赤土(あかつち)に合った作物を、世代を超えて受け継がれる工夫で名産品に
三方原での栽培の始まりは、大正の初期までさかのぼります。条件があまり良くないため、栽培できる作物が限られていましたが、そんな中、やせ土と乾燥に強い作物として導入されたのが馬鈴薯だったのです。
大正時代の後期に導入された「男爵」は、三方原台地の赤土と相性が良く、収量が増加していきましたが、馬鈴薯栽培に適していない部分もありました。赤土は粘土質なので、そのままでは根を張ることができず、水はけも悪かったのです。
畑を丁寧に耕して根張りを良くし、排水が良くなるように畑の管理をしていくことで、おいし馬鈴薯が栽培できるようになりました。
先人(せんじん)の努力、そして、世代を超えて受け継がれる「こだわり」が、高い評価・知名度を誇るブランドを産み出しています。