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更新日:2016年7月15日

浜松市文化財情報vol.102

平成28年7月15日発行

高塚遺跡で小学生が発掘体験!

浜松市では、高塚駅北土地区画整理事業に伴い、今年の4月より高塚遺跡の発掘調査を実施しています。7月5日には可美小学校6年生約120名を対象に発掘体験などを行いました。


◆高塚遺跡ってどんな遺跡?
 高塚遺跡は、JR高塚駅の北側を中心に広がる遺跡です。平成22年に行われた発掘調査では、約5,000年前の縄文土器が出土し、これまで海の中と考えられていた縄文時代の高塚地区が人の住める陸地だったことがわかりました。今回の発掘調査でも、縄文土器や平安時代の陶器、戦国時代のかわらけ(素焼きの皿)など高塚地区の豊かな歴史を物語る資料が出土しています。

高塚遺跡/調査区全景<発掘調査現場>(北から撮影、奥に見えるのがJR高塚駅)
◆発掘体験の様子をレポート!
 当日は梅雨にもかかわらず好天に恵まれました。最初に現場での注意事項等を説明しましたが、小学生の皆さんは早く発掘作業をしたそうでウズウズしています。早速、発掘現場に向かい、遺物を含む土層を掘ってもらいました。間もなく1人の子が、小指の爪くらいの大きさの破片を持ってきました。「戦国時代頃のお皿の破片だね」と伝えると、みんながどよめきます。そのうち、あちこちで「あった!」「これは土器?」などと声が上がりはじめ、中には1mmくらいの微細な破片を見つける将来有望?な子もいました。
 また、出土した土器の展示コーナーや、土器を触る体験コーナーも設けたところ、「どうしたら時代の違いがわかるの?」「表面が黒くなっているのはどうして?」などと多くの質問が出され、皆さん熱心に出土遺物に見入っていました。
 なお、今回のイベントでは、市街地整備課より今後行われる土地区画整理事業の説明もありました。参加した子どもたちが、郷土の過去と未来の双方に想いを馳せ、郷土への誇りや愛着を育んでいただけたならば嬉しく思います。

 高塚遺跡/発掘体験の様子<皆さん真剣に掘っています。土器は見つけられたかな?>

◆現地説明会を開催します!
 高塚遺跡発掘調査の成果を広く市民の皆様にもお伝えするため、7月23日(土曜日)に現地説明会を開催することとなりました。発掘された遺跡や出土遺物をご覧いただける貴重な機会ですので、ぜひご来場ください(詳細は裏面「文化財イベント」へ)。

「小・中学生のための夏休み学習展」が開催されます!

 浜松出身の歌人・国学者の賀茂真淵関連の資料を展示する賀茂真淵記念館(浜松市中区東伊場一丁目22-2)で、小中学生を対象とした展示を開催します。
 賀茂真淵は、今から300年ほど前の江戸時代中期に浜松で生まれ育ち、江戸で活躍しました。歴史の教科書に必ず登場する国学者・本居宣長の先生であり、「のびゆく浜松」にも名前が出てくる浜松を代表する偉人の一人です。
 その真淵の生い立ちやゆかりの地、研究した本などをパネルや写真、紙芝居など、普段とは違った方法で紹介します。夏休みの研究として賀茂真淵を取り上げたい場合は、その場で職員がご相談に乗ります。賀茂真淵の業績や遠州国学の歴史に、ぜひこの機会に触れてみてはいかかでしょうか。


【開催情報】
期間:平成28年8月6日(土曜日)~25日(木曜日) 午前9時30分~午後5時 ※月曜日休館
場所:賀茂真淵記念館講座室
入館料:小中学生 無料、高校生 150円、大人 300円、70歳以上の方および障害者の方 無料

文化財日記抄 6月

2日(木曜日)中区西伊場町 梶子遺跡立会い調査(~17日)、中区森田町 鳥居松遺跡立会い調査(~6日)
6日(月曜日)中区常盤町 浜松城下町遺跡予備調査
9日(木曜日)東区恒武町 恒武西宮遺跡立会い調査
20日(月曜日)東区豊町 服織神社境内遺跡立会い調査
28日(火曜日) 北区都田町 志野遺跡予備調査、北区引佐町 地域遺産センター展示資料調査
30日(木曜日)南区東若林町 村東遺跡立会い調査

文化財イベント

高塚遺跡発掘調査現地説明会

7月23日(土曜日) (1)午前10時~ (2)午後2時~

JR高塚駅北口近く

滝沢の放歌踊り

8月13日(土曜日) 午後6時~

林慶寺(北区滝沢町)

呉松の大念仏

8月15日(月曜日) 午後1時~

宿蘆寺(西区庄内町)

井伊谷周辺のオススメ文化財スポット わくわく遊歩道 ~ひっそりと残る歴史の道~

 6月から引佐健康文化センターの建物が引佐協働センターになり、埋蔵文化財調査事務所の場所も少し移動しました。今回ご紹介するのはこの建物の北側にある「わくわく遊歩道」です。「どうしてこんな所に遊歩道が?」と疑問に思うほど建物の影に隠れて目立たない場所にある舗装道路ですが、調べてみるとこの道にもある歴史がありました。
現在、スズキ精密工場のある場所に昭和29(1954)年磐城セメント浜松工場が完成し、昭和59(1984)年まで操業していました。そしてセメントの主原料である石灰石を工場の西約1.5kmにある白岩鉱山から井伊谷城跡のある城山の麓を通って工場までトロッコで運んでいました。そうなんです。この遊歩道、実は当時トロッコの通った跡の一部だったのです。ちなみにこの工場で生産されたセメントを使用して佐久間ダムや秋葉ダムが作られました。
 みなさんの周りに変わった道などはありませんか?ひょっとしたら思わぬ歴史があるかもしれませんよ。

わくわく遊歩道<わくわく遊歩道>

【アクセス】
遠鉄バス「奥山」方面行き「井伊谷」バス停下車、徒歩5分、引佐協働センター(旧引佐健康文化センター)北側

編集後記

真淵の弟子、内山真龍の業績を紹介する内山真龍資料館(天竜区大谷)では、現在常設展2.として、真龍の著作、日記、書画などを公開しています。賀茂真淵記念館とあわせて、是非ご覧ください。開館時間:午前9時~午後5時 休館日:月・火曜日、祝日 【泰】

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お問い合わせ

浜松市役所市民部文化財課

〒430-8652 浜松市中央区元城町103-2

電話番号:053-457-2466

ファクス番号:053-457-2563

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