緊急情報

サイト内を検索

ここから本文です。

更新日:2023年4月3日

都市経営の考え方

市域を見渡せば、海、川、湖、山などの豊かな自然環境に恵まれ、沿岸部や都市部、中山間地域の多様性を有する「国土縮図型」の政令指定都市を実感することができます。地域の多様性は、本市の強みとして、特色のある産業や伝統文化などをはぐくんできました。
一方、広大な市域の中には、政令指定都市で最も長い道路延長や多くの公共施設が存在します。これらの維持更新のためには莫大な費用を必要とするなど、新たな課題も抱えています。
地域の持続的な発展のためには、行政資源や地域資源を効果的に組み合わせ、これらの課題の機先を制し、課題解決の先進都市を目指した都市経営が求められます。
このため、都市の将来像の実現に向け、すべての政策・事業を進める上での重要な考え方として、次の5項目を位置付けます。

1 市民協働で高める地域力

すべての市民が住み慣れた地域で充実した生活を続けるためには、行政だけでなく、市民、市民活動団体、企業などがまちづくりの主役として、各自の役割を果たすとともに、それぞれの主体が協働により、お互いを補い、支え合い、相乗効果を生み出していくことが不可欠です。
このため、行政情報の積極的な提供を行うとともに、情報の共有などによる各主体との協力・連携体制を築くことで互いの信頼関係を強化します。最終的には、行政が持つ権限や意思決定などの役割分担も視野に入れ、市民などが主体となって地域の課題を解決する地域力を高めていきます。

2 未来まで続く持続可能なまち

ヒト・モノ・カネ(地域経済)の最適な循環が持続可能な発展につながります。
ヒトの循環では、子どもや子育て世代への支援、ワーク・ライフ・バランス*1の推進、都市の魅力創出などにより、出生率の増加、年少・生産年齢人口の拡大を目指し、人口構成の最適化を図ります。
モノの循環では、ごみの分別や廃電子機器からのレアメタル*2の回収など、3R(リデュース・リユース・リサイクル)*3の取り組みを、生活面、産業面などあらゆる分野で進めます。また、市民生活や産業活動を支えるエネルギーを持続的・安定的に確保するため、恵まれた自然環境を活かした再生可能エネルギーの利用を推進します。
カネ(地域経済)の循環では、既存産業の高度化や経営革新、新産業の創出、ベンチャー企業の創業などの支援による雇用創出を推進します。また、新たなビジネスチャンスの獲得を目指した企業への海外展開支援などを進め、地域経済が潤う仕組みを構築します。
さらに、地域の課題を解決するため、コミュニティビジネス*4などを、NPO*5をはじめとした市民活動団体などが営む環境を整えます。
最適な循環を生み出すことで未来まで続く、持続可能なまちづくりを進めます。

3 未知の感動を生み出す創造都市

何事にも積極果敢な進取の気風である「やらまいか精神」*6、異なる文化を受け入れる寛容な市民性が、多様性に富んだ人財をはぐくみ、世界的な「ものづくり」のまちとして、発展を遂げてきました。
本市の強みである「寛容性」や「ものづくり」の伝統を未来に引き継ぎ、市民や企業の創造的な活動により、産業の創出、地域の教育や福祉への貢献など、すべての分野で新たな価値が次々に生まれるまちづくりを進めます。
すべての市民が互いに創造性を刺激し合い、常に新しい取り組みにチャレンジすることで、未知の感動を生みだす、創造都市*7・浜松の実現を目指します。

4 想定外にも対応できる自立・自律したまち

地震・津波の災害、感染症のまん延など、有事に対する備えを怠らないことで、想定外にも対応することができます。環境変化にしなやかに対応する、打たれ強い都市を目指し、安全・安心を実感できるまちづくりに取り組みます。
また、選択と集中による経営資源の有効活用など、自らを律する「自律」により、不断の行財政改革に取り組み、都市経営の基盤を強化することで、いかなる環境変化にも対応して、市民サービスの質と量を確保します。
さらに、道州制の導入をはじめ、地方の姿が大きく変わろうとしている中、地方自治のあるべき姿に向けて、自立した基礎自治体である“特別自治市*8”の実現を目指します。

5 世界とツナグ・地域とツナグ

情報通信技術、交通機関の発達により、ヒト・モノ・カネ・情報の急速なボーダーレス化*9が進展しています。世界の都市との連携を強化し、本市の特徴や強みを活かした国際戦略を進めることで「Hamamatsu」の都市ブランドを高め、企業の海外展開、海外からの企業誘致、文化・芸術・産業などの融合による創造都市の実現などにより、世界の活力を地域に取り込みます。
国内では、政令指定都市や三遠南信地域内の各自治体との連携を強化し、防災、観光、産業などの広域的な課題に対応します。また、市内では、都市部と中山間地域との交流を促進して、地域内の活性化を図ります。
世界・地域をツナグことで、本市の強みである自然や産業、文化などの多様性を活かした取り組みを進めて、未来への架け橋を築きます。

*1 ワーク・ライフ・バランス:一人ひとりがそれぞれの希望に応じて、仕事とそれ以外のこと(家庭や地域活動など)のどちらも大切にするライフスタイルで、両方にやりがいや充実感を感じられる状態のこと。
*2 レアメタル:産出量が少ない稀少金属のこと。
*3 3R(リデュース・リユース・リサイクル):発生抑制(リデュース:Reduce)、再使用(リユース:Reuse)、再資源化(リサイクル:Recycle)という循環型社会形成のための3つの言葉を英単語にし、その頭文字のRをとったものをいい、「スリーアール」と読む。
*4 コミュニティビジネス:地域の住民を中心とした組織などが生活者の需要に対して、展開する事業で社会奉仕的な要素を持つ。
*5 NPO:Non-Profit Organization(非営利組織)。市民が主体的に社会活動に取り組む非営利の民間組織。
*6 やらまいか精神:遠州(浜松)地方の方言で「やってみよう」「やろうじゃないか」の意味を持ち、何事にも前向きに取り組む気性を表す。
*7 創造都市:地域固有の文化や資源を活かした創造的な活動が活発に行われ、その活動が新しい価値や文化、産業の創出につながり、市民の暮らしの質や豊かさを高めていく都市。
*8 特別自治市:都道府県から完全に独立し、地方の行政サービスや税金を市に集約することで、地域のことを自ら決められるようになる、新たな大都市制度のこと。
*9 ボーダーレス化:国籍や国境などが意味をなさないほど、国際的に広がっていること。

このページのよくある質問

よくある質問の一覧を見る

お問い合わせ

浜松市役所企画調整部企画課

〒430-8652 浜松市中央区元城町103-2

電話番号:053-457-2241

ファクス番号:050-3730-1867

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?