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更新日:2021年3月19日

みどり政策編(施策)

3基本目標の実現に向けた施策

3-1 施策体系 3-2具体的な施策

基本目標1 浜松の環境ブランド力をみどりで高める!

本市には、天竜の森林、浜名湖及び遠州灘といった骨格となるみどり、天竜川河岸段丘の斜面樹林、都田川両岸の樹林及び天竜川といった軸となるみどりをはじめ、河川、市街地近郊の里山、地域の歴史と一体となったみどり、農地など、多様で豊かなみどりが存在しています。こうしたみどりは、本市の歴史・文化・風土の礎となっているだけでなく、多様な動植物の生息・生育環境であったり、私たちの安全・安心で快適な暮らしを支え、環境面での都市の持続可能性を高めています。また、二酸化炭素(CO2)の吸収源として森林が果たす役割は、世界的な脱炭素社会に向けた動きが加速する中で、ますます重要となっています。

CO2の吸収や大気の浄化、ヒートアイランド現象の緩和、動植物の生息・生育環境の確保といったみどりが有する環境保全機能を継続的に発揮することで、誰もが安心して暮らせる住み心地良さを高め、多くの人が住んでみたい、多くの企業が進出したい都市としての「浜松の環境ブランド力」をみどりによって確立・向上させます。

 

施策方針(1) 森林の適切な管理により公益的機能の発揮を促す

森林は、CO2の吸収源としての役割も担っています。CO2を吸収して育った樹木を木材として使用することで、CO2を大気中に放出することなく、固定することができます。また、間伐材などの木質バイオマスを燃料として利用しても、成長時にCO2を吸収していることから、大気中のCO2の量は増えません。こうした森林が持つCO2吸収をはじめとする公益的機能を最大限発揮するためには、森林の保全と適切な管理を行っていく必要があります。

本市の森林と林業のあるべき姿や森林経営・管理の方向などを示す「浜松市森林・林業ビジョン」に基づき、森林の適切な管理によって公益的機能の発揮を促進します。また、森林資源を活用した地域内資源循環の確立、エネルギー自給率の向上など、環境面の持続可能性の向上を図ります。

図3

 

施策方針(2) 多様なみどりを保全して生物多様性を確保する

生物多様性は、生きものたちの豊かな個性のつながりのことであり、私たちの豊かで快適な暮らしは、生物多様性からの様々な恩恵によって支えられています。生物多様性の保全に関する国際的な関心が高まる中、世界人口の半数以上が居住する都市における生物多様性に対しても注目が集まっています。都市においては、多様な生きものが生息・生育できる空間が減少する中、生物多様性の様々な恩恵を享受できるよう、生物多様性の確保を進めていくことが重要です。

本市には、天竜の森林、天竜川、遠州灘、浜名湖など、多様で豊かなみどりがあり、国や静岡県のレッドデータブックなどに記載されている希少種をはじめ、多くの動植物が生息・生育しています。こうした動植物が生息・生育するために必要な空間的広がりやつながりを確保するため、都市のエコロジカルネットワークの構成要素となる骨格となるみどり、軸となるみどり、豊かな自然環境を構成するみどりを保全します。

図4

 

施策方針(3) みどりによって都市環境を改善する

都市部においては、自動車交通の増加や道路交通渋滞によるCO2の過剰排出、都市化の進展に伴う人工排熱の増加、都市的土地利用(人工被覆面)の拡大によるヒートアイランド現象の進行など、様々な環境負荷が生じています。

都市のみどりは、ヒートアイランド現象の緩和、大気汚染の浄化、騒音・振動の緩和など、その存在によって都市環境の維持・改善に資する機能を有しています。市街地における暑熱環境の改善や大気汚染・騒音の緩和に向けて、緑地の保全や積極的な緑化を推進します。

図5

 

施策方針(4) 豊かさを実感する健全な水循環を形成する

健全な水循環は、私たちの暮らしや産業、文化などの礎です。産業の発展や都市化の進展、森林や農地を取り巻く状況の変化等に伴い、人間社会の営みと、環境保全に果たす水循環の機能とのアンバランスが生じており、都市とその周辺の河川や海域の水質汚濁、生物多様性の損失、親しめる水辺の減少といった問題が顕在化し、人と水との関わりが希薄になっています。

天竜の森林から浜名湖・遠州灘まで、樹林地や農地の保全や、水辺環境の改善等に取り組み、水循環の健全化を図ることで、暮らしの豊かさを実感できる人と水との関わりを深めます。

図6

 

施策方針(5) みどりにふれあえる場・機会を創出する

今日の環境問題は、様々な要素が複合的に絡み合って構成されており、一人ひとりが環境や環境問題に関心を持ち、暮らしと環境との関わりについて総合的な理解と認識の上に立って、環境に配慮した行動をとる必要があります。

本市では、多様な自然環境や社会特性を生かした環境教育を通して、環境意識を高め、環境に配慮したライフスタイル・ビジネススタイルに転換していく取組を進めています。

天竜の森林や天竜川、浜名湖、遠州灘といった雄大な自然を感じられるみどりだけでなく、地域の歴史と一体となったみどりや身近にみどりとふれあえる場・機会を創出し、豊かな自然環境や地域の多様性とのふれあいを通じて、環境意識の向上を図ります。

図7

 

基本目標2 地域とのつながりや豊かな心をみどりで育む!

少子高齢化の進行や価値観・ライフスタイルの多様化、地域社会におけるコミュニティの希薄化など、社会情勢が大きく変化しています。これまでの人口増加や経済の成長が前提である中では、みどりの機能として特に環境面が重視されてきましたが、社会情勢が大きく変化する中では、社会面や経済面の比重も相対的に大きくなってきています。

市民の憩いやレクリエーション、健康増進等の場となる身近な公園緑地について、少子高齢化や都市のコンパクト化等も見据え、効果的な配置や利用環境の充実を図ります。また、健康寿命の延伸や子育て、教育環境の充実、地域のコミュニティの維持など、地域が抱える課題の解決を図るきっかけの場として公園の柔軟な利用を促進します。テーマを持った特色ある公園づくりを推進し、市民の都市に対する誇りや愛着の醸成を図ります。

そして、天竜の森林や浜名湖、遠州灘といった豊かな自然環境、農地や河川、里山といったみどりにおいても、自然とのふれあいやスポーツ・レクリエーション活動をはじめとする多様な市民のみどり生活を後押しできる環境づくりを推進します。

 

施策方針(1) 多様な利用ができる身近なみどりを確保する

身近な公園緑地に対して、自然とふれあえる、子供が遊べる、スポーツができる、高齢者の健康づくりができる、休憩スペースがあるなど、利用に対するニーズが多様化しています。

地域の実態やニーズを踏まえながら、身近なレクリエーション空間として公園緑地やオープンスペースの確保に努めます。また、既存の公園緑地については、適切な維持管理に努めるとともに、多様な利用ニーズに応える取組を展開します。

図8

 

施策方針(2) 浜松固有のみどりを未来へ伝える

浜松らしい景観や個性を発揮するみどり、鎮守の森や巨樹・古木といった地域の歴史と一体となったみどりと文化を次世代に継承するとともに、地域の自然観、郷土愛を醸成するため、こうしたみどりの保全や育成に向けた意識啓発、保全・維持管理活動に対する支援を進めます。

図9

 

施策方針(3) 多様な市民のみどり生活を後押しする

本市には、多様で豊かなみどりが存在しており、様々なみどり生活を愉しむ環境・舞台が整っています。

市民一人ひとりが、自身の価値観やライフスタイルに合ったみどり生活を見つけ、実践し、愉しめるよう、みどり生活への興味・関心を喚起するとともに、みどり生活を愉しむ場・機会の提供、相談への対応や活動の顕彰など、多様な市民のみどり生活を後押しします。

図10

 

基本目標3 安全・安心な暮らしをみどりで支える!

近年、頻発する局地的大雨や台風、南海トラフ巨大地震などの被害に対する懸念が高まっており、市民の生命・財産を守り、発災後も速やかに復旧・復興を図れるよう、安全で安心して暮らせる災害に強い都市の形成が必要です。

大規模火災発生時における延焼防止、避難地や復旧活動拠点としての機能はもとより、防潮堤整備と合わせた海岸防災林の植樹による津波被害の軽減、急傾斜地等における土砂災害発生抑制など、みどりが有する防災・減災機能を効果的に発揮することで、安全・安心な暮らしをみどりによって支えます。

 

施策方針(1) 災害発生の恐れのある地域にみどりを適切に配置する

安全で安心して暮らせる災害に強い都市の形成に向けて、延焼危険度の高い地域における樹林地の保全やオープンスペースの確保による大規模火災時の延焼防止、遊水機能を有する農地や湿地の保全等による都市水害の軽減、防潮堤と一体となった遠州灘海岸の防風林の保全・育成による津波被害の軽減など、災害発生の恐れのある地域における適正なみどりの配置を推進します。

図11

 

施策方針(2) 避難路や避難地における防災機能の向上

避難地、復旧活動拠点、帰宅困難者支援の場となる公園緑地の整備と適切な管理を進めます。

図12

 

基本目標4 経済の持続可能な発展をみどりが牽引する!

都市のみどりは、身近な自然環境や質の高いオープンスペースとして、ビジネス環境の向上、観光地としての魅力の増進、住宅・宅地の資産価値の向上に通じ、地域経済の振興や都市の活力向上に貢献することができます。また、みどりそのものが経済活動の基本的な資源でもあります。

『やらまいか精神』のもと、農林水産業を支える豊かなみどりの保全、多様な地域性や自然資源、花と緑のまちづくりの文化の観光振興への活用など、浜松の持続的成長に向けた活力、競争力、創造性の向上にみどりを活用します。

また、商業・業務機能をはじめ、様々な都市機能が集積し、都市の顔として、本市の持続的発展を牽引する都心における賑わいのある魅力的なまち並みの創出に向けて、本市の玄関口であるJR浜松駅前やまち並みを印象付ける道路や河川において、花や緑を活かした美しい景観づくりに関する取組を推進します。

さらに、浜松オープンガーデンやモザイカルチャーの推進、花と緑のコンクールの開催などにより、『花と緑のまち・浜松』のブランディングを推進します。

 

施策方針(1) コンパクトで暮らしやすい持続可能な都市を形成する

本市では、市街化調整区域における開発件数が依然として多く、自然的土地利用が減少し、住宅地や商業・工業用地等の都市的土地利用が増加するなど、都市の拡大が続いています。自然環境と共生した豊かさが感じられる持続可能な都市を形成するため、まとまりのある樹林地や農地等の保全を図ります。

図13

 

施策方針(2) 浜松の農業・林業を振興する

本市は、日照時間が長く、気候が温暖で、急峻な山地部から扇状に広がる平野部、海岸線までと多様な地形を有しています。そして、新しいことに挑戦する『やらまいか精神』や先人たちが取り組んできた基盤整備などにより、本市の農業や林業は発展を続けてきました。

本市の特徴である農業・林業を支えるみどりを保全・管理するとともに、活用することによって、都市の経済効率性の向上や競争力の強化により、持続可能なまちづくりを進めていきます。

図14

 

施策方針(3) みどりを活かして観光交流を促進する

本市では、平成16年の浜名湖花博開催以降、浜名湖花博の理念を踏まえ、様々なみどりのイベント、オープンガーデンなどの地域活動が展開されており、みどりに関する活動が定着してきています。特に、都市緑化祭の開催、浜名湖花博10周年以降、民間組織が浜名湖観光圏で『花』をテーマに毎年開催している浜名湖花フェスタ、地元花きで演出した浜松国際ピアノコンクールなど、みどりを活かした観光振興、地域活性化に取り組んでいます。

こうしたみどりを活かした観光交流をさらに促進し、交流人口の拡大と持続可能なまちづくりを進めます。

図15

 

施策方針(4) みどりによって都心に賑わいを生み出す

本市では、「花と緑のまち・浜松」を市民協働で推進するため、地域ごとに花の会(花のボランティアグループ)が活動していたり、都心の鍛冶町通りでは花飾りボランティアが行われるなど、まちなかでのみどりによる賑わいづくりが行われています。

JR浜松駅北口広場、鍛冶町通り、アクト通りなど、市民だけでなく、観光客や来街者など、多くの人が訪れる都心において、賑わい空間の構成要素となる緑化を推進したり、JR浜松駅と浜松城公園、JR浜松駅と浜松八幡宮、馬込川公園と浜松城公園をネットワーク化して回遊性を高めるなど、みどりによる賑わいづくりをさらに推進します。

図16

 

施策方針(5) みどりによって都市ブランド力、愛着心を向上する

浜名湖観光圏で『花』をテーマに毎年開催されている「浜名湖花フェスタ」や、浜松城公園での浜松城天守門復元など、みどりを活用した賑わいづくりと、それに伴う都市の魅力向上が進んでいます。また、遠州灘では、ビーチ・マリンスポーツの聖地を目指して、大会誘致や体験イベントが開催されています。

本市の豊かな自然環境や地域の多様性を活かした都市のブランド力向上、愛着心の向上を図ります。

図17

 

 

 

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浜松市役所都市整備部緑政課

〒430-0923 浜松市中央区北寺島町617-6

電話番号:053-457-2586

ファクス番号:050-3535-5217

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