緊急情報
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更新日:2022年12月13日
分類 | 件数 | 主なご意見 | 市の考え方 |
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4-1.1ℓ=1円の設定(価格の妥当性)について |
448件 |
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手数料設定について 1ℓ=1円の設定(価格の妥当性)や根拠に関しては、「高すぎる」、「上がり幅が多すぎる」、「少しでも負担を少なくしてほしい」、「1ℓ=0.5円くらいではどうか」といったご意見を主にいただいています。 今回お示しした制度素案の1ℓ=1円という単価については、「3-1.有料指定ごみ袋の仕様について」でお示ししたように、「ごみの減量効果が期待できること」・「市民の皆様の過度な負担にならないこと」・「他の家庭ごみ有料化の実施都市の料金水準などを考慮した金額であること」の3点を主に考慮して設定いたしました。 まず、「ごみの減量効果が期待できること」についてですが、環境省が作成している『一般廃棄物処理有料化の手引き』には、下図「可燃ごみの料金水準と一人1日当たりごみ搬入削減量」が示されています。この図は、環境省が、平成22年度から平成30年度の間に家庭ごみ有料化を実施した自治体のうち、可燃ごみを対象に単純比例制(ごみの排出量に応じて手数料を徴収する制度)を導入している63自治体を対象に実施した調査結果を基にグラフ化したものです。 この図より手数料が1円以上だと1円未満の都市よりもごみ減量効果が高くなることが読み取れます。また、1円未満の場合は、ごみの減量効果があまり出ていないことも分かります。 図表2 可燃ごみの料金水準と一人1日当たりごみ搬入削減量 出典:『一般廃棄物有料化の手引き』(令和4年3月、環境省)
浜松市では、近年、事業系ごみの排出量が減少している一方で、家庭系ごみの排出量は横ばいの状態が続いています。そのため、家庭ごみ有料化を実施する場合は、家庭系ごみの減量を果たすために、当市においてもごみの減量効果が期待できる価格を設定したいと考えています。 次に、「市民の皆様の過度な負担にならないこと」についてですが、浜松市環境審議会の議論の中でも「市民への負担を考慮して家庭ごみ有料化を実施する場合は、手数料単価は1ℓ=1円以下が望ましい」というご意見をいただいております。そのため、市としても単価設定は1ℓ=1円以下が望ましいと考えています。 次に、「他の家庭ごみ有料化の実施都市の料金水準などを考慮した金額であること」についてですが、市が、平成30年度に有料化制度を導入している政令市に、有料化導入前後のごみ排出量を調査したところ、「資料編:資料1」の結果となりました。政令指定都市においては、どの都市も1ℓ=1円前後の手数料単価であり、有料化を導入する前と導入後及び近年度とのごみ排出はどれも導入前と比較するとごみの減量効果が表れていることが分かります。なお、ごみの排出量は一人1日あたりの排出量で比較しているため、実績データは人口増減の影響を受けていないものとなります。 その他、今回の制度素案においては、1ℓ=1円という単価であれば、45ℓのごみ袋が1枚45円、30ℓのごみ袋が1枚30円ということで、市民の皆様の価格イメージがしやすいということもたたき台として適当ではないかと考え、提示させていただきました。 以上、3点を総合的に考慮して、ごみの減量を進めるためには1ℓ=1円の単価設定が望ましいと考えております。 |
4-2.負担の公平性について |
146件 |
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低所得者等への配慮について 低所得世帯や年金受給者世帯、世帯人数が多い家庭に対する配慮に関しては、「高所得者と比べて低所得者の負担が大きくなる」、「年金が減り生活が苦しい」、「子どもが多い世帯ではごみが多くなり不公平感がある」といったご意見を主にいただいています。 市としては、家庭ごみ有料化の目的がごみの減量であることを踏まえると、全ての家庭でごみの減量に取り組んでいただきたいと考えております。 ただ、福祉部門とも協議をする中で、乳幼児や障害等をお持ちの方の紙おむつなど日常生活を送る上でどうしても出てしまうごみについては支援措置をとることを考えており、それ以外のご家庭においては、ごみの減量・分別にご協力いただきたいと考えています。
ごみ減量にすでに取り組んでいる世帯の不公平感について ごみ減量にすでに取り組んでいる世帯の不公平感に関しては、「すでに取り組んでいる人はごみを減らすことが出来ず負担が増えるだけ」、「しっかり分別している人へのサービスも示してほしい」といったご意見を主にいただいています。 すでにごみ減量に取り組んでいただいている世帯にも引き続きごみ減量に取り組んでいただけるよう、有料化による手数料収入の中から環境・ごみに関連するような事業で市民の皆様に還元できるような施策を検討していきたいと考えています。 |
4-3.手数料の設定方法について |
132件 |
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手数料の激変緩和について 段階的に価格を上げてはどうかというご意見に関しては、「最初から1円では負担が大きいため、0.5円から始めたらどうか」、「段階を踏んで実施してほしい」といったご意見を主にいただいています。 上述の「4-1.1ℓ=1円の設定(価格の妥当性)について」の市の考え方のとおり、市としては、ごみの減量を第一の目的として家庭ごみ有料化の導入を検討しています。 そのため、段階的導入をする場合においても、最初に導入する単価はごみ減量効果が期待できる単価で設定する必要があると考えています。
手数料の値下げについて 手数料の見直しに関しては、「ごみ減量の目標を達成したら手数料を下げてはどうか」「定期的に見直してほしい」といったご意見を主にいただいています。 手数料単価については、ごみの排出量の目標値を達成し、その後数年間、目標達成を維持できれば、その時の状況も踏まえた上で見直しも検討していくことになると考えます。また、ごみの排出量の状況や決算情報などは毎年公開するとともに、定期的な家庭ごみ有料化制度の総括・見直しを実施していく必要があると考えております。
袋のサイズごとの手数料に差をつけることについて ごみ袋の大きさに応じた手数料設定のご意見に関しては、「小さいサイズを割安にしたらごみ減量効果が高まるのではないか」、「小さい袋に誘導するために価格差を設けたらどうか」といったご意見を主にいただいています。 市としても家庭ごみ有料化を契機に市民の皆様によりごみの減量を進めていただき、普段お使いの指定ごみ袋のサイズも適量にしていただくことが望ましいと考えているため、ごみ袋に価格差を設けることは有効な手法であると考えます。具体的には、45ℓのごみ袋から30ℓのごみ袋への切替えを促進したい場合は、45ℓのごみ袋の手数料単価を30ℓのごみ袋の手数料単価より高めに設定するといったことが考えられます。 しかし、初回導入時においては、市民の皆様に分かりやすい価格設定で導入することが望ましいのではないかと判断し、価格差を設けない形で導入することを考えています。導入後の効果検証の中で、あまりごみ減量効果が上がらない場合は、定期的な制度見直しの中で価格差をつける手数料改定も必要と考えます。
ごみ袋の負担軽減策について ごみ排出に際し、一定の負担軽減をしてほしいというご意見に関しては、「ある程度のごみ袋を市民に配ってほしい」、「負担が大きい為一定枚数までは無料にしてほしい」といったご意見を主にいただいています。 実施するとした場合は、無料分のごみ袋などを各世帯に配付し、配付分を超えたごみ量を出す場合は、各自で有料のごみ袋を購入いただくといった手法(一定量無料方式)も考えられます。一定量無料方式の場合の利点としては、ごみの減量に積極的に取り組む方にとっては無料配付枚数以下であれば、ごみ袋の購入費用の負担はなく、理念的には優れた仕組みとなります。ただ、課題として、無料配付分の範囲内は経済的動機付け(インセンティブ)が働きにくいため、ごみ減量への意識向上や実践行動への誘導が難しくなり、制度素案の方式よりもごみ減量効果が低くなる傾向にあると言われています。 また、世帯人数ごとに無料配付分の枚数を設定し、相当分を製造・全戸配付するため、運用費用が割高になると同時に、転居や世帯人数の変動に併せて配付分も変動するため非常に複雑な仕組みとなり、管理運営上のトラブルなども懸念されます。 このようなことから有料化実施都市の多くが、排出量に応じて排出者が手数料を負担する方式(排出量単純比例方式)を採用しているのが現状です。 市としても、全ての家庭でごみの減量に取り組んでいただくことを期待して家庭ごみ有料化を検討しているため、手数料の徴収方式としては制度素案でお示しした単純従量制での導入を考えています。 |
4-4.負担想定額について |
130件 |
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負担想定額の根拠・妥当性について 負担想定額に関しては、「市の示した負担想定額の根拠を示してほしい」、「市の負担想定額は妥当ではないのではないか」といったご意見を主にいただいています。 以下に、負担想定額の考慮点をお示しいたします。なお、今回制度素案でお示しした負担想定額は、一つの目安としてお示ししたものです。 【負担想定額における考慮点】
1人世帯・・・5枚/月、2人世帯・・・8枚/月、3人世帯・・・9枚/月、4人世帯・・・9枚/月 使用サイズは45ℓサイズが最も多いことを確認
負担想定額の中でお示しした有料化後のごみ減量の割合(10%)ですが、これは資料編:資料1のとおり政令市ですでに有料化を実施している都市のうち、浜松市と同様に指定ごみ袋制度から家庭ごみ有料化を導入した福岡市・仙台市・千葉市の有料化におけるごみ減量効果の平均が12.1%であったことや、浜松市における家庭系もえるごみの内訳調査(実際に出されたごみを開封して内容を調査)で、食品ロスや雑がみ、プラスチック製容器包装など分別することで削減できるごみが20%程度含まれていることが分かっていることなどから1つの減量効果の想定としてお示ししたものです。 |
4-5.その他 |
13件 |
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家庭ごみ有料化の表現について その他のご意見として、「すでにごみ袋を有料で購入しているから有料化ではなく値上げではないか」、「実質的に値上げであることを説明すべき」といったご意見をいただいています。 浜松市は平成25年度より指定ごみ袋制度を導入しており、市内全域で共通のごみ袋に統一しました。そのため、現在、市民の皆様には店舗で共通の指定ごみ袋を購入していただいています。なお、現在の指定ごみ袋の販売価格はごみ袋の原価やごみ袋の製造業者・販売店舗の収入などから構成されている袋の価格であり、市に収入は入っていません。 一方、家庭ごみ有料化制度は、上述の「4-3.手数料の設定方法について」の市の考え方のとおり、手数料を条例で設定し、市に収入が入ってくる制度であり、袋の価格を含んだ手数料を袋の購入を通じて市に納めていただくものです。 このように、制度の仕組みが異なるため、「家庭ごみ有料化」という表現を用いています。 「有料化」という表現の分かりにくさについては、今後の市民の皆様への周知の際に、丁寧に説明をしていきたいと考えています。 |