更新日:2024年1月1日
感染性胃腸炎について
感染性胃腸炎とは
感染性胃腸炎の原因には、細菌、ウイルス、寄生虫などの病原体があり、一年を通じて発生がみられます。
感染性胃腸炎の主な原因となるノロウイルスについて
冬季(主に11月から2月)の原因として最も多いのが「ノロウイルス」によるものです。抵抗力の弱い子どもや高齢者などが感染すると重症化することがありますので、保育所、幼稚園、学校、高齢者施設、障害者施設、病院などの集団生活する施設においては、日ごろから感染予防を心がけましょう。
社会福祉施設等で感染症の集団発生等がある場合、施設長は、「保健所」及び「種別ごとの報告先(所管課)」に報告してください。
社会福祉施設等で感染症・食中毒が発生した場合の報告について(浜松市ホームページ)
潜伏期間
1から2日
主な症状
下痢、嘔吐、吐き気、腹痛などの胃腸炎症状
感染経路
基本的に経口感染です。主に以下の3つに区分されています。
1.接触感染
- ノロウイルスに感染した人のふん便や嘔吐物を処理した際に、それに触った手指などを介して口に入った場合。
- ノロウイルスに感染した人の手指などに付いていたノロウイルスが、ドアノブや各種スイッチなどの環境を汚染し、それに触った手指などを介して口に入った場合
2.飛沫(ひまつ)感染・塵埃(じんあい)感染
- ノロウイルスに感染した人の下痢便や嘔吐物が飛び散り、その飛沫(ひまつ:ノロウイルスを含んだ小さな水滴)が口に入った場合。
- ノロウイルスに感染した人の嘔吐物の処理が不十分なため、乾燥してチリやほこり(塵埃)となり空気中を漂い、それが口から入った場合。
3.食品媒介感染(食中毒)
- ノロウイルスに汚染されたカキなどの2枚貝を、生または十分に加熱しないで食べた場合。
- ノロウイルスに感染した人が調理中に手指などで食品や水を汚染し、その汚染食品や水を食べたり飲んだりした場合。
予防方法
- 最も有効な予防方法は「こまめで十分な手洗い」です。
- 外出後やトイレの後、食事の前には石けんなどでしっかり手を洗いましょう。
- 調理する前だけでなく調理中にもこまめに手を洗いましょう。
- 食品は中心温度85から90℃以上で90秒以上の加熱をしましょう。
家庭での二次感染防止対策
ご自身やご家族に胃腸炎症状がある場合には、以下のことに注意して家庭での二次感染を防ぎましょう。
- タオルの使い回しは避けましょう。
- 症状がある場合にはシャワーだけにするか、最後に入浴するようにしましょう。
- お風呂の水は毎日交換するとともに、お風呂場内を掃除して清潔に保ちましょう。
- トイレなどのドアノブやスイッチなどのよく手で触る場所は消毒をしましょう。
- 嘔吐物やふん便の処理や消毒をする場合には「使い捨ての手袋」や「マスク」を着用し適切に行いましょう。また、放置せずにできるだけ速やかに行いましょう。
- 嘔吐物が付着した衣類などは他のものと分け85℃で1分間以上の熱水洗濯をしましょう。できない場合には次亜塩素酸ナトリウムで消毒してから洗濯しましょう。
- 布団などのすぐに洗濯できないものの場合には、よく乾燥させ、スチームアイロンや布団乾燥機を使いましょう。
消毒液の用途別濃度と調整方法
使用する場所
|
濃度
|
5%の塩素系漂白剤の調整方法
|
調理器具、ドアノブなど通常の消毒
|
0.02%
|
原液10mL+水2.5L
|
ふん便や嘔吐物が付着したもの
|
0.1%
|
原液10mL+水500mL
|