緊急情報
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更新日:2026年3月16日
市行動計画は、新型インフルエンザ等対策の2つの主たる目的である「感染拡大を可能な限り抑制し、市民の生命及び健康を保護する」こと及び「市民生活及び地域経済に及ぼす影響が最小となるようにする」ことを達成するための戦略を実現する具体的な対策を定めるものである。
それぞれの対策の切替えのタイミングを示し、市や関係機関等においても分かりやすく、取り組みやすいようにするため、以下の13項目を市行動計画の主な対策項目とする。
(1) 実施体制
(2) 情報収集・分析
(3) サーベイランス
(4) 情報提供・共有、リスクコミュニケーション
(5) 水際対策
(6) まん延防止
(7) ワクチン
(8) 医療
(9) 治療薬・治療法
(10) 検査
(11) 保健
(12) 物資
(13) 市民生活及び地域経済の安定の確保
市行動計画の主な対策項目である13項目は、新型インフルエンザ等対策の主たる目的の実現に当たって、それぞれの項目が関連し合っていることから、一連の対策として実施される必要がある。そのため、以下に示すそれぞれの対策項目の基本理念と目標を把握し、対策の全体像や相互の連携を意識しながら対策を行うことが重要である。
感染症危機は市民の生命及び健康や市民生活及び地域経済に広く大きな被害を及ぼすことから、市の危機管理の問題として取り組む必要がある。医療従事者や市民・事業者の協力の下、国や県、近隣市町とも連携し、実効的な対策を講じていくことが重要である。
そのため、新型インフルエンザ等の発生前から、関係機関間において緊密な連携を維持しつつ、人材の確保・育成や実践的な訓練等を通じて対応能力を高めておく必要がある。新型インフルエンザ等の発生時に、平時における準備を基に、迅速な情報収集・分析とリスク評価を行い、的確な政策判断とその実行につなげていくことで、感染拡大を可能な限り抑制し、市民の生命及び健康を保護し、市民生活及び地域経済に及ぼす影響が最小となるようにする。
感染拡大防止を目的としつつ、状況に応じて市民生活及び地域経済との両立を見据えた政策上の意思決定に資するよう、体系的かつ包括的に情報収集・分析及びリスク評価を行うことが重要である。
そのため、新型インフルエンザ等の発生前から、効率的な情報の収集・分析や提供の体制を整備するとともに、定期的な情報収集・分析や有事に備えた情報の整理・把握手段の確保を行う。新型インフルエンザ等の発生時には、感染症や医療の状況等の情報収集・分析及びリスク評価を実施するとともに、市民生活及び地域経済に関する情報等を収集し、リスク評価を踏まえた判断に際し考慮することで、感染症対策と社会経済活動の両立を見据えた対策の判断につなげられるようにする。
感染症危機管理上の判断に資するよう、新型インフルエンザ等の早期探知、発生動向の把握及びリスク評価を迅速かつ適切に行うことが重要である。
そのため、新型インフルエンザ等の発生前からサーベイランス体制の構築やシステムの整備を行うとともに、感染症の発生動向の把握等の平時のサーベイランスを実施する。新型インフルエンザ等の発生時には、有事の感染症サーベイランスの実施及びリスク評価を実施し、感染症対策の強化又は緩和の判断につなげられるようにする。
感染症危機においては、様々な情報が錯綜しやすく、不安とともに、偏見・差別等が発生したり、偽・誤情報が流布したりするおそれがある。こうした中で、表現の自由に十分配慮しつつ、各種対策を効果的に行う必要があり、その時点で把握している科学的根拠等に基づいた正確な情報を迅速に提供するとともに、可能な限り双方向のコミュニケーションを行い、市民等、医療機関、事業者等とのリスク情報とその見方の共有等を通じて、市民等が適切に判断・行動できるようにすることが重要である。
このため、市は、平時から、市民等の感染症に対する意識を把握し、感染症危機に対する理解を深めるとともに、想定される事態に備え、リスクコミュニケーションの在り方を整理し体制整備や取組を進める必要がある。
海外で新型インフルエンザ等が発生した場合は、病原体の国内侵入を完全に防ぐことは困難であることを前提としつつ、国は、新型インフルエンザ等の特徴や海外における感染拡大の状況等を踏まえ、迅速に検疫措置の強化や入国制限等の水際対策を実施することにより、国内への新型インフルエンザ等の病原体の侵入をできる限り遅らせ、国内の医療提供体制等の確保等の感染症危機への対策に対応する準備のための時間を確保する。
市は、検疫所からの依頼に基づき、発生国からの帰国者の健康監視を保健所が中心となり実施する。健康監視の結果、発熱等健康状態に異常を確認した場合には、医療機関への入院、接触者の調査等必要な措置を迅速に講じる。
新型インフルエンザ等の感染拡大を可能な限り抑制し、健康被害を最小限にとどめるとともに、市民生活及び社会経済活動への影響を最小化することを目的とする。適切な医療の提供等とあわせて、必要に応じてまん延防止対策を講ずることで、感染拡大のスピードやピークを抑制し、治療を要する患者数を医療提供体制が対応可能な範囲内に収めることにつなげることが重要である。特に有効な治療薬がない場合や、予防接種が実施されるまでの間は、公衆衛生上の観点から実施するまん延防止対策は重要な施策である。このため、病原体の性状等を踏まえたリスク評価を適時適切に行い、強化された医療提供体制においても医療がひっ迫する水準の大規模な感染拡大が生じるおそれのある場合には、特措法に基づき、必要と考えられる地域・期間等において、迅速にまん延防止等重点措置や緊急事態措置を要請する。
一方で、特措法第5条において、国民の自由と権利に制限を加える場合、その制限は新型インフルエンザ等対策を実施するため必要最小限のものとするとされていることや、まん延防止対策が社会経済活動に大きな影響を与える面があることを踏まえ、対策の効果と影響を総合的に勘案し、新型インフルエンザ等の病原性や感染性等に関する情報や、ワクチン及び治療薬の開発や普及等の状況の変化に応じて、実施しているまん延防止対策の縮小や中止等の見直しを機動的に行うことが重要である。
ワクチンの接種により、個人の感染や発症、重症化を防ぐことで、市民の健康を守るとともに、受診患者数を減少させ、入院患者数や重症者数を抑え、医療提供体制が対応可能な範囲内に収めることは、新型インフルエンザ等による健康被害や社会経済活動への影響を最小限にとどめることにつながる。そのため、国においては、新型インフルエンザ等の発生時に安全で有効なワクチンを迅速に供給するために、「ワクチン開発・生産体制強化戦略[1]」に基づき、平時から、緊急時におけるワクチンの迅速な開発・供給を可能にするために必要な施策に取り組んでいくことが重要である。また、国、県及び市は、医療機関や事業者、関係団体等とともに、平時から接種の具体的な体制や実施方法について準備をしておく必要がある。
新型インフルエンザ等の発生時には、国は、日本における開発・生産はもとより、外国からの輸入、外国で開発された製品の国内生産等の全ての手段を通じて、安全で有効なワクチンの迅速な供給を行うとともに、接種に当たっても、事前の計画を踏まえつつ、新型インフルエンザ等に関する新たな知見を踏まえた柔軟な運用を行う。
新型インフルエンザ等が発生した場合は、全国的かつ急速にまん延し、かつ市民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあることから、医療の提供は、健康被害を最小限にとどめ、市民が安心して生活を送るという目的を達成する上で、不可欠な要素である。また、健康被害を最小限にとどめることは、社会経済活動への影響を最小限にとどめることにもつながる。
感染症危機において、感染症医療及び通常医療の双方のひっ迫を防ぎ、医療の提供を滞りなく継続するために、平時から、市予防計画及び県保健医療計画に基づき、有事に関係機関が連携して感染症医療を提供できる体制を整備し、研修・訓練等を通じてこれを強化する。感染症危機には、通常医療との両立を念頭に置きつつ、感染症医療の提供体制を確保し、病原性や感染性等に応じて変化する状況に機動的かつ柔軟に対応することで、市民の生命及び健康を保護する。
新型インフルエンザ等が発生した場合は、全国的かつ急速にまん延し、市民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあることから、健康被害や社会経済活動への影響を最小限にとどめる上で、医療の提供が不可欠な要素であり、治療薬・治療法が重要な役割を担っている。
新型インフルエンザ等の発生時に、治療薬・治療法を早期に実用化し、患者へ提供可能とすることが重要であり、国が主体となって、平時から、大学等の研究機関や製薬企業等の研究開発力向上のための施策を講じ、人材の育成・確保や技術の維持向上を図るとともに、治療薬の開発が必要な感染症(重点感染症[2])に対する情報収集・分析を行い、未知の感染症も念頭に置いた研究開発を推進する。国は、新型インフルエンザ等の発生時に、平時に整備した研究開発体制を活用し、速やかに治療薬の実用化に向けた取組を実施する。
また、国は、新型インフルエンザ等の発生時に治療薬の安定的な供給を確保し、迅速に必要な患者に投与できるよう、平時から製造能力の強化等を図るとともに、県は、国や関係機関と連携し、医療機関や薬局へ円滑に流通させる体制を整理し、新型インフルエンザ等の発生時に速やかに体制が構築できるよう必要な準備・訓練等を行う。
市は、国や県が実施する施策について必要に応じた協力を行う。
新型インフルエンザ等の発生時における検査の目的は、患者の早期発見によるまん延防止、患者を診断し早期に治療につなげること及び流行の実態を把握することである。また、検査の適切な実施は、まん延防止対策の適切な検討及び実施や、柔軟かつ機動的な対策の切替えのためにも重要である。さらに、検査が必要な者が必要なときに迅速に検査を受けることができることは、新型インフルエンザ等による個人及び社会への影響を最小限にとどめることや、感染拡大防止と社会経済活動の両立にも寄与し得る。
このため、新型インフルエンザ等の発生時に、必要な検査が円滑に実施される必要があり、平時から検査機器の維持及び検査物資の確保や人材の確保を含めた準備を着実に進めるとともに、新型インフルエンザ等の発生当初から研究開発や検査拡充等の体制を迅速に整備することが重要である。また、状況の変化に合わせて、病原体の性状(病原性、感染性、薬剤感受性等)や検査の特性等を踏まえ、リスク評価に基づき検査実施の方針を適時かつ柔軟に変更し、検査体制を見直していくことが重要である。
新型インフルエンザ等の発生状況は地域によって異なり、市は地域の感染状況や医療提供体制の状況等に応じた対策を実施し、市民の生命及び健康を保護する必要がある。その際、市民への情報提供・共有、リスクコミュニケーションを適切に行い、地域の理解や協力を得ることが重要である。
また、県は、市の区域を越えたまん延の防止に向け、新型インフルエンザ等の発生時における総合調整権限・指示権限の行使を想定しつつ、平時から県連携協議会等の活用等を通じて主体的に対策を講ずる。
市が効果的な新型インフルエンザ等対策を実施するため、保健所及び保健環境研究所は、検査の実施及びその結果分析並びに積極的疫学調査による接触者の探索や感染源の推定を通じ、患者の発生動向の把握から情報提供・共有まで重要な役割を担う。
保健所及び保健環境研究所は、新型インフルエンザ等の感染が拡大し、多数の新型インフルエンザ等の患者が発生した場合には、積極的疫学調査、健康観察、検査結果の分析等の業務負荷の急増が想定される。このため、市は、平時から情報収集体制や人員体制の構築、新型インフルエンザ等の発生時に優先的に取り組むべき業務の整理、ICTの活用等を通じた業務効率化・省力化を行う必要があり、これらの取組に資するよう国が必要な支援を行うことにより、全国一体となって地域における新型インフルエンザ等対策を推進する。
新型インフルエンザ等が発生した場合は、全国的かつ急速にまん延するおそれがあり、感染症対策物資等の急激な利用の増加が見込まれる。感染症対策物資等の不足により、検疫、医療、検査等の円滑な実施が滞り、市民の生命及び健康への影響が生じることを防ぐことが重要である。このため、感染症対策物資等が医療機関を始めとする関係機関で十分に確保されるよう、平時から備蓄等の推進や円滑な供給に向けた対策等を講ずることが重要である。
県は、平時から医療機関等における感染症対策物資等の備蓄等を推進するとともに、感染症対策物資等の需給状況の把握や新型インフルエンザ等の発生時における生産要請等のために必要な体制を整備する。
また、県は、新型インフルエンザ等の発生時に、感染症対策物資等の需給状況の把握を行い、不足が懸念される場合等には、必要に応じて感染症対策物資等の供給量の増加を図るための生産要請等を行い、医療機関等で必要な感染症対策物資等が確保されるよう取り組む。
さらに、これらの取組を実施してもなお個人防護具が不足する場合は、国は医療機関等に対し必要な個人防護具の配布を行う等、更なる対策を講ずる。
市は、市の業務に係る新型インフルエンザ等対策の実施に必要な感染症対策物資等の備蓄を行う。
新型インフルエンザ等の発生時には、市民の生命及び健康に被害が及ぶとともに、市民生活及び社会経済活動に大きな影響が及ぶ可能性がある。このため、市は、新型インフルエンザ等の発生時に備え、事業者や市民等に必要な準備を行うことを勧奨する。また、指定(地方)公共機関は、業務計画の策定等の必要な準備を行う。
新型インフルエンザ等の発生時には、市は、市民生活及び社会経済活動の安定の確保に必要な対策や支援を行う。また、事業者や市民等は、平時の準備を基に、自ら事業継続や感染防止に努める。
[1] 新型コロナウイルスによるパンデミックを契機に、我が国においてワクチン開発を滞らせた要因を明らかにし、解決に向けて国を挙げて取り組むため、政府が一体となって必要な体制を再構築し、長期継続的に取り組む国家戦略として2021年6月1日に閣議決定されたもの。
[2] 公衆衛生危機管理において、救命、流行の抑制、社会活動の維持等、危機への医療的な対抗手段となる重要性の高い医薬品等(MCM)の利用可能性を確保することが必要な感染症で、厚生労働省において指定されたものを指す。本政府行動計画上では特措法における新型インフルエンザ等の発生時における対策の基盤とするため、平時においては、重点感染症を対象とした医薬品等の対策を実施する。
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