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更新日:2018年12月5日

特集(広報はままつ2018年12月号)

はままつ農業新時代

イメージ:特集広報はままつ2018年12月号表紙

浜松市の農業産出額(平成28年)は全国第7位の533億円。
豊かな自然環境と温暖な気候、豊富な日照時間を生かし、年間を通じてさまざまな農作物が生産されています。
また、80万人を超える市内の消費者数や大都市へのアクセスが良好なことなどから、生産した農作物を売りやすい地域でもあります。
このような中、近年急速に拡大しているのが「加工・業務用野菜」の生産です。
今回の特集では、浜松の新しい農業の形である「加工・業務用野菜」の生産について紹介します。

農業はビジネスチャンスにあふれた”カッコいい”仕事なんです!

前職での農業マーケティングがきっかけで脱サラし、7年前に農業界へ進出。
農業の魅力、加工・業務用野菜の魅力について伺いました。

写真:大西 辰幸さん

株式会社Veggy(南区小沢渡町)
代表取締役 大西 辰幸さん

  • 農地面積:50ヘクタール
  • 生産量:年間およそ3,500トン(レタス、キャベツ、白菜、大根など)
  • 従業員数:40人
  • 目標農地面積:100ヘクタール
なぜ加工・業務用野菜?

農業は需要と供給のバランスによって相場が大きく変動します。
しかし、小売店や飲食店などの企業は、商品の原材料となる野菜を一定の価格で仕入れたいと考えます。
そういった企業と“直接契約”をし、加工・業務用野菜を販売すれば、私たち生産者は安定した売り先を確保でき、相場変動に左右されることなく、常に収入がプラスになるよう販売先に対して働きかけることができると考えます。

新しい取り組みは?

今年の4月に「出荷調整倉庫」を新設しました。貯蔵用の大きな冷蔵庫です。
加工・業務用野菜は多量で一定量の出荷が毎回必要です。
しかし、実際には季節によって野菜の生育や収穫量にはバラつきがあり、長期的な予測も困難です。倉庫を建てたことで、野菜を一番いい時期・状態で収穫し、出荷までその品質を保つことができます。
また、最近は水田の裏作(※)にも取り組んでいます。水田は面積が広く、加工・業務用野菜の生産には非常に魅力的です。
現在は、水田の裏作として、レタスの栽培に挑戦中です。
※次の作付けまでの期間を利用し、他の作物を栽培すること。

今後の展望は?

一言に“農業”といっても、農作業だけでなく、さまざまな仕事があり、多くのビジネスチャンスがあります。
まだまだ伸びしろのある産業です。もっと農業が認知され、「憧れの職業」「カッコいい職業」と思ってもらえたらうれしいです。
また、海外進出や輸出で浜松ブランドを世界に広める活動もしていきたいです。

イメージ

やり方次第で農業だって安定した経営ができるんです!

ブロッコリーの専作農業者として、大手企業と直接契約する池谷さん。
農業を安定した産業にするための取り組みを伺いました。

写真:池谷 伸二さん

株式会社アイファーム(南区河輪町)
代表取締役 池谷 伸二さん

  • 農地面積:45ヘクタール
  • 生産量:年間700トン(ブロッコリー)
  • 従業員数:16人
  • 目標農地面積:60ヘクタール
なぜ農業を始めたの?

リーマンショックによる前職での仕事の激減がきっかけです。
農業は全くの初心者でしたが、自分で作ったものを自分で売れることに興味を持ち、10年前に転職しました。

なぜ加工・業務用野菜?

以前、栽培面積を拡大した際、市場の規格サイズに合うブロッコリーを作れず、自分でスーパーや企業に営業をしたことがあります。
その際、県内で飲食チェーン店を運営するさわやか(株)が、「一人前ずつカットしてお客さまに提供するので、品質や味が良ければ」と契約してくれ、それが加工・業務用野菜の生産を本格的に始めるきっかけとなりました。
直接契約は単価と出荷量が事前に決まるため、中長期的な安定も見込め、法人として経営する上でとても魅力的な形態なのです。

新しい取り組みは?

今年からAI(人工知能)の技術を投入し、より詳細な作付け計画を作成しています。これにより欠品などのリスクが抑えられ、400箇所にある農場の適切な管理が可能になります。
また、沼津市のAOI-PARC(※)内に研究所を設置し、今年12月から品質研究を始めます。
ブロッコリーの成分や栄養価に注目し、機能性の高さを付加価値にしてブランド化できないか、現在挑戦中です。
※静岡県農業技術産学官連携研究センター

今後の展望は?

農業者は年々高齢化し、人手不足は深刻な問題です。
私は農業が若者にとって魅力ある職業になれば、自然と人は集まると思います。
農業の魅力ややりがいを伝え、興味を持ってもらえるような面白い取り組みに挑戦していきたいです。

実は…流通している野菜には2種類あること知っていますか?

「加工・業務用野菜」

食品加工を営む企業が、カット野菜や冷凍野菜、ジュースなどにするための原料として使用する野菜。
また、レストランなどの外食やコンビニなどの中食(※)企業が食材として使用する野菜。
※中食…調理済みの食品を自宅で食べること

イメージ:加工・業務用野菜

「家計消費用野菜」

個人がスーパーなどで購入し、家庭で消費する野菜。

イメージ:家計消費用野菜

加工・業務用野菜の現状と今後 ~食の「外部化」と「簡素化」~

皆さんは普段、どこでどのような食事をしていますか?
近年、核家族や単独世帯、共働き世帯などの増加に伴い、私たちの食生活は変化し、多様化しています。

家庭内で調理して食べる「内食」だけでなく、「外食」や、スーパーやコンビニエンスストアで総菜や弁当を買ってきて家で食べる「中食」、カット野菜やキット野菜(※)が普及・定着するなど、食の「外部化」「簡素化」が進んでいます。

総務省の家計調査によると、一般家庭における生鮮野菜の消費が減少傾向にある一方で、スーパーやコンビニエンスストア、デパートの地下階にある食料品売り場におけるサラダや惣菜などの加工調理品の消費は年々増加しています。

特に一般家庭での年間のサラダ購入額は、平成22年には3千円未満でしたが、平成27年には4千円を超えるまでに上昇しています。

このように、加工調理品の需要が増えると、その原材料となる「加工・業務用野菜」の需要も増加します。食の外部化・簡素化により、加工・業務用野菜の需要は今後も増加していくことが予想されます。
※キット野菜…料理に必要な数種類の野菜がパッケージされたもの。

 

家計における生鮮野菜およびサラダの購入金
グラフ:家計における生鮮野菜およびサラダの購入金
(出典)総務省「家計調査」(総務省「消費者物価指数(平成22年基準)の生鮮野菜およびサラダの指数に基づき換算)

「仕掛けて売る」営業で市場の変化に対応する

写真:村越 英雄さん
JAとぴあ浜松 営農販売部 特販課 課長 村越 英雄さん

食の多様化に伴う販売先からのニーズの変化に対応するため、生産や販売の方法も変えていく必要があります。

そこで、JAとぴあ浜松では、野菜の規格や販売期間、数量、価格を販売先と事前に定めることができる加工・業務用野菜の“契約販売”に注目しました。
農協の職員が販売先に出向き、商品提案や情報収集、商談を行い、売り先の確保と生産振興に取り組んでいます。
このような「仕掛けて売る」営業の強化により、優良な販路が拡大し、平成18年から契約販売を開始したキャベツは、全国トップクラスの産地にまで成長しました。

今後も、ライフスタイルの変化などにより、加工・業務用野菜の市場は拡大が予想されます。
変化する市場に対応し、魅力的な販路をどれだけ生産者に提案できるかが、これからの農協に求められています。

農地の現状と課題 深刻化する「農地のミスマッチ」

作物を安定して出荷するためには、多くの農地が必要です。
また機械化による効率的な農作業を行うには、まとまった優良農地が必要です。
一方で、高齢化や後継者不足で市内の農業者数は年々減少しています。
耕作放棄地も増加の傾向にあり、耕作に使える優良な農地が不足するなど、深刻な問題となっています。

グラフ

農地のことならお任せください!! 新設 農地利用最適化推進委員

「農業委員会等に関する法律」が改正され、浜松市では平成30年7月から農業委員会が新たな組織体制となり、「農地利用最適化推進委員」が新設されました。現在37人の委員が、行政や農協、地元の農業団体と協力しながら「農地利用の最適化」に向けた取り組みを行っています。

「農地利用の最適化」とは?

農地が管理されず、耕作などに使えない状態になってしまう前に、農地を必要としている担い手農業者が有効に使えるよう、引き継ぎなどの調整をすること。

こんな活動をします!

農地パトロール

農地の利用状況を調査します。

  • 地域の農地利用の確認
  • 遊休農地の実態把握と発生防止・解消

担い手農業者への農地の集積・集約化の仲介

農地の所有者と利用者の仲介役として農地の再配分を適正に行います。

農地の仲介役として持続可能な担い手の育成を!

写真:川合 武久さん
浜松市農地利用最適化推進委員 川合 武久さん

農家の高齢化が進み、担い手農業者の確保がとても重要だと感じます。
委員は農地を借りたい・貸したい人の両方から相談を受けます。
私はそのパイプ役として農地が荒れないように次世代に引き継ぐのが役目です。
しかし、ただ仲介をするだけでは担い手は育ちません。
農地を借りる前に、まずは実際の農家で技術や販売のノウハウを学ぶことが持続可能な担い手の確保に欠かせないと感じます。
まずは身近な委員に相談してください。

農地の貸し借りQ&A

Q. 農地を持っているけど、もう農業をするつもりはない。
何かいい活用方法はないかな?

A. 「農地銀行」を利用しましょう!
農地銀行では、農地の貸し借りや売買のマッチングのため、貸したい・売りたい農地の情報を集めて、公開しています。農地が荒れてしまう前に、誰かに貸したり売ったりすることを検討しましょう。
具体的な農地銀行への登録方法については、農地利用課に問い合わせてください。

 

Q. 貸し借りしたいときはまずどうすればいいのかな?
何か注意することはあるのかな?

A. 農地の貸し借りには必ず市への申請(利用権設定など)が必要です。
もし申請せずに貸し借りをすると、相続で農地が引き継がれた際、誰に貸しているのか、誰から借りているのかが分からなくなり、トラブルになることもあります。必ず申請をしましょう!

 

Q. 生産拡大のために農地が必要!
どこにどんな農地があるかを簡単に検索できたらなぁ…

A. 農地銀行のホームページができました!
登録情報は随時更新していますので、最新の農地情報が閲覧できます。気になる情報があれば、農地利用課に相談してください。

 

優良な農地の確保は、今後の農業の成長に欠かせません。
持続可能な力強い農業の実現のためにも、農地を正しく管理し、次世代に引き継ぎましょう。

この特集に関するお問い合わせは、農地利用課(TEL 457-2836)へお寄せください。

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お問い合わせ

浜松市役所企画調整部広聴広報課

〒430-8652 浜松市中区元城町103-2

電話番号:053-457-2021

ファクス番号:053-457-2028

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