緊急情報
ここから本文です。
更新日:2023年2月27日
平成19年4月1日より政令指定都市となった浜松市は、面積1,558.06平方キロメートルと全国でも有数の面積を誇り、79万人(平成27年度統計)を超える人口は県内最大を誇っています。また、赤石山脈・木曽山脈に挟まれて流れる天竜川、静岡県西部に位置し県内唯一の汽水湖である浜名湖、そして白砂青松と歌われる美しい海岸線を有する遠州灘といった恵まれた自然環境に囲まれています。
遠州灘で操業している海域は、愛知県境から御前崎に至る約70kmの沿岸域であり、おもな漁業は船曳網漁(シラス漁)、底曳網漁、はえなわ漁(フグ漁)です。中でもシラス漁獲量は、県内で最大の漁獲量を誇ります。一方、浜名湖での漁業は、魚類・エビ類・カニ類を対象とした「湖面漁業」、アサリを対象とした「採貝漁業」およびノリ・カキの「浅海養殖漁業」に区分されます。
遠州灘で操業している浜名漁業協同組合に所属する漁業者は正組合員838人、准組合員1515人(平成27年度)で、年間約6,500トンの水揚げがあります(平成25~27年度平均値)。天候や潮流などの影響で好不漁の変動はありますが、取り扱い金額では、シラスとアサリで全体の70%強を占め、その他の魚類、ノリと続きます。沿岸漁業、湖面漁業の漁業者は、1種類だけの漁業を行うのではなく、数種類の漁業を行うことにより年間を通して操業しています。例えばシラス漁とノリ養殖であったり、シラス漁の乗り子(乗組員)とアサリ漁であったりと、複合的な経営を行うことによって水揚高を上げています。
浜松市には天竜川・都田川をはじめとする大小の河川や佐鳴湖があり、天竜川、阿多古川、気田川、水窪川(非出資)、佐久間ダム(非出資)、浦川(非出資)、都田川(非出資)、入野の8つの漁業協同組合があります。これらを内水面漁業協同組合といい、漁法や漁期に関する決まりを魚種ごとに定め、川の環境と資源を管理しています。また漁場改善のため、河川の清掃や、漁場情報・注意事項を記載した看板を設置するほか、漁場監視員が漁場を巡回し、漁場の案内や指導をしています。
浜松市では古くからウナギ、アユ、スッポン等の養殖業が行われてきました。特に、日本での養鰻業の発祥地は浜名湖周辺であり、その歴史は明治20年代中頃まで遡ることができます。ウナギ養殖の収穫量では、静岡県は全国4位を誇り、県内では浜松市が全県収穫量の40%を占めます(平成18年度)。経営体数では県下58経営体のうち浜松市が26経営体を占めます(平成17年度)。
浜名湖周辺では、魚類養殖で必要な三条件を兼ね備えていました。一つ目は、浜名湖に遡上する天然のシラスウナギを採捕することができること。二つ目は、三方原台地から豊富な地下水が供給され、飼料は湖内の小魚などが豊富に獲れること。三つ目は、東海道沿線で他県から飼料用鮮魚が手に入りやすかったことです。しかし、最近は技術革新と輸送手段の発達により、台湾や中国などの輸入ウナギが国内生産を上回る結果となっております。
浜名湖で養殖を行っている浜名湖養魚漁業協同組合では、遡上する稚魚を高い栽培技術で育て、養殖履歴を明記しトレーサビリティシステムを構築することで、消費者が求める「安全・安心なウナギ」を提供しています。また天竜川ではアユ養殖も行っており、良質な浜名湖産種苗と良質な地下水により、早期出荷の利点を生かし安定した生産をあげています。食用と別に遊漁の放流用にも生産されています。
浜名湖では育てて獲る栽培漁業を展開しています。
(ふ化して2~3日のミシス) | |
(ふ化して4日目のポストラバー) | |
(親エビ) |
天竜川では育てて放流する資源保護活動を展開しています。
(アユの卵) | |
(シラスアユ) | |
(稚アユ) |
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください