関わり(スキンシップ)を保つことです。

保護者が一人で抱え込まず、学校やSC、医療等の支えを受けながら、日々の生活を送ることが、不登校の改善につながります。v

 

参考資料

家族として子供にどうかかわればいいのか?(PDF:140KB)

 

 

2相談窓口

(1)相談窓口一覧

不登校、いじめ、友達関係、学習、子育てなどの相談窓口を開設しています。

電話相談や面接相談、チャット相談が可能です。

面接相談では、カウンセリング相談も行っています。

教育総合支援センターでの教育相談(053-457-2424):電話相談(土日祝日を除く午前8時30分から午後5時15分)、面接相談(要予約)

その他の窓口は、「相談窓口一覧」をご覧ください。

是非ご利用ください。

相談窓口一覧(PDF:271KB)

(2)Web相談

浜松市では市立小中学校の児童生徒を対象にしたWebでの相談申込、チャットでの相談窓口を開設しています。

スマートフォンやパソコン等のマルチデバイスに対応しており、学校から配付されている二次元コードを読み込むことで、専用のフォーマットに入ることができます。

相談申込は24時間対応、チャットでの相談は毎週火・木曜日の午後5時から午後9時までとなります。

こころの相談室(PDF:238KB)

 

(3)中学卒業後の相談

中学校卒業後の相談窓口は、お子さんの状態によってかわってきます。

添付資料のフローチャートを参考に、相談窓口を選択してください。

 

中学卒業後の相談窓口(PDF:292KB)

 

(4)合同相談会

静岡県教育委員会が主催する、ニート、ひきこもり、不登校等の相談を個別に応じる会です。

静岡県、浜松市の相談窓口が一会場に集まります。

合同相談会(PDF:554KB)

3学校外の居場所

(1)校外まなびの教室

浜松市では、学校へ登校することが難しくなった小中学生を対象に、学校外の居場所を提供しています。

浜松市内10カ所あります。10人以下の少人数の教室から40人程度の大きな教室があり、学区はありませんのでどの地区からでもすべての教室が利用できます。

校外まなびの教室を利用するメリットは、規則正しい生活習慣が取り戻せること、仲間との交流ができることなどです。

教室の利用を希望する場合は、在籍する学校へ相談してください。

見学、2週間程度の体験、入級といった順番になります。

校外まなびの教室(PDF:516KB)

 

(2)自然体験教室(チャレンジ教室)

浜松市内の雄大な自然の中で、フラワーパーク散策、田植え、稲刈り、マス釣り等の季節にあったさまざまな活動をします。

家族で参加することもできます。

自宅から外へ出るきっかけとして利用していただきたいです。

自然体験教室(チャレンジ教室)(PDF:475KB)

4保護者への支援

(1)保護者対象情報会「改善へのステップ」

不登校支援に関する情報を保護者へ伝える会です。

不登校をどのように理解したらよいか、子供への声かけは?、ゲーム等への依存への対処法は、学校を休ませた方がよいのだろうか、中学卒業後の進路は、といったさまざまな疑問にも回答します。保護者の皆様の一助となれば幸いです。

保護者対象情報会(PDF:178KB)

(2)保護者対象座談会

「横のつながりがほしい」といった保護者の声に応えるための会です。

小集団で、我が子の不登校に対峙する悩みや困りごとを共有していきます。

座談会(PDF:227KB)

(3)ペアレント・トレーニング

保護者を対象とした子育ての勉強会です。

お子さんの行動を客観的に理解する方法を学び、楽しい子育てにつながるヒントを見つけることを目的としています。

ペアレント・トレーニング(PDF:154KB)

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お問い合わせ

浜松市役所学校教育部教育支援課

〒430-0929 浜松市中央区中央一丁目2-1 イーステージ浜松オフィス棟7階

電話番号:053-457-2424

ファクス番号:050-3737-5229

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