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更新日:2023年5月1日

中央区深萩町・ガーベラ農家 宮木成俊さん

過去の取材記事を掲載したものです。農業者の連絡先や購入方法等はご紹介できません。

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花き生産の盛んな浜松市ですが、中でもガーベラは日本一の生産量を誇り、花の形、色ともにバラエティに富んだ多くの品種が栽培されています。
本市にガーベラが導入されたのは比較的新しく、昭和43年頃に温暖な気候を利用して庄内・伊佐見地区で栽培されたのが始まりです。
当初は花弁の弱さなど品種的な欠点や株枯れの発生などで生産が安定しませんでしたが、昭和57年頃になると種苗会社から苗が本格的に供給されるようになり、生産者たちの意欲的な取り組みによって生産量は大きく増加。平成10年度にはPCガーベラ販売部会が天皇杯を受賞するなど、トップブランドのガーベラ産地として成長してきました。
年間を通じて生産される豊富な種類のガーベラは、首都圏や関西圏をはじめ全国に流通しています。

今年度より、とぴあ浜松農業協同組合 浜松PCガーベラ部会長を務める宮木成俊さんにお話を伺いました。(平成29年6月取材)

 

日本一の生産量を誇る、浜松のガーベラ

ガーベラ生産の盛んな浜松市の特徴は、日照量が大変豊富なことです。最近ではソーラー発電なども盛んなように、浜松の日照量の多さは全国でも突出していて、花の生産に非常に適した土地です。天気が良いと病気が出にくく、花たちは元気に育ちます。
また浜松のガーベラの特徴は、バリエーションに富み、色とりどりのガーベラを楽しんでいただけることです。これは産地として以前から戦略的に取り組んできたもので、部会の中でもルールを設けて一体的に取り組んできました。

私が就農した頃はちょうどガーベラが注目され、人気が高まっていた頃でした。現在浜松市のガーベラ生産は全国シェア日本一となっていて、全国にお届けしています。ガーベラ農家は若い世代が多いのも特徴で、後継者も育ってきています。浜松PCガーベラの平均年齢は41歳と若く、当時も今もうまく世代交代をしていると感じています。

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浜松のガーベラ出荷の原動力となった「ガーベラパッキングセンター」

浜松のガーベラの出荷先は、東京都内や関西圏を中心に地元にも多く流通しています。安定した品質と生産量について、市場からも高い評価をいただいています。

浜松のガーベラが流通を拡大してきた原動力のひとつが、平成5年から本格稼働をはじめた「ガーベラパッキングセンター」です。どんな花でもそうですが花の出荷には、手間のかかる調整作業が必要です。特にガーベラでは花1本ずつにキャップをかける必要があり労力のかかる作業ですが、このキャップがけと選花を行う機械を地元の機械メーカーと共同開発し、導入したのがパッキングセンターです。出荷調整に関する作業を自動化し、工程を分業化することができるようになったことで、効率的な出荷体制が確立されました。またその結果、生産に集中できるようになったことで各農家の規模拡大にもつながってきました。

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消費拡大へ向けた、積極的な取り組み

安定した品質の確保や出荷体制を整えるほか、部会では毎年2月のフラワーバレンタイン、フラワーウォークなどをはじめとした、イベントの実施にも積極的に取り組んでいます。また異業種との交流ということで、市内の企業さんの職場にガーベラの一輪挿しを置いてもらうなど、身近に花のある暮らしの提案をさせていただいています。

販売のイベントなどに出させてもらうと、通りかかりに「あ!ガーベラ!」と駆け寄ってくれる方がたくさんいらっしゃいます。そんな姿を見るとうれしくてたまらなくて、種類豊富なガーベラを紹介したパンフレットなどを手渡して説明させていただくのですが、こうしたお客さまとの交流もすごく楽しい時間です。笑顔を作ってあげられる花は、やはりいいものだなと感じています。

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後継者としての就農、花農家としての想い

私が就農したのは17年前になります。大学の頃は電気工学を専攻していましたが、大学を卒業し、長男だった自分が父の経営する農園の後継者として就農をしました。当時は家業を継ごうという意識はそれほどありませんでしたが、自分自身で経営をしていける農業に魅力を感じて就農し、今に至ります。生産には苦労もありますが日々楽しみをもって取り組めています。なぜこうなるのかと何かと理屈っぽく考える部分など、電気工学を専攻していたことが役に立っているのかなと感じる部分もありますね。

これまで自分が花の生産に携わってきた中で印象的だったのは、東北の震災時にテレビから流れていたインタビューを見たときでした。被災された街の中、残された遺族の方が「花を添えることもできなくて…」と話されているのを見て、思わず涙が流れました。今すぐにでもこのガーベラを届けてあげられれば…。こうした方にとっても、私たちの仕事はなくてはならないもの。自分自身の仕事の尊さのようなものを感じた瞬間でした。

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暮らしに寄り添うガーベラで、全国に笑顔を届けたい

産地として様々なことに取り組んできましたが、ここ数年花が一層身近になってきていると感じています。部会では“花育”という視点で小学生などとの交流も行っていますが、子供たちがガーベラをもらって「嬉しい」と笑顔を見せてくれるのが、私たちにとって一番嬉しく思う場面です。

花というものが特別なものではなくて、いつも一緒に自然にあるもの。私たちの作る色とりどりのガーベラが、暮らしの中でもっともっと身近なものになってくれるといいですね。そのためには、これからも高品質なガーベラをしっかりと生産し、全国に笑顔を届けていければと思っています。

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ガーベラ

色とりどりの種類で暮らしに潤いを与えてくれるガーベラは、静岡県内だけでも100種類以上を栽培しています。浜松市のガーベラは全国シェアの割合も高く、一年中出荷をしています。

 

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