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更新日:2021年4月15日
【基本方針】
一人ひとりが働く能力や個性を活かし、生きがいと働きがいのある生活の実現を目指します。
基本施策 |
施策 |
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(1)就労支援と雇用促進 |
1)就労支援の充実 |
(2)福祉就労に対する支援 |
1)福祉就労に対する支援 |
【現状と課題】
自立支援の観点からも、就労は地域での生活を支える大きな柱となります。
障がいのある人の就労意欲が高まっている中で、障がいの特性やニーズに応じた適切な就労支援を実施するとともに、障がいのある人の就労に対する理解促進を図り、働くことができる職域や職場を広げていけるよう雇用促進の働きかけを行います。
障がいのある人の就労支援と雇用促進の両面から取り組むために、関係機関との連携を図ります。
<取り組み・内容>
<取り組み・内容>
障がい福祉施設では、それぞれの地域性や事業所の特色を活かしながら、様々な自主製品の製造や企業の下請け作業を通じ、福祉就労の場を提供していきます。
障がいのある人が、地域で自立した生活を送るうえでは、収入の基盤づくりが重要であることから、工賃向上に向けた取り組みを推進します。
<取り組み・内容>
京丸園株式会社
代表取締役 鈴木 厚志
京丸園は、浜松市南区に拠点を構え、みつば、ねぎ、ちんげん菜等の葉物野菜を1年通して生産している会社です。
当社は現在、約100人が働いており、最高齢は81歳、最年少は15歳、また、平均年齢は45歳、男女割合はおおむね半々です。なお、就労している人のなかには35人の障がいのある人が活躍しています。(障がいのある人の割合35%)
「給料は、いらないから働かせて欲しい」、これは母親が障がいのある息子さんを連れ、面接に訪れた時の言葉です。
当時、私は30歳。給料を稼ぐために働くと思っていた私は、母親の言葉の意味が分かりませんでした。働くとはどんな意味なのか。考えさせられた瞬間でもありました。
母親は、障がいあってもこの世に授かった命、「無駄な人は一人もいない」という思いから、この子の力を必要とする職場、役に立てる職場はきっとあると、断られても断られても企業の面接に応募し続けていました。
その母親の言動から、働くとは人の役に立つこと、喜ばれること、その対価として賃金が伴ってくるのだと教わり、自分の働き方を見直すチャンスともなりました。
その出会いから22年が経過し、今では障がいがありながらも35人が活躍しています。
15年前、特別支援学校を卒業し、当社に入社したKさんをご紹介します。
Kさんは、入社当時は体力があまりなく、半日働くのが精一杯でした。掃除以外に任せられる仕事はなく、労働基準監督署に最低賃金除外の申請を行い、時給400円(3万円/月)のスタートでした。
Kさんは、ハウス内の草取りと掃除を丁寧に続けてくれました。
およそ半年たったころ、丁寧な掃除のお陰でハウス内の草はきれいになくなり、そのおかげで、害虫の増殖が抑制され、農薬の散布回数が減少しました。これを機に「農薬で野菜を害虫から守る」のではなく、掃除を徹底するという視点に方針を変更し、その後、害虫を捕獲する掃除機の開発を始め、現在では、開発した掃除機により害虫を捕獲・駆除しています。また、Kさんの活躍により、「農薬削減」という付加価値が生み出されました。
Kさんは、日々の掃除が影響して体力が身につき、1日働けるようになりました。(当時、入社7年目・賃金月額約8万円)さらに、草を見つけ取り除くという作業のおかげで観察力が向上し、ちんげん菜の商品検品作業ができるまでになり、入社10年目にして、ついに最低賃金除外申請の必要がなくなりました。
Kさんは現在、1日2万本の最終検品箱詰め作業を担当し、1日7時間就労、月額12万円を就労の対価として得ています。
コツコツと誠実に自分の役割を果たすことに集中しているKさん。
「働く」とは、こういうことだと、私や後輩たちにその雄姿を見せています。
多様な人達が活躍できる職場が広がることを心から願っています。
ユニバーサル農業
園芸作業を行うことによる生きがいづくりや高齢者・障がいのある人の社会参加などの効用を、農作業の改善や農業の多様な担い手の育成などに活かしていこうという取り組み。
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