更新日：2023年4月7日

都市の将来像

市民協働で築く 『未来へかがやく創造都市・浜松』

未来の浜松をつくるのは、私たち市民です。
私たちは、2045年を見据えて、「市民協働で築く『未来へかがやく創造都市・浜松』」を「都市の将来像」に掲げます。
私たちは、世界に誇る技術と文化を有する都市を受け継ぎました。県庁所在地でもなく、大都市近郊でもない1つの‘まち’が、ものづくりを中心に自立的な発展を遂げ、政令指定都市へと移行できたのは、先人の高い創造性とたゆみない努力、何事にも果敢に挑戦する市民意識のたまものです。
私たちは、このすばらしい都市と精神を次代に引き継ぐため、長期的な展望に立って、課題を認識した上で、希望に満ちた未来を創造します。

以下に、30年後（1世代先）の理想の姿を示し、「浜松市未来ビジョン」とします。

技術も文化も国際色豊かなクリエイティブシティ【創造都市】

浜松はクリエイティブシティとして世界に認められています。地域固有の文化や資源を活かした創造的な活動が活発に行われ、新しい価値や文化、産業が次々と創出され、私たちの暮らしの質を高めています。
産業面では、先人たちの‘やらまいか精神’が受け継がれ、新しいものを創り、新しいことに挑戦しています。多種多様な企業が次々と生まれ、イノベーションの連鎖が起きています。ベンチャー企業などのスモールビジネスも好調で、建築や商工業デザインのクリエイターが活発に行動しています。
玄関口となる‘まちなか’では、洗練された文化が感じられ、多くの人々に心地よさを提供しています。屋外のコンサートによってメロディが響き渡り、駅前広場などの公共空間では、芸術性の高い絵画・オブジェなどを見て楽しむことができます。音楽を中心に、創造性豊かな人財の育成が行われており、子どものころから芸術に触れることによって浜松から巣立った音楽家・文化人が世界を舞台に活躍しています。アクトシティで開かれるクラッシックやジャズなど様々なジャンルの演奏会、中山間地域に受け継がれる伝統芸能は私たちに感動を与えてくれます。広大な市域に広がる多様な文化が相互につながり、歴史・伝統を脈々と引き継いでいます。とりわけ、浜松国際ピアノコンクールは、権威ある音楽イベントとして全世界に認められ、「音楽の都・浜松」を象徴する存在となっています。
物心両面で暮らしの豊かさが高まる中、多くの外国人もまた幸せに暮らしています。日本人市民と外国人市民がお互いの文化や習慣の違いを認め合い、共に生きるまちづくりを進めています。日本一外国人が暮らしやすい都市という評価を得て、情報や資金が世界中から集まるため、新しい価値が生まれています。さらに、質の高い教育を受けた子どもたちは、世界を舞台に活躍しており、クリエイティブシティの国際色を高める重要な人財になっています。

小さな歯車が重なって大きな‘こと’を動かす【市民協働】

浜松を創造する人財は、老若男女すべての市民です。日々の生活を送る上で、対等な立場で支え合い、市民主体によるまちづくりを進めています。また、企業は、地域社会における責任を理解し、社会貢献活動に取り組み、NPO法人をはじめとした市民活動団体も、経済的に自立して活動しています。こうした多様な市民協働の担い手は、お互いに顔を合わせ、時には活発な意見交換を行い、時には笑い合いながら信頼関係を強めています。
浜松まつりや地域の祭り、伝統芸能は、歴史ある大切な文化として次世代に引き継がれています。年齢や職業、国籍が異なる人同士が仲間になり、地域コミュニティの活動を通して、地域の活性化に貢献しています。
生活基盤については、居住エリアの集約が徐々に進行し、公共インフラの規模が縮小され、将来への負担も抑えられています。ライフステージに応じて、都市部から中山間地域まで最適な場所を選択し、日々の暮らしを楽しんでいます。
こうしたまちづくりは、移動や消費にかかる地球環境への負荷も軽減しています。人が生きるために必要な水や自然環境について、将来にわたって守り続けることの大切さを子どものころから理解し、大自然からの豊かな恵みを循環させるため、森林や河川、海、湖沼を守る取り組みも、協働で行われています。

新しさを生む伝統を未来へつなぐ【ひとづくり】

浜松は人財が一番の誇りです。これは、子どもたちに対して、家庭・学校・地域で、いっぱいの愛情を注ぎ、豊かな心と社会における規範意識、社会貢献への意欲をはぐくんでいるからです。自ら人間力を高めた人財が、誇りを持って浜松を支えています。
また、先人たちの技と知恵が伝承されています。産業面では、ものづくり産業の伝統の技が活かされ、優れた技能を持つ人財が、付加価値や生産性の高い産業を成長させています。こうした成長産業への人財や資金の集中とともに、若い世代に加えて、女性や高齢の世代の雇用を大幅に拡大させたことによって、地域経済は順調に推移しています。さらに市民活動でも、長年地域で生きてきた先輩から多くの知恵を若い世代が受け継ぎながら、浜松をより良くしています。
浜松には、都市部から中山間地域まで、全国に類を見ない多様性があります。こうした多様性を活かして、‘ヒト’を育て、‘モノ’をつくり、‘コト’（文化）を創造することで消費活動を活発化させています。‘ヒト’‘モノ’‘コト’を循環させることによって、新しい価値を生み出す伝統が将来につながっています。

以下に、浜松の理想の姿を構成する「1ダースの未来」を描きました。私たち浜松市民は、希望に満ちた未来に向けて挑戦します。