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更新日:2023年6月5日
「ラージャラーニ―寺院Ⅱ」日本画
1995年秋野不矩作
浜松市秋野不矩美術館蔵
ラージャは王、ラーニーは女王を表している。この作品には不矩が模索した日本画と西洋画の融合と呼べる表現と、緻密に練られた堅牢な画面構造に圧倒される。
画面上の色や形を支える同じ構造の造形が至る所に隠されている。例えば、画面左の竜神の構造は画面右に支えられ、右側の竜神は画面左側で支えられている。
上部の九曜星は、中央部と画面下部に同様の構造がある。
このように、画面全体が互いに支え合う構造を持っていることで、不矩作品が「ヒューマニティ溢れる」と評価されるゆえんである。
その地で育まれた人々の祈りや願いが美しい色彩対比と相まって、鑑賞者を画面に引き込み、様々なことを想起させてくれる作品となっている。
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