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更新日:2024年6月24日
劇症型溶血性レンサ球菌感染症はレンサ球菌による非常に重篤な感染症です。レンサ球菌は感染しても無症状なことも多く、症状が出てもほとんどは咽頭炎や皮膚の感染症にとどまり、咽頭炎の場合は「A群溶血性レンサ球菌咽頭炎」と呼ばれ、多くは小児が罹患します。しかし、まれに通常は細菌が存在しない組織(血液・筋肉・脂肪組織など)にレンサ球菌が侵入することで、急激に症状が進行する重篤なものとなることがあり、これが「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」と呼ばれています。子どもから大人まで広範囲の年齢層にみられますが、大人に多いのが特徴です。
手足などの傷口(目に見えない傷も含む)から侵入して、通常は菌の存在しない筋肉・脂肪組織・血液にレンサ球菌が至ることで病気を起こしますが、感染経路は明らかにならない場合が多いです。
特徴的な症状として、最初に見られるのは手足の強い痛みで、続いて発熱や悪寒、筋肉痛などのインフルエンザに似た症状が現れます。また、めまいや錯乱状態を伴うことがあります。発病から病状の進行が非常に急激かつ劇的で、発病後数十時間以内には筋肉周辺組織の壊死を起こしたり、血圧低下や多臓器不全からショック状態に陥り、発病後数十時間で死に至ることも少なくありません。手足などの強い痛みや進行の早い腫れや紅斑、発熱などの感染の兆候が見られる場合は、速やかに医療機関を受診してください。
集中管理のもと、抗菌薬による治療や壊死を起こしている部分を切除し感染の拡大を防ぎます。早期に治療を開始することが重要です。劇症型溶血性レンサ球菌に対する特別な予防法はありません。
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