更新日:2025年3月24日
睡眠と休養
睡眠は健康増進・維持に不可欠な休養活動
睡眠が悪化することで、さまざまな疾患の発症リスクが増加し、寿命短縮リスクが高まると言われています。また必要な睡眠時間には個人差があるとともに、年代によっても変化します。生活習慣や睡眠環境等を見直し、「適正な睡眠時間を確保」するとともに、「睡眠休養感を高める」ことが必要です。
健康づくりのための睡眠ガイド2023
厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針の改訂に関する検討会」において作成。
対象者別(成人、こども、高齢者)の睡眠・休養の推奨事項及び睡眠・休養に掛かる情報を掲載。
健康づくりのための睡眠ガイド2023(PDF:3,167KB)
適正な睡眠時間の確保
成人
適正な睡眠時間には個人差があるが、6時間以上を目安として推奨します。
こども
小学生は9〜12時間、中学・高校生は8〜10時間の睡眠時間の確保を推奨します。
高齢者
長い床上時間は健康リスクとなるため、床上時間が8時間以上にならないことを推奨します。
睡眠休養感を高めるために
食生活や運動等の生活習慣、寝室の睡眠環境等の見直しが大切です。
良質な睡眠のための環境づくり
- 日中にできるだけ日光を浴びると、体内時計が調節されて入眠しやすくなる
- 寝室にはスマートフォンやタブレット端末を持ち込まず、できるだけ暗くして寝ることが良い睡眠につながる
- できるだけ静かな環境で、リラックスできる寝衣・寝具で眠ることが良い睡眠につながる
運動、食事等の生活習慣と睡眠について
- 適度な運動習慣を身につけることは、良質な睡眠の確保に役立つ
- しっかり朝食を摂り、就寝直前の夜食を控えると、体内時計が調整され睡眠・覚醒リズムが整う
- 就寝前にリラックスし、無理に寝ようとするのを避け、眠気が訪れてから寝床に入ると入眠しやすくなる
- 規則正しい生活習慣により、日中の活動と夜間の睡眠のメリハリをつけることで睡眠の質が高まる
睡眠と嗜好品について
- カフェインの摂取量は1日400mg(コーヒー700cc程度)を超えると、夜眠りにくくなる可能性がある
- カフェインの夕方以降の摂取は、夜間の睡眠に影響しやすい
- 晩酌での深酒や、眠るためにお酒を飲むこと(寝酒)は、睡眠の質を悪化させる可能性がある
- 喫煙(紙巻きたばこ、加熱式たばこ等のニコチンを含むもの)は、睡眠の質を悪化させる可能性がある
妊娠・子育て・更年期と良質な睡眠について
- 睡眠は月経周期の影響を受ける(月経周期と睡眠変化を把握しましょう)
- 妊娠中の睡眠は妊娠経過とともに変化し、胎児の健康にも影響する可能性がある(こころとからだをリラックスさせましょう)
- 子育て期の睡眠も健康増進・維持には重要である(こどもの不安定な睡眠により養育者の睡眠も乱れがちになります)
- 更年期には睡眠の悩みが再び増えやすい傾向がある(不眠が続くようであれば、医師に相談しましょう)
睡眠とうつ
睡眠の問題はうつ病をはじめとした多くの精神障害において、発症初期から出現します。
下記の症状が2週間以上続き、日中の活動に支障をきたすようであれば、医師に相談しましょう。「うつ」のサインかもしれません。
- なかなか寝付けない(入眠障害)
- 夜中によく目が覚める(中途覚醒)
- 朝早く目が覚める(早朝覚醒)
- ぐっすり眠った気がしない(熟眠障害)
悩みやストレスを一人で抱え込まず、相談することが大切です。
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください