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更新日:2017年12月25日

年頭あいさつ(平成29年1月4日)

1 はじめに

 皆さん、明けましておめでとうございます。
十二支十干の組み合わせで言うと、今年は「丁酉(ひのと・とり)」です。御承知のように十二支十干は60年ですべての組み合わせがひとおおりめぐることになりますが、前回の「丁酉」の年は、昭和32年、西暦で言うと1957年になります。
 この年に何があったか調べてみました。
国内で言うと、東京が851万人の人口となり、ロンドンを抜いて世界一の人口都市になりました。第1次ベビーブームの子どもたちが義務教育世代になり、浜松に限らず全国各地で新しい学校が生まれました。茨城県東海村の日本原子力研究所で日本で初めて核分裂の連鎖反応が起きる「臨界」という状態に達したのもこの年の8月でした。これは、その後のエネルギー政策に大きな影響を与えた瞬間でした。
世界を見てみると、当時のソ連は世界初のスプートニク1号、続いて犬を載せた2号の打ち上げに成功しました。このことは、アメリカにとってはまさに「スプートニク・ショック」となり、アメリカ国内では科学教育の強化が、急速に進められました。その後、日本にも「現代化 学習指導要領」という形で影響を与えています。ここにいらっしゃる課長級のみなさんはその教育を受けてきているはずです。
 また、トヨタがアメリカへ自動車の輸出を始めたのもこの年です。蛇足ですが、立教大学のスーパースター、長島茂雄氏が巨人に入団したのもこの年です。

2 権限移譲と29年度の学校教育部の組織改編について

 これらの事実に対してのコメントは後にするとして、話を私たちの足元に移します。
 年頭にあたって、まず触れなければいけないことは、県費負担教職員制度の本市への権限移譲についてです。御承知のように、本市では、2年前に準備室を立ち上げましたが、限られた期間の中で、莫大な懸案事項のひとつひとつに丁寧に対応し、この準備にあたってきました。その担い手の中心となって頑張ってくれた教職員課のみなさん、殊に移管準備室の皆さんのこれまでの労をねぎらいたいと思います。本年4月20日に、教職員の皆さんが正しく給与を受けることで、関係の皆さん方の仕事はひとつの節目を迎えることになります。残り3か月で、その事務が確実に遂行できるよう、最終点検をお願いしたいところです。
改めて、県費負担教職員制度の起源を振り返ってみますと、まずは「教育は人なり」と言われるように、義務教育の成否は、教職員の確保、適正配置、資質向上に負うところ大であるという大前提のもと、教職員の確保と適正配置のために、必要な財源を安定的に確保するために始まったものです。
 教育基本法の第1条には、教育の大きな目標として、ひとつには「人格の完成」もうひとつは「平和で民主的な国家の形成者の育成」を掲げています。言葉を変えるなら、教育は、国民一人一人の幸せな人生の実現の根幹であるとともに国や社会の発展の基礎になっているとも言えます。殊に、すべての国民に地域格差なく、一定水準以上の教育を保障する義務教育は、社会の存立にとって極めて重要で不可欠なものであると私は認識しています。
 それを踏まえれば、義務教育の失敗は、国家・社会の基盤を揺るがすことにもなりかねなません。私たち子どもに関わる大人は、そのような強い“覚悟”を持って日々の実践に取り組まなければならないと考えています。財源確保が県から市に移譲されたとしても、これらの前提は、これまでと同様、変わるものではありません。
 そうした中、国全体を見渡しても、財源の確実な保障は、ますます難しくなっていくがあります。こうした状況を考えたとき、教育という仕事に携わる人間のすべてが、知恵を絞って、機能的かつ実効的な教育行政の在り方を考え、取り組んでいかなければならないと思っています。
 これとリンクする形で行われるのが 昨年末に公表いたしました学校教育部の組織の見直しです。7課体制という点で変更はありませんが、今求められている行政需要や課題に対応するために、各課の体制について、見直しを進め、その方向が固まったところです。
 外から見える変化を具体的に触れてみます。
 まず、教育総務課に特命事務を担う「就学支援担当課長」と、「学校・地域連携担当課長」の2ポストを新規に設けました。2つめとして、現在、教職員課にある発達支援グループと、指導課にある教育相談支援センターの2グループで担っている相談業務について、指導課に「教育総合支援担当課長」を配置し、相談窓口を一本化しました。3つには、学校施設課を「教育施設課」に、また、保健給食課を「健康安全課」に名称変更しました。4つめとしては、これは学校現場に関わることですが、市内小中学校の拠点校8校に学校事務センターを設置することとしました。
 それぞれの見直しについて、この場で詳細なコメントはいたしませんが、その意図、趣旨を考え、新体制への移行に向けて今なすべきことは何か、関係各課で十分な議論をしてほしいと思っています。

3 「たゆまぬ自己改革」は事務局から範を

 さて、歴史を学べば、隆盛を極めた国家が衰退していく事例をいくつか知ることができます。盛者必衰が歴史のことわりになるならば、その原因は何だろうか。私は、歴史を学びながら、それまで成功の要因であったものが、ある時期を境にして否定的な足かせに変わり得るのではないか、そんなふうに考えてみました。
 冒頭紹介させていただいた、60年前のできごとは、宇宙開発、エネルギー、企業の海外展開など、一見すると、とても発展的な動きの多い年だったというプラスの印象を伝える事例ばかりです。原子力にしても、その後の経済を支えて、時代を作ってきた1つの方法でしょうし、原子力の火が東海村で灯された時に、今の日本で起こっている状況を予測できる人はいなかったことでしょう。このように、60年前に大きな決断のもとに実行されたような動きが、後々、時代に合わなくなっていることもあるのだということを教えてくれています。
 人間は、それまでうまくやれてきたことに対して、たとえ、それを変えるべき必要が生じたとわかったとしても、なかなか変える勇気をもつことはできません。歴史の教えをたどるとしたら、時代の変化に応じて私たちも変わらなくてはならない。もう少し踏み込んだ言い方をするなら、不易のものとそうでないものを峻別した上で、今変えるべきことは何かを考え続ける姿勢、そういう姿勢をもってこれからの業務に当たらなければならないと考えるのです。
このようなことを考えますと、先ほど、権限移譲に伴う事務局組織の見直しのお話をしましたが、外から見える部分だけではなく、各課のもつ業務の見直しや、分掌の見直しなどもあわせて行わなければ、第3次教育計画の大きな理念の具現は、到底なしえないと思うのですがいかがでしょうか。
 政令市に移行した10年前にも事務局組織の大きな見直しを行ったところですが、
今回の事務局組織の見直しは、権限移譲への対応とともに、時代の要請や浜松の課題に
的確な対応をしていこうという大きなねらいがあります。一方で、浜松市では組織の簡素化・効率化を図るために、定員適正化計画のもと、「少数精鋭」の組織づくりを目指していることから、事務局内の大幅な増員を図ることは難しい状況にありますが、新たな組織を有機的に機能させ、組織再編のねらいを着実に実現していきたいと考えています。
 新約聖書に「新しい酒は新しい皮袋に盛れ」という言葉があります。新しい内容や思想を表現するためには、それに応じた新しい形式や方法が必要であるという意味だと理解しています。このことは組織だけでなく、そこで担当業務に取り組む私たちも、新たな姿勢・考え方で臨んでいかなければならないと強く感じていますし、昨年来、私が、市内の教職員に呼び掛けている「たゆまぬ自己改革」はまず、事務局自ら範を示す必要があると思っています。

4 むすび

 学校現場では、本年度の教育活動のまとめとともに、次年度の教育課程をどうしていくのかの議論が進んでいることだと思います。新学習指導要領への移行に備え、何をしていかなければいけないか、布石としてどんな手立てが必要なのかも考えているはずです。教育委員会事務局としても、各学校が迷わず、的確な手立てが講じられるよう、先を見据えた指導助言を行っていかなければなりません。教育委員会事務局にとっては、先ほど来、お話ししているような大きな動きがある一方、子どもたちには引き続き、学校現場で行われているすべての教育活動を通して、「未来創造」に向けた着実な関わりを積み重ねていく必要があります。事務局職員のみなさんには、さらなる研鑽を積み、市内のすべての学校を適正な方向へと導く道標の役割をきちんと果たしていくことを期待しております。
 結びに、本年が浜松の教育界にとって、明るく希望に満ちた実り多い年となることを心から祈念申し上げ、年頭のあいさつといたします。

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