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更新日:2022年3月29日

第2章 地域の現況把握(4)

2-4 生産環境

(1)農業の現状及び動向

  • 様々な地形・地質と自然環境を有する本市は、水稲、露地野菜、施設園芸、果樹、茶、畜産など多種多様な農業が営まれています。
  • 農業産出額(平成18年)は540億円で、全国4位です。農業産出額の主要品目別割合を見ると、果実類、野菜類、畜産、花き類、米の順となっており、野菜類は全国13位、果実類は全国3位、花き類は全国2位の産出額を誇ります。
  • 近年では、農家数の減少や農業従事者の高齢化、農産物価格の低迷などを背景とした耕作放棄地の増加、都市部の人口の増加に伴う郊外への宅地開発が進んでいます。農地は年々減少を続け、住宅、農地、工場などが混在する地域も増えています。また、過疎化・高齢化による住民同士の共同活動や相互扶助、伝統文化の継承といったコミュニティ機能の低下が見られます。
  • 山間部においては、基盤整備の遅れ、鳥獣被害の拡大等が見られます。耕作放棄地の増加とともに里山環境が悪化しているため、イノシシ、シカ、サル等による農作物への被害が頻発し、農業生産や農地が持つ多面的機能に支障をきたしています。
  • 企業の農業参入にいち早く取り組むなど、企業経営のノウハウをいかした新しい農業が展開され始めています。
  • 森林面積が広く、森林資源や廃棄物系・未利用系などの各種バイオマス資源が豊富に存在します。これらのバイオマス資源の利活用という、持続可能な社会づくりのための「浜松市バイオマスタウン構想」を策定し推進しています。

全国の市町村における農業産出額のベスト5)

表2-5 全国の市町村における農業産出額のベスト5

 

農業算出額に主要品目別割合(2006年)

図2-14 農業算出額に主要品目別割合(2006年)
資料:生産農業所得統計

 

耕作放棄地の推移(旧市町の値を合算)

図2-15 耕作放棄地の推移(旧市町の値を合算)
資料:農林業センサス

 

専業、第一種兼業、第二種兼業別農家数の推移

図2-16 専業、第一種兼業、第二種兼業別農家数の推移
(旧市町の値を合算)資料:農林業センサス

 

年齢別農業従事者の推移

図2-17 年齢別農業従事者の推移
(旧市町の値を合算)資料:農林業センサス

(2)主な農産物

  • 本市の主な農産物は、農業産出額の多い順に、みかん、米、きく、肉用牛、メロン、茶(生葉)、生乳、鶏卵、ちんげんさい、かんしょ、豚、切り枝、ねぎ、ばれいしょ、セルリーなどです。
  • 中区は、ばれいしょ、だいこん、茶、はくさい、すいか等が生産されています。
  • 東区は、笠井地区や中ノ町地区で水稲のほかセルリー、葉ねぎ、ほうれんそう、鉢物の観葉植物等、積志地区でメロンが生産されています。近年、ちんげんさい等の栽培も盛んです。
  • 西区は、庄内・伊佐見・和地地区でガーベラ、きく等の花き栽培が盛んで「浜名湖の花」のブランドで知られています。トマトの施設栽培も行われています。神久呂地区では、大型ビニールハウスの施設栽培が盛んで、セルリー、ちんげんさい、サラダ菜、みつば、すいか等の産地となっています。篠原地区では、日本一早く出荷する「新たまねぎ」としての早生たまねぎ、かんしょが栽培されています。観光客を対象としたいちご、みかん等の観光農業も展開されています。
  • 南区は、芳川地区で水稲のほか、他産地に先駆けて栽培された温室メロンがあります。五島地区は、エシャレット栽培の発祥地で、全国有数の産地です。新津地区では、早生たまねぎ、葉ねぎ、かんしょ等が栽培されています。
  • 北区では、都田地区で温州みかんのほかピオーネ、なし等の果樹栽培や畜産が盛んです。三方原台地では、ばれいしょ、だいこん等が生産されてきました。細江町は日本有数のネーブルの産地です。ハウスみかんの生産が盛んなほか、都田川周辺には本市一番の水田地帯を形成しています。三ヶ日町は日本有数の青島みかんの産地で、畜産も盛んです。引佐町は温州みかんのほか、全国有数のほおずき産地です。小菊等の花きやアカシア、ユーカリ等の花木の生産も盛んです。渋川地区はお茶やしいたけの栽培が行われています。
  • 浜北区は、庭木・緑化樹・苗木・鉢物等を生産する全国有数の植木産地です。大平地区では次郎柿、なし、みかん等の果樹栽培が盛んです。ブルーベリー等の生産を行う農家もあり、多種多様な農業経営が行われています。酪農等の畜産も盛んです。
  • 天竜区は、お茶を中心に、しいたけも多く栽培されています。ちんげんさい、しきみ、じねんじょ等も栽培されています。

主な農産物

図2-18 主な農産物
資料:浜松市農業振興基本計画

(3)生産基盤の状況

  • 本市は、三つの国営事業を基幹とした県営、団体営あるいは非補助融資事業などにより、かんがい排水、農道整備及びほ場整備等の基盤整備を実施してきました。
  • 三方原台地とその周辺の水田に農業・工業・上水道用水を導入する目的で実施された「三方原用水事業」は天竜川(秋葉ダム)から取水しています。天竜川下流地域の農業・工業・上水道用水などを確保するために実施された「天竜川下流用水事業」は、天竜川(船明ダム)から、浜名湖岸の樹園地に農業用水を供給するために実施された「浜名湖北部用水事業」は、都田川(都田ダム)から取水し、適正な水利用がなされています。しかし、近年は農業用水の基幹的水利施設の老朽化が進み、営農形態の変化により用水需要も変化しています。
  • 農業農村には、野生動植物の生息・生育空間としての機能がありますが、増収や作業の効率化のために農薬や化学肥料の必要以上の散布や、ほ場整備によるパイプライン化や乾田化、用水路のコンクリート三面張化などを行ったため、その機能が低下しています。

事業種目

受益面積(ha)

主要工事の名称及び事業量

国営かんがい排水事業(三方原用水)

5,918

取水工一式
用水路42,846m
排水路23,823m

国営かんがい排水事業(天竜川下流用水)

12,027

取水工一式
用水路103,698m
揚水機場4箇所等

国営かんがい排水事業(浜名湖北部用水)

2,427

頭首工一式
用水路55,120m
揚水機場5箇所

表2-6 三大国営事業

 

三大国営用水事業と水系図

図2-19 三大国営用水事業と水系図

 

 

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浜松市役所産業部農業水産課

〒430-8652 浜松市中央区元城町103-2

電話番号:053-457-2333

ファクス番号:050-3606-6171

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