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更新日:2018年5月29日

西区湖東町・三方原馬鈴薯農家 倉田薫さん

倉田薫さん写真

きめが細かくてほくほくとした食感が特徴の三方原馬鈴薯は、三方原台地を中心に栽培が行われています。

三方原での栽培の始まりは、大正の初期までさかのぼります。かつては粘土質のやせた赤土で水はけも悪く、栽培できる作物が限られていました。そんな中、やせ土と乾燥に強い作物として導入されたのが馬鈴薯だったのです。今では輝きのある白い外観、デンプン量が多く甘みのある高品質な馬鈴薯として、全国でも高い評価を得る「三方原馬鈴薯」のブランドになっています。

昨年度までとぴあ浜松農業協同組合馬鈴薯部会の部会長を務めてきた倉田薫さんに、馬鈴薯生産と、産地への想いについてお伺いしました。(平成29年5月取材)

 

地域農家のプライドが作り上げてきた「三方原馬鈴薯」

私が馬鈴薯農家として生産をはじめたのは25年前になります。それまでは自動車関係の会社に10年間勤めていましたが、専業農家だった父がリタイアすることになり、自分が跡を継ぐ形で馬鈴薯の生産を続けてきました。

私が継いだ頃はまさに馬鈴薯生産の最盛期で、農家数は1,000軒、出荷量は1万トンを超え、規模拡大のために畑を借りたくても借りられないような時代でした。この地域の農家たちがプライドをかけて作る馬鈴薯は、当時から「三方原馬鈴薯」として市場で高い評価を得ており、たゆまぬ努力によって高品質な馬鈴薯を育ててきました。当時と比べて農家の数は減ってきましたが、その分規模拡大をして生産に励む農家もあり、質そして量をしっかりと維持していこうと部会では取り組んでいます。

倉田薫さん写真2

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三方原の赤土とぴったり相性の合う「男爵」との出会い

三方原馬鈴薯といえば、ホクホクとした食感やきれいな肌が特徴です。また、デンプンが豊富で甘みのあるおいしいジャガイモですが、やはり私たちは「男爵」という品種にこだわって作っています。

大正時代の後期に導入された「男爵」は、三方原台地の赤土にぴったりと相性が合い収量が増加していったのですが、一概に赤土が馬鈴薯栽培に適しているとは言えません。赤土は粘土質なので、そのままでは根を張ることができず、水はけも悪いからです。農家たちがそれぞれの畑を丁寧に耕して根張りを良くし、排水が良くなるように畑の管理をしているからこそ、今の三方原馬鈴薯があります。

全国的にも赤土で馬鈴薯を生産できる産地というのは多くありません。品種との相性の良さ、そして赤土の長所を活かす先人たちの努力の結果が、高品質な三方原馬鈴薯を育ててきたとも言えます。

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受け継がれる“こだわり”が、高品質の源

他産地と比べて浜松には広い農地があるわけではありません。それだけに丁寧に手をかけて栽培の管理をしています。量では劣る分、品質に徹底してこだわって生産してきたのが三方原馬鈴薯。今も、そんなこだわりが世代を超えて受け継がれてきていると感じています。

この地域には、若い生産者も育ってきています。新しく馬鈴薯生産をはじめた就農者が、同級生の息子だったなんてこともあり、地域の中でしっかりと受け継がれてきていると感じることも多いですね。彼らは自分の慕う師匠をそれぞれにもって、技術を学び、お互いに切磋琢磨しています。やはりこうした交流が産地にとって最も大事なことで、それは農家でも会社員でも全く同じこと。私にも師と仰ぐ人が今でもいます。土づくり、栽培管理など馬鈴薯生産には様々なノウハウが必要ですが、人と人とのコミュニケーションを通してはじめて、技術や知識が共有されて伝わっていきます。部会として、こうしたことにも意識的に取り組んできました。

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魅力ある「三方原馬鈴薯」を、この先も

新たに生産をはじめる若い生産者を見てきましたが、やはりこの三方原馬鈴薯はとても魅力のある品目。施設栽培の多い浜松ですが、露地栽培でこれだけのものはなかなかありません。 

私たちにとって、馬鈴薯が身の回りにあるということはごく自然のことです。物心がついた頃から父も周りの家も皆が作っていて、馬鈴薯畑がそこらじゅうにあり、馬鈴薯があるのがあたりまえ。地域全体の産業となっていました。今はそこまでの風景ではなくなってしまいましたが、まだまだ活気のある生産者たちが全国に誇る「三方原馬鈴薯」を作り続けています。この地域から馬鈴薯がなくなってしまっては寂しいし、悲しい。それだけに、このブランド力を落としてしまってはいけません。手を抜けばそれだけ必ず品質は落ちます。なんだってそう。その共通認識を生産者が皆もつことが大切だと思っています。

これからも産地が一体となって人と人のつながりを大事にし、若手もベテランも一緒になっておいしい三方原馬鈴薯を全国に届けていきたいですね。

倉田薫さん写真9

 

三方原ばれいしょ

三方原馬鈴薯

三方原台地の酸性土壌の赤土と太陽の光をいっぱいに受けて育ったのが「三方原ばれいしょ」です。でんぷん質が豊富で肌のきれいな高品質なばれいしょとして全国で高い評価を受けています。ほくほくかんのある「男しゃく」、煮くずれしにくい「メークイン」の2品種が栽培されています。

 

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