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更新日:2023年3月24日
浜松市文化財情報/Vol.40
Vol.40 平成23年7月15日
真淵を祀り、学問の神様として名高い県居神社。その傍らに佇む賀茂真淵記念館。
自然との調和が美しいロビーでは「賀茂真淵翁」像が優しく皆様をお迎えしています。
この浜松市立賀茂真淵記念館は、「浜松が生んだ偉大な国学者 賀茂真淵翁を広く顕彰したい」と熱望する市民の声を受け、賀茂真淵の業績及び遠江の国学に関する知識を広め、文化の向上に資するために、昭和59年に翁ゆかりの地、東伊場に建設されました。
ユニバーサルデザインを重視した記念館は、来館者の利便性を考慮し、展示室・講座室・事務室などは全て1階に設置され“誰にもやさしい”施設となっています。
記念館運営の原点は、賀茂真淵及び遠江国学に関する資料の収集・保管・調査研究・展示にあり、その資料の意義を来館者に伝えることが記念館の使命です。
館蔵品としては、真淵が自分で詠んだ和歌を真名漢字書きした「和歌懐紙“詠薄暮千鳥”」や「岡部次郎兵衛への書簡」などの市指定文化財6点をはじめ、真淵自身の書や著作、また県門や門流のものを主として、学術的価値、資料的価値の高い名品を蔵し、総計数千点を擁しています。
市民の文化振興の寄与に努め、年間を通しての常設展・特別展の開催、多彩な講座の企画に大好評をいただいています。
また“「来ていただく記念館」から「出かけて行く記念館」へ”を合言葉にした「出前講座」、ワークショップ型「夏休み学習展」「親子てならい教室」など、未来を築く子供たちの、文化に触れる機会の充実にも努めています。
現在、浜松市制100周年記念事業「賀茂真淵と浜松の国学」の特別展を好評開催中です。
特別展を通して、遠江国学の隆盛をもたらした地の利、人の縁に加えて、国学の開放性・柔軟性に富む学問研究の在り方などを振りかえります。
吹風のこゝろは常にあらめども夏こそ人にしたしまれけれ(真淵)
緑陰豊かな県居の杜、この夏こそ涼風さわやかな真淵記念館を訪れてみませんか。
賀茂真淵記念館 浜松市中区東伊場一丁目22番2号
7月2日(土曜日)に開催した浜松市伝統芸能の集い「浜松の祈り 明日への祈り」は、1,500人の方々にご来場いただき、盛況のうちに終了しました。
ご来場、誠にありがとうございました。
当日は、東日本大震災被災者支援のための義援金募金を行いました。
来場のみなさまや出演団体のみなさまから、179,513円の募金をいただき、日本赤十字社に寄付いたしました。
「浜松市伝統芸能の集い」の様子は、近日、臨時増刊号にて、写真盛りだくさんでお届けする予定です。
ご期待ください!
6月には、こんな調査活動などを行いました。
4日(土曜日) |
東区中郡町 |
甘露寺中門蟻害・腐朽検査 |
---|---|---|
6日(月曜日) |
北区細江町 |
紙本著色独湛禅師像ほか保存修理立会い |
8日(水曜日) |
西区舞阪町 |
舞坂宿脇本陣腐朽状況現地確認 |
9日(木曜日) |
北区都田町 |
遺跡地図情報都田小放歌踊り倶楽部との意見交換 |
11日(土曜日) |
中区曳馬 |
曳馬郷土史研究会講座 |
13日(月曜日) |
南区増楽町 |
増楽遺跡試掘調査 |
14日(火曜日) |
天竜区水窪町 |
西浦田楽保存会との意見交換 |
15日 (水曜日) |
天竜区佐久間町 |
川合花の舞保存会との意見交換 |
22日(水曜日) |
中区蜆塚 |
佐久間の山川諸道具データベース確認 |
23日(木曜日) |
北区引佐町 |
横尾歌舞伎保存会との意見交換 |
27日(月曜日) |
中区南伊場 |
梶子遺跡本発掘調査開始 |
県指定史跡「赤門上古墳」ほか
浜北区親子文化財めぐり
7月9日(土曜日)午後2時~4時/博物館
主な見学先(予定):北浜の大カヤノキ・赤門上古墳・興覚寺後古墳・大平城跡・宮口駅舎など
※申込・問合せ:浜北区まちづくり推進課 Tel586-6201
県指定無形民俗文化財「滝沢の放歌踊」
滝沢の放歌踊
午後6時頃~/林慶寺(北区滝沢町)
県指定無形民俗文化財「呉松の大念仏」
呉松の大念仏
午後1時頃~/宿盧寺(西区庄内町)
この展覧会では、浜松市を代表する考古資料である銅鐸と、赤門上古墳(浜北区内野)出土の三角縁神獣鏡(静岡県指定文化財)を軸として、東海地域の弥生時代から古墳時代にかけての青銅器の展開を、畿内との関係も視野に入れつつ紹介します。
<編集後記>
市制100周年記念事業「浜松市伝統芸能の集い」は、多くのみなさまのご協力を得て、無事開催することができました。
今回披露していただいた芸能は、いずれも、有史以来幾多の困難を乗り越え、現在に伝えられてきたものばかりです。
市制200周年の時も、民俗芸能をはじめとする地域の貴重な文化遺産が伝承されているようにしたいものですね。
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