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令和7年3月24日定例記者会見

2025年3月24日

(中野市長コメント)

令和7年第1回市議会定例会を終えて

本日先ほど令和7年第1回浜松市議会定例会が閉会したところです。今回の議会におきましては、令和7年度当初予算をはじめとしまして、我々当局側から提案した議案について議会におきまして慎重にご審議をいただきました結果、全て可決をいただいたところです。そのうち特に来年度の当初予算につきましては、来年度はちょうどこれからの10年間を計画期間とする新しい基本計画、またそれに伴う各種個別計画がスタートしますので、それに掲げた目標を着実に実現していくためのスタートダッシュを切るべき重要な予算ということもございまして、さまざま新しい施策を含めて事業を盛り込ませていただいたものです。繰り返しになりますけれども、浜松市の最大の課題は人口減少だと思っています。その流れを食い止めて転換をしていくのは非常に時間がかかりまして、であればこそもう一刻の猶予もならない、今すぐ本気で取り組まなければいけないというところです。そういった中にありましてこの今回の予算は、浜松から地方創生、その実現に向けて必要なものを盛り込ませていただいたわけでございますので、これをこれから着実に進めることによりまして市民の皆さまが未来に明るい希望を持てる、また幸福を実感できる浜松をオール浜松で実現していきたいと思っているところです。それから今回の議会におきましては、本会議の代表質問・一般質問などにおいて市政の各分野、個別の事業から今後の財政運営といった大きなところまで、大変幅広く多数のご質問をいただいたところです。それを元に議員の皆さまとも活発に議論をさせていただくことができました。今回この第1回定例会において議論を通じていただいたご意見・ご要望などにつきましては真摯に受けとめまして、今後の市政運営にしっかりと生かしていきたいと思っているところです。

伊場遺跡群出土品の国の重要文化財指定について

先週になりますけれども、3月21日に文化庁から、文化審議会において伊場遺跡群から出土した弥生時代後期の遺物605点が国の重要文化財指定の答申を受けたということで発表があったところです。浜松市博物館で所蔵しております所蔵品が国の重要文化財に指定されるのは、今回が初めてということになります。我々浜松市、今年がちょうど合併20周年の年でもございます。そういったタイミングでこの重要文化財指定を受けられたということを大変うれしく思っているところです。今回の文化庁からの発表を受けまして、浜松市博物館におきましては、一昨日3月22日土曜日から重要文化財指定速報展「伊場遺跡群出土品」を開催させていただいているところです。それからこの伊場遺跡が最も繁栄いたしました弥生時代の後期、1世紀から2世紀にかけてにあたりますけれども、その時代に焦点を当てました連続講座を来月4月から令和8年の1月にかけまして、市内各地で開催をしていこうと考えております。また合わせまして、来年令和8年の1月12日になりますけれども、伊場遺跡現地で現地見学会も開催を予定しているところです。この伊場遺跡群出土品の重要文化財指定をまた一つの契機といたしまして、浜松市内の貴重な資料の調査研究をこれまで以上に進めまして、研究成果を市内外に発信をすることで浜松市の歴史的な魅力をさらに高めていきたいと考えているところです。

歴史的風致維持向上支援法人の指定について

我々浜松市では、令和4年3月に国から認定を受けました「浜松市歴史的風致維持向上計画」に位置づけた歴史まちづくりに関する施策の推進に現在取り組んでいるところです。今回より一層その歴史的風致の維持向上を図っていくということで、歴史まちづくりに関する活動実績のある民間団体と連携していく必要があると考えまして、本日付で今回二つの法人を歴史的風致維持向上支援法人ということで指定をさせていただきました。今回指定いたしました二つの法人、一つ目はNPO法人わたぼうしグランドデザイン、それからもう一つが一般社団法人College Impact Japanの二法人となっているところです。この法人指定でございますけれども、歴史まちづくり法に基づく指定となっておりまして、この歴史まちづくり法に基づく指定を行うのはこの東海4県では初めての指定ということになると思っています。この二法人でありますけれども、市内の大学生また大学の先生を中心に設立をされておりまして、活動実績ということで申し上げますと、国指定重要無形民俗文化財であります「川名のひよんどり」や、浜松市指定無形民俗文化財であります「勝坂神楽」、そういった伝統行事民俗芸能の継承活動を通じまして、地域コミュニティの維持やICTを活用した地域の魅力発信、そういった取り組みを連携して行っているところです。私も何度かお目にかかって、いろいろ取り組み状況などを伺わせていただいているところです。我々浜松市におきましては、少子高齢化による人口減少でもって、歴史的風致の要素とも言えますお寺や神社などそういった歴史的建造物の保存や、祭典、お祭りや行事儀式そういった伝統行事の継承にも影響が出てきているというのが正直なところです。そういったこともありますので今回の指定を契機といたしまして、浜松市の歴史まちづくりに欠かせないパートナーということで、この二つの法人と協力をいたしまして、地域固有の歴史的観光資源でもあります伝統芸能の継承、また歴史的な集落景観の保全、こういったことを図っていくことで各地域の魅力の向上や観光振興につなげていきたいと考えているところです。

株式会社ECOMMIT(エコミット)との「資源循環等の推進に関する協定」の締結及び市施設での衣料品・雑貨類の回収について

既にご承知のとおり、我々浜松市におきましては「Go!みんなで404チャレンジ」ということでごみの削減、リユースリサイクルの推進を進めていますけれども、このリユースによる資源循環の推進を目的といたしまして、今回株式会社ECOMMITと資源循環等の推進に関する協定を2月28日に締結をさせていただきました。この協定に基づく新しい取り組みということで、本日から市の施設におきまして、衣料品、雑貨類の回収を開始したところです。このモニターに映っているのが市役所1階のロビーに設置をしているものだったかと思います。それから浜松市鴨江分庁舎の1階玄関ホールにも同じようなものを設置させていただいております。こちらご家庭で不要となりました衣料品やバッグ・アクセサリーといったファッション雑貨、それからぬいぐるみやゲームソフトといった雑貨類をリユース品ということで回収をさせていただくこととしております。なお鴨江分庁舎では、雑貨類の回収ボックスのみの設置となっているところです。この箱に、今申し上げた衣類や雑貨などを入れていただきますと、株式会社ECOMMITが回収選別を行ってくれまして、選別されたものを国の内外でリユース品として2次流通していただく。それによって、新しい持ち主の方のもとで再び活用されるという循環ができ上がるという仕組みです。今回設置をいたします市の施設以外にも、既に市内の6つの民間小売店舗におきましてボックス回収が行われているところです。我々が進めております「Go!みんなで404チャレンジ」ですけれども、今年、令和7年の目標値が家庭ゴミ1人1日当たり441.5gということになっております。この達成に向けて、市民の皆さまにはこのサービスを積極的に使っていただきまして、ごみにする・ごみとして捨てるのではなく、再び新しい持ち主の方のところに渡っていただける、そのリユースの促進が何よりもごみの減量につながっていきますので、そういったごみの減量、資源循環に市民の皆さまにご協力をいただきたいと思っています。

日本ブラジル外交関係樹立130周年記念「浜松まつり記念凧」の制作・凧揚げ及び記念パレードの実施について

2025年の今年は、日本とブラジルの外交関係が樹立をしてから130周年の年ということになります。昨年2024年に行われました日本とブラジルの首脳会談におきましては、今年2025年を日本ブラジル友好交流年と位置づけまして、文化・観光・スポーツなどさまざまな分野で協力を促進するとこととなりました。この記念すべき節目を我々としてもお祝いし、そして両国の友好が一層深まることを願いまして、我々浜松市はご承知のとおり国内で一番多い約1万人のブラジル人市民の皆さまが暮らすまちですので、そういった浜松市の特性・特徴を生かした企画ということで、今回5月の浜松まつりの記念凧を制作いたしまして、5月3日に凧揚げを行いますとともに、夕方の街中におきましては、浜松市消防音楽隊との協力による記念パレードをブラジル人市民の皆さまとともに実施をすることといたしました。ここにデザインをあげさせていただきましたが、このデザイン、このような形でこれから制作をしようと思っています。このデザインに使用されるロゴマークですけれども、これが日本ブラジル友好交流年の一環ということで、両国において記念に作成をしたものでございまして、今年2025年に企画をされております両国のさまざまなイベントなどで使用される予定となっているものです。5月の浜松まつりにおきましては、在浜松ブラジル総領事館と協力をいたしまして、日本ブラジル外交関係樹立130周年のこの記念凧を揚げることで、浜松まつりに特別な意味を持たせるということ、また国内はもとよりブラジル本国におきましても、できるだけ多くの方々に両国の友好、両地域の友好といいますか、浜松はブラジルと非常にゆかりの深い地域であるということを知っていただく機会になることを期待しているところです。5月3日におきましては、ブラジル人市民の皆さまとともにこの記念凧を凧場において浜松の空に高々と揚げていきたいと思っているところです。この記念凧の凧揚げとあわせて5月3日の夕方に行われます鍛冶町通りから広小路通りにかけての吹奏楽パレードですが、浜松市消防音楽隊とブラジル人市民の皆さまの協力による記念パレードも実施をしたいと考えているところです。こちらのパレードにはブラジル人コミュニティの皆さまにご参加をいただけるものにしたいと思っています。この凧揚げ、それから記念パレードそれぞれ参加者の募集につきましては、これから在浜松ブラジル総領事館で行っていただくこととしております。日本とブラジル両国の友好交流年を祝うイベントとして一層盛り上げていくためにも、ぜひ多くの皆さまにご覧いただきたいと思っています。詳細は配布いたしました報道発表資料をご覧いただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

浜松市×エヴァンゲリオン「シン・ハママツ計画」の始動について

今年2025年は、浜松市含む12市町村が合併してから20周年という年です。浜松にとっても節目という年になるわけでございますけれども、同時に新世紀エヴァンゲリオンのテレビ放送開始から30周年の記念の年ということにもなっております。浜松は天竜区にございます天竜浜名湖鉄道天竜二俣駅が劇場版シリーズの第4部、また完結編となっておりますシン・エヴァンゲリオン劇場版に登場いたします第3村のモデル地の一つということで大変大きな注目を集めましたし、未だに多くの皆さまにお越しいただいている地域です。今回この春から開催される大阪・関西万博にあわせて日本に来日されます観光客の皆さま、また日本全国各地からこの大阪を目掛けて集まってこられる国内のアニメファンの皆さまに向けまして、天竜浜名湖鉄道株式会社、遠州鉄道株式会社、静岡県、浜松市、公益財団法人浜松・浜名湖ツーリズムビューローによって構成される実行委員会におきまして、このエヴァンゲリオンシリーズを活用した市内周遊事業を実施することとしたところです。これによって地域の観光消費額を増加させまして、今まさに物価高騰の影響を受けている地域観光業の活性化を目指していきたいと考えております。ではそのプロジェクトの概要について順次説明をさせていただきたいと思いますけれども、今回のプロジェクトの名称は、「シン・ハママツ計画」ということで進めていきたいと思っています。このプロジェクトでございますけれども、先ほど申し上げました天竜のエリアはもちろんのこと、浜松全体が持っている文化・観光の魅力をこのエヴァンゲリオンを通じて再発見をしていただく、そして特別な思い出作りを提供していく。そういったことを目指しているところです。今回この「シン・ハママツ計画」ですけれども、実施期間としては来月4月20日から来年2026年2月28日までということで進めていきたいと思っています。主な事業ということでございますけれども、まず浜松駅から中心市街地を経由してここにあります浜松城まで、その市内周遊をぜひ楽しんでいただきたいということで、浜松市役所の1階ロビーに、エヴァンゲリオン初号機の立像、これ実は6メートルあるのですが、エヴァンゲリオン初号機6メートルの立像をここの1階ロビーに設置をしたいと思っています。これにつきましては、土日祝日も含めて開放いたしますので、ぜひ多くの方にご覧いただきたいと思っているところです。それからこのエヴァンゲリオン初号機の立像のところには、あわせましてこの天竜区で産出されておりますFSC認証材、天竜美林から切り出された材木でありますけれども、そのFSC認証の天竜材を使いました記念モニュメントをこのエヴァの初号機の横に設置をさせていただくこととしております。この浜松の貴重な資源でありますFSC認証材である天竜材のPRもぜひあわせてしていきたいと思っているところです。次に市内の周遊施策ということで申し上げますと、人類乗車計画2025スタンプラリーを開催させていただきたいと思っています。こちらの大きいパネルでございますけれども、こちらは天浜線の天竜二俣駅に設置をいたします碇シンジくんのスタンドパネルです。天竜二俣駅をはじめといたしまして、浜松城、舘山寺など市内の観光拠点、また天浜線も今ラッピング列車が走っておりますし、遠鉄西鹿島線もエヴァのラッピング列車が走っておりますけれども、その天浜線・遠鉄の沿線21カ所をぐるっと巡るスタンプラリーも行ってまいります。スタンプポイントにはエヴァンゲリオンのキャラクターがデザインされたスタンドパネルが設置されておりますので、多分すぐわかると思います。ぜひ多くの方にこのスタンプラリーも参加していただきたいと思っています。それから天竜浜名湖鉄道・遠州鉄道におきましては、この碇シンジくんと渚カヲルくんがデザインされました共通1日フリー切符、これは今も販売していますけれども、その新バージョンが販売されることとなっております。また、天浜線、遠鉄西鹿島線どちらにも走っておりますエヴァのラッピング列車に新しいヘッドマークも装着することとしております。そのほか市内の飲食店・物販店と連携をいたしまして、コラボメニューやコラボ商品の開発、販売支援さらには連携イベントなどの企画も、「シン・ハママツ計画」実施期間の後半に予定をしております。ぜひご期待いただきたいと思っています。なおこのプロジェクトの始動に際しまして、「シン・ハママツ計画」始動セレモニーということで、来月4月20日日曜日の午前10時からこの市役所1階ロビーにエヴァンゲリオン初号機6メートル立像が立ち上がるところですけれども、市役所1階ロビーにおきまして4月20日の10時からセレモニーを実施させていただきます。セレモニー終了後の10時半から、いよいよ一般公開ということになりますので、ぜひお越しいただきたいと思っています。なお「シン・ハママツ計画」の詳細や最新情報は、特設サイトにおきまして随時更新してまいります。ぜひまめにご確認をいただければと思います。

 

質疑応答

浜松市×エヴァンゲリオン「シン・ハママツ計画」の始動について

記者:市役所のロビーに6メートルの立像を置くということで、交通の便的に駐車場の混雑といったエヴァに関係ない普通の一般市民の迷惑ですとか、あと職員の事務作業もちょっと滞ってしまう部分があるのではないかと勝手に心配しているのですが、そこはいかがでしょうか。
市長:我々の狙いとしましては、浜松駅を降りた皆さまが市内を周遊しながら歩いて、あるいは最近できましたレンタサイクルみたいなもので、市役所まで来ていただく、それが狙いでありますので、必ずしもみんながみんな車で殺到して、駐車場に入れなくなるということまでは想定していないのですが、確かにおっしゃるとおり一定の混雑も想定されますので、その辺の交通整理を含めて対応をしっかりやっていきたいと思っています。先ほどちょっと触れましたけれども、期間後半は、街中のいろんなお店などでコラボメニューやコラボ商品などの展開も予定されていますので、この街の中をぜひ歩いてエヴァンゲリオンのいろんなポイントを探しながら浜松市役所にもお越しいただく、そんな流れを作ってきたいと思っています。

記者:先日の予算の発表の中でもこれが入っていて、ちょっと想像していた以上の中身だったので、遠州鉄道とか天浜線を巻き込んだ、市内の周遊に限らず浜松市全体に波及する計画だと思いますので、その辺の期待について教えてください。
市長:元々エヴァは、天竜二俣駅にロンギヌスの槍があるなど、多くのファンの皆さまに来ていただけているというのもありますし、また天浜線のラッピング列車、それから遠鉄のラッピング車も、結構鉄道沿線にぜひとも写真を撮りたいということで来られる方も多数日頃からお見かけもしているところです。そういうことで荒唐無稽というか突然の話ではなくて、元々素地があった中にまた今回こういう展開もさせていただきますので、これまでもいろんな市内各地、このエヴァのラッピング列車など、ゆかりのものを求めて回られた方々がさらに全体を回っていただきやすくするために、先ほどちょっとスタンプラリーの話も出しましたけれども、市内いろいろな地域、いろいろな地点にポイントも設けさせていただきましたので、こういったところを全部ぜひとも回っていただいて、それによってエヴァの魅力だけでなく浜松の魅力も感じ取っていただければなと思っているところです。

記者:万博が始まって、海外からのお客様が浜松に一旦途中下車して回るという方も多いと思いますけれども、その外国人の皆さまへのおもてなしとか、そういったことも込みで計画されていくのでしょうか。
市長:今回大阪・関西万博自体も、ガンダムが登場するんですよね。そういったことに象徴されるように、また先週も城内大臣からクールジャパンということで発表もあったと思っております。今回の万博に来られる外国の方々の中には、一つのクールな日本の象徴ということでアニメを目当てにされている方が大勢いらっしゃると思います。そういう方々にも、とりわけ海外から来られる方が大阪に入られて、万博でガンダムやアニメを見られた後、そのまま大阪から帰ってしまうのではなくて、おそらく東京などにも行かれるでしょうから、ちょうど浜松はその中間地点にありますので、ここも途中下車したら面白いよという発信はぜひともさせていただいて、海外からのお客様にも楽しんでいただけるように進めていきたいと思っています。

記者:こういったエヴァンゲリオンとのコラボをこれだけの規模感でやるというのは、国内の他の自治体地域などで前例はあったりするのか、全く初めてなのかということが一つと、万博でということで具体的に大阪から東京へ行く際の途中下車を誘うためにどうやって発信をされるのかといったあたりをお聞かせください。
市長:他のアニメを題材にどういった取り組みがあったかというところまでは承知していないのですが、実は今回このエヴァンゲリオンということで申し上げますと、我々もこの天竜二俣駅との繋がりもあってお声掛けいただいたわけでありますけれども、同じくエヴァンゲリオンゆかりの箱根町、それから作者のご出身地であります宇部市でもこういったエヴァンゲリオンをモチーフにした取り組みが展開されると伺っております。ですので、そういった箱根町や宇部市とも連携を取りながら、ぜひ進めていきたいと思っているところです。外国の方々に来ていただくにあたって、どういう情報発信をすればいいのかということですけれども、当然この「シン・ハママツ計画」を進めるに当たっては、さまざまな形でネットメディアを使った情報発信を我々としてもしていきますので、その中で英語をはじめとする多言語での情報発信ということも考えていきたいと思っていますし、またあわせて、これは補正予算だったと思いますが、外国のさまざまなビジネスパーソン向けの浜松のビジネスの紹介、情報発信も別途するようにもしておりますので、そういったものと連携をしながら、さまざまな形で海外のコアなファン向けに発信ができたらと思っています。

記者:いろいろな海外向けの発信、それから国内のファンに向け注目を集めると思いますが、現時点でどれぐらいの経済効果、どれぐらいの人が浜松ないしこの周辺にきてほしいという何か具体的な数値目標があれば教えてください。
市長:今のところ具体的な数値目標を掲げてということは考えてはいないのですが、例えば天浜線の天竜二俣駅利用者が年間で10万人ぐらいですけれども、それが今回こういったプロジェクトを始動することによって、どれくらい増えるかというのは数字で拾えると思っています。事後的にしっかりと検証もしていきたいと思っています。

記者:浜松まつりとのコラボのようなことは何か考えているのでしょうか。
市長:エヴァンゲリオンと浜松まつりとのコラボですか。そこまでは今のところ考えてないです。

株式会社ECOMMIT(エコミット)との「資源循環等の推進に関する協定」の締結及び市施設での衣料品・雑貨類の回収について

記者:民間では既に置いてあるところがあると思いますけれけども、県内の自治体で公共施設などに置いてあるところは他にあるのでしょうか。
市長:浜松市役所もそうですけれども、よく行政主導で「雑がみを入れてください」といった箱などが置いてあるところは結構あると思いますが、リユースを前提としてまだまだ使える物を行政の庁舎に箱を置いて、集めて回収してリユースするという取り組みはなかなか珍しい。
環境部長:菊川市があります。
記者:2番目ということですね。

記者:このスキームですが、リユース、リサイクルのところはECOMMITさんのビジネスになると思いますけれども、ここで上がってきた収益はECOMMITさんが取るということでいいですか。
市長:はい、そうなります。

記者:その場合、衣類やアクセサリーなど雑貨類は、民間でビジネスとしてやってらっしゃる方は既にたくさん浜松市内にもいらっしゃいますけれども、民業圧迫にはならないという認識ですか。
市長:当然、リサイクルショップに持ち込んでお金に替えようという方々は、そちらの方へ行かれると思いますので、「もう本当は捨てたいけど、まだ勿体ないし、でもリサイクルショップへ持ってくのも面倒だし」という方に、気軽に入れていただければと思っていますので、そういう点では民間のリサイクルショップとバッティングするということではないと思っています。

県立野球場について

記者:先日までの県議会の中で、浜松市が求めていらっしゃる多目的ドーム型スタジアムをもし作る場合の事業費が、元々370億円と想定されたものが450億円に上振れしていたことが分かりました。また第1回の協議会が先日終わりましたけれども、この話し合いのスパンを県の幹部の方は2年程度と見ているというようなお話もございましたが、このそれぞれの受け止めを教えていただけないでしょうか。
市長:まず今回の県議会において、事業費が最大で450億円に上振れするのではないかというようなお話もあったということです。ただこれも確認しましたところ、令和5年度の調査で試算された概算事業費ということで、これもまたその調査時点の参考の数字だと聞いているところです。この数字も含めて、今後協議会でこの利活用の構想を協議する中で、さらなる精査をしていくことになるのだろうと思っているところです。検討の時期・期間についても、できれば2年間ぐらいを目標としてというようなお話もあったと聞いておりますけれども、県からはこの協議会、先般立ち上がりました協議会で、丁寧に議論をしていくということで我々の方は聞いておりますので、具体的に今の時点で、担当の部長は2年ぐらいということで希望を言われたようではありますけれども、特段の期限は設けないとも聞いているところです。ただやはり我々としましては、速やかな結論をぜひとも出していただきたいと思っていまして、いつまでという期限ということではなく、できるだけ速やかに結論が出るようにということで市としても協力できるところを最大限協力していきたいと思っています。

記者:その450億円という数字について、1年ぐらい前には出ていたけれども静岡県が公表してこなかった、鈴木知事はどこかの時点で知ってはいたけれども、1人歩きすると良くないということをおっしゃっていましたが、その公表されなかったことについてと、中野市長もどこかの時点でこのお話を伺っていたのかどうかを教えていただけますか。金額の数字ですね。
市長:私は具体的に数字を聞いてはいなかったのですが、今まさに協議会で議論をということで始まったところですので、その議論の中で具体的な数字についてもんでいくことになると思っています。今まさにこの物価、建設資材、人件費高騰が進んでいる段階でもありますので、この金額は日々動いているのではないかと思っています。また一方でどういった構造、どういった役割分担にすることによって金額がいくらになるかは、また動いてくる話だと思っていますので、370億円や450億円などそれぞれの数字にコメントするのではなくて、全体の議論の中でこの数字を固めていくということをやっていきたいと思っています。

記者:県の需要調査について、プロ野球の地方興行については毎年の開催を見込むことは難しいことやコンサートなど音楽興行についても開催の可能性は極めて低いという、いわゆる多目的ドーム型スタジアムを目指す浜松市の皆さんにとってみるとちょっと厳しい結果が出たかと思いますけれども、この調査結果の受け止めと浜松の皆さんとしては多目的ドーム型スタジアムを目指すことに変わりがないかを伺えますでしょうか。
市長:元々県の方では浜松に野球場をというところから多分スタートしていると思いますので、どうしても野球というのがまずトップに来るのだと思いますけれども、我々として求めておりますのはもう何度も申し上げておりますが、多目的ドーム型スタジアムでありまして、野球はもちろんですけれどもそれ以外でもさまざまな目的に使える、そういった施設が欲しい、それが地域活性化の核になる施設だろうと思って、今県に要望させていただいているところです。そういうことから言いますと、野球それこそプロ野球1軍のフランチャイズがないから駄目ではなくて、野球以外にもあんなこと、こんなことにも使えますというような形で、多目的に使うことで稼働率は十分上がっていくと思っています。また音楽の方もちょっと厳しいお話をいただいているようではありますけれども、我々これまでもそれこそ音楽の都ということでさまざまな音楽文化の振興を進めてきていますので、標準的な地方都市における音楽興行みたいなものとはちょっと違った形で、音楽を生かしたさまざまなイベントというのは十分ありうると思っております。今回ご指摘いただいたようなお話を伺っても、我々としてはそれほど悲観的にとらえるものではないのかなと思っているところです。

記者:先日の知事会見で、鈴木康友知事が費用負担のあり方について、「市長時代に当然県だけが負担するのではなくて浜松も応分の負担をしなきゃいけないと思っていて、その点中野市長に申し送りをしてきた」とまた改めてお話をされたのですが、その点について建設費を浜松に負担してもらうとは明言しませんでしたけども、ちょっとそんなことも匂わせるようなお話もされていて、中野市長としては今その費用負担のあり方についてどうお考えでしょうか。
市長:鈴木前市長から引き継ぎを受けたときに、確かにそういったこともお話として伺ってはいますけれども、我々浜松市としてはこれまでも繰り返し申し上げてきましたとおり、やはり県の公園、県立公園の中に県の施設として作っていただくというのがまずそもそもの発端であり前提なので、施設整備については県の方でぜひともお願いをしたい。ただ、あそこに多目的ドームが一つポツンとあるだけでは全くこの街として意味がないので、この周辺整備を含めた多目的ドーム型スタジアムを核としたまちづくり、それはもうまさに我々の責任においてしっかりやらなければいけないということだと思っていますので、そういう点での費用分担ということは十分ありうるのかなと思っています。ただ一つ申し上げますと、多目的ドーム型スタジアムそのもの本体に関して、その必要となる用地、底地ですね。その負担に一部充てるようにということで寄付もいただいて、今我々基金も持っているところでございますので、そういうことも一つまた今後の協議の中ではお示しをしていくものなのかなと思っています。

記者:今のご質問の中で冒頭にございました、鈴木前市長からの引き継ぎは2年前ぐらいの話だと思いますけれども、そのときにそういうお話が既にあったということだったのでしょうか。費用負担についてですね。
市長:引き継がれたというよりも、その引き継ぎをやっているときにそういったお話は鈴木前市長の方からあったかと思っています。

記者:それを受けた上で、中野市長としては先ほどのお話のとおり、周辺整備は浜松市で、施設本体は県でということをおっしゃっているということでよろしいのでしょうか。
市長:はい。そのスタンスは前市長の頃から変わってないと思っていますし、引き継ぎのときにお話いただいたのは鈴木前市長の個人的なお考えということだったと思っています。

PFASについて

記者:当初予算案に1100万円あまり計上されたPFASについてなんですけれども、活性炭でPFASを吸着するといったことだと思いますけれども、重点に置いたポイントと、受け止めなどありましたら、改めてお伺いさせていただきますと幸いです。
市長:PFASは公共水域から検出をされまして以降、順次我々としても水質調査を進めてきたところです。そういった中で北部小水路と言っております川を、最終的に一番上流の源流点までさかのぼって調査をして、そこでも一定の数値が出ているというところまでは判明したのですが、なんせそこはスタート地点ですのでそれ以上調べようがないというか、さらにさかのぼっていこうにも、もうスタート地点ですので、行き着いたということもありまして、次のステップということで、その源流点におけるこの一定の濃度のものをいかに低減、軽減するか、そちらの方にこれから軸足を置いて取り組まなければいけないと思って、今回提案をさせていただいたところです。このPFASの除去を含めて、この数値を低減させるにはどういう仕組み、どういったやり方があるかというのはまだ技術的にも確立したものはないと思っておりまして、そういう中ではありますけれども、少しでも下げるためにということで今回試験的に活性炭を用いて吸着をするというやり方をとらせていただきます。これがどのくらい効果があるかを含めてしっかりモニタリング検証いたしまして、他の地点でも何カ所か出ているところもありますので、そういったところに速やかに展開できるものであれば展開をするということで、市域全体のPFASの低減に向けて具体的に動き出したいと思っています。

公共交通について

記者:先ほどちょっとお話もちらっと上がったLUUPなどの話で、公共交通分担率が一つこの地域の課題になっているというところで、LUUPの参入をどのように受け止められているかと、4月から遠州鉄道に行政も関与を拡大する形で協定を結んでバス網のあり方を考えていくというものがこれから3年間で始まるということでして、これについて今足元のバスの課題とこの3年間の議論を通じて、どのようにしていきたいか、この二つをお聞かせください。
市長:浜松は昔から公共交通分担率が低くて、特に自動車、自家用車偏重になっているというのはこの街の構造として長らくの課題です。今回とりあえずこの中心市街地、台地の方に行く方じゃない平べったいところを中心として、シェアサイクルそれからシェア電動キックボードでしょうか、そういったことで展開をしていただいたというのは一つ大いなるこの浜松の課題解決に向けた取り組みだと思っています。私はまだアプリを入れてないのですが、できるだけ早く入れて私も試してみなきゃいけないなと思っているところです。そういった新しい動きもそうですけれども、やはり今だとオールド何とかと言われてしまうのかもしれませんけれども、そうは言ってもバス路線網の維持というのも、これまた地域の交通を考える上で非常に重要なことだと思っていまして、今のところ特にコロナ禍以降、利用者が減る、減便するまた利用者が減るという悪循環に陥っていたきらいがあると思いますけれども、改めて公共交通分担率を高めて足の確保をする、それが交通弱者もそうですし、よそから浜松へ来ていただく方にとっても、快適性の向上ということにも非常に役立つものだと思っていますので、そのバス路線網を維持しつつ、より利便性の高いものにしていく方策をこれから3年間かけて遠鉄と協議していきたいと思っています。当然、今のこのバス体系がどうしても浜松駅のバスターミナルを中心に放射線状に出る体系しか残念ながらないのですが、鉄道とバスを組み合わせるなど、それから幹線道路も新たに次々できてきていますので、そういうところを使った新しい路線を考えてみるとか、利便性を高めて、使ってもらえる・使ってもらいやすいようにするという点ではいろいろアイデアもこれからまた出てくると思いますので、そういったアイデアをぜひとも生かしながら、公共交通体系の再構築に向けて進めていきたいと思っています。

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