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更新日:2023年12月1日

将来にわたって豊かな地域であるために【地域もりあげ隊】

質問

私たち「地域もりあげ隊」から質問をします。

30年後には人口の3人に1人が65歳以上の高齢者になっていると想定される浜松市において、全ての世代が豊かで生き生きとした生活を送るためには、人と人とのつながりを強くすることが大切だと私たちは考えました。そのためには、平日、休日を問わず多くの世代の人たちが交流できる場所が必要だと思います。

そこでは、高齢者や小さい子供をもつ家族などがともに支え合う環境が整えられていて、普段から開かれている「しゃべり場」のような場所になればいいと感じました。

さらに、農業やものづくり、伝統文化など、いろいろな技術や知識を持つ高齢者が小・中学生への体験指導を行うことによって、生きがいづくりになるのではないかと思います。私たちにとっても、さまざま職業に触れることで、学校では学ぶことができない良い経験ができるのではないかと考えました。

また、特に高齢化が進む中山間地域では、地域住民の交通手段としてバスが必須ではないかと思いますが、利用者が少ないということで廃止になる路線もあると聞きました。そこで、人件費が削減できる自動運転機能付きのバスを運行することができれば、中山間地域の交通手段を確保できると思います。また、いくつかの町を回るコース設定とすることで、利用者同士の交流の場にもすることができるのではないでしょうか。

それから、浜松市の人口減少を食い止めるために、若い世代にとって魅力ある企業を増やしたり、起業家の育成を目的とした教育をしたりするなど、若者が市外へ流出してしまうのを防ぐ取り組みが必要だと思います。そのために市内に増加している空き家や廃校などを活用し、市内外の起業家にオフィスとして提供したらどうかと思います。そうした人たちの中で、成功した起業家を講師として学校に招き、話を聞くことができるような場をつくれば、地域内で起業家育成のための良い循環ができると考えました。

そこで、私たちのグループからは、次の3点を質問させていただきます。

  1. 超高齢社会を迎えるにあたり、人と人とのつながりを深めるため、地域の人たちが世代を超えて日常的に交流できる場所を整備したらいかがでしょうか。
  2. 将来の移動手段とするため、自動運転の実現に向けてどのような取り組みをしていますか。
  3. 若者にとって魅力的な働く場所を生み出すため、地域の使っていない施設を活用し起業家が手軽に利用できるようにしたらいかがでしょうか。

以上3点について、ご答弁をお願いします。

答弁 鈴木康友市長

「地域もりあげ隊」の皆さんから3つご質問をいただき、とても大事な質問だと思います。

まず1点目は、世代を超えた交流場所の整備についてのご質問でした。質問の中には、30年後には65歳以上の高齢者が3人に1人になるというお話がありましたが、すでに浜松市は人口が80万人のうち、高齢者がおよそ21万9,000人ですので、高齢化率が27.3%となります。まだ3人に1人というところまではいきませんが、4人に1人を超えています。21%以上になると超高齢社会と言いますので、浜松はすでにそのような状況です。浜松だけではなく、全国的にもこのような状況になりつつあります。

ただ、65歳以上を高齢者と呼んでいいのだろうか。私はそのような疑問を持っています。今はもう70、80歳でも元気な人はたくさんいます。65歳以上というのを変えなければいけないと思っています。

先ほど浜松は今、65歳以上の人口が27.3%と言いましたが、いわゆる寝たきりになっていない、介護のお世話にならない、元気でどれだけ長生きができるかという健康寿命が、男性が73.19歳、女性が76.19歳です。これは大きな都市(政令市、東京都特別区)の中では男女とも浜松が1位です。浜松は高齢者の方がみんな元気、そういうまちです。

健康寿命が73.19歳、76.19歳と、男女共に70歳を超えています。そのような点を考えて私たちは今年、「70歳現役都市宣言」を行いました。65歳から高齢者と呼ぶのはやめ、70歳まで現役でいようというものです。

これからは、高齢者の皆さんが、元気で活躍できる社会をつくることがとても大事に
なってきます。そうした中で、世代を超えた交流の場をつくっていくというのは、とても大事なご指摘だと思っています。

実は来年度、浜松市の市内12カ所に、「ふれあい交流センター」というものをつくることになりました。このセンターは、もともと高齢の方専用の老人福祉センターという施設でしたが、これを変えて、高齢者だけではなく子供たちや育ち盛りの人、いろいろな世代の人たちが交流できる場所にしようということで、そうした場をつくることになりました。

ご指摘いただいたように、そのような交流の場で、高齢者の皆さんといろいろな世代の皆さんが交流することによって、高齢者の皆さんが持ついろいろな知識や経験を学ぶことにもなりますし、逆に言えば、高齢者の皆さんにとっても、若い人たちと接することによって、生きがいを持って、もっともっと元気に活動ができると思います。ぜひこういう交流の場を、もっと増やしていきたいと思っています。

1点目は以上です。

2点目は自動運転の取り組みについてです。

自動運転は発展段階によってレベル0から5まで6段階に区分されていて、ご指摘にあったバス路線を運転手が乗らないで自動で走らせるというのはレベル4の段階になります。そこまで実用化していくためには、実質的な開発をもっとしなければいけないと思いますし、インフラを整備したり、法律自体もいろいろと変えたりしなければならず、まだまだ実現するまでにはたくさんのハードルがありますが、ご存じのように今、日本だけでなく世界も含めて、自動運転に取り組んでいます。

浜松も今、そうした自動運転の実証実験に取り組んでいて、平成28年9月に浜松市と、自動車メーカーのスズキ、市内の鉄道事業者の遠州鉄道、それからソフトバンクの自動運転を研究しているSB Driveの4者で「浜松自動運転やらまいかプロジェクト」をスタートさせました。

バス路線が廃止されてしまった庄内地区で、平成29年12月に実証実験を行いました。まずスマートフォンのアプリを使って、バスを想定した車両予約システム、そして運行システムの実証実験を行いました。実際に自動運転でバスが走るようになると、最新のICTの技術を使って予約をしたり、あるいは運行を管理したりすることが必要になるので、そのような事業をスタートしました。

今年の冬には2回目の実証実験を、同じ庄内地区で行う準備をしていて、今言った予約システム、運行システムに加えて、アクセル、ブレーキ、ハンドルも自動で操作ができるレベル2に相当する車両がすでに開発されていますので、そうした車両を使って走行実験を行っていきます。

一般の乗用車が自動運転で走り回るのは、まだまだ先かもしれませんが、一定程度の運行ルートが決まっているバスは、比較的早く自動運転が実用化できるのではないかと思っています。

そうすると、皆さんが先ほどご指摘したように、今、人手不足でなかなかドライバーの方が見つからず、バスの運行ルートが減少しつつありますが、それが解消されて、いろいろな所で自動運転のバスを走らせることができるようになります。そうなれば、自家用車だけでなく、公共交通によって移動できるようになり、お年寄りも含めて、市民の皆さんにとって大変利便性が向上するということになると思います。

そういう意味で、自動運転に浜松市も積極的に取り組んで行きたいと思っています。

質問の2点目については以上です。

3点目は、遊休施設を活用して働く場所の創出をしてはどうかというご質問でした。

これもとても大事な指摘だと思います。今、政令指定都市は全国で20あります。政令指定都市というのは、政令と国の決まりで決められた特別な市です。いわゆる大きな都市です。昔は人口100万人以上が条件でしたが、平成の合併のときに条件が下がり、70万、80万人でも政令指定都市に移行できるようになったので、浜松も合併をして政令指定都市になっています。

今、20ある政令指定都市のうち、ほとんどが県庁所在地です。静岡県では静岡市がそうです。県庁所在地というのは恵まれています。施設や企業などいろいろなものが、県庁があるまちに集まるので、どうしてもそこは人口も増えますし、人もお金も集まるので発展するわけです。ですから、政令指定都市は20のうち15が県庁所在地です。

県庁所在地でない政令市は5つありますが、そのうちの3つ、川崎市、堺市、相模原市は、巨大都市の東京や大阪の近郊で発展してきました。そういう恵まれた環境にあるまちです。

そうでないまちが2つあります。それは北九州市と浜松市です。両市に共通しているのは産業都市だということです。産業の力でここまで発展をしてきた、そういうまちです。北九州市は、明治になってから「富国強兵」「殖産興業」ということで、鉄の生産のために官営八幡製鉄所がつくられて、政府の肝いりで鉄の製作に取り組み、鉄のまちとして発展しました。

浜松には官営工場はありませんでした。スズキさんも、ホンダさんも、ヤマハさんも、カワイさんも、全部民間の力で、最初は小さな町工場からスタートして、そして世界的な企業に成長したわけです。

そこまで大きな企業ではないですが、それに類するような企業が浜松にはたくさん生まれました。まさに浜松は起業・創業のまちなのです。浜松はそういう産業の力で成長・発展を遂げてきました。これはすごいことです。それだけ先人の皆さんが頑張ってくれて、今の浜松がある。ですから働く場所もたくさんありますし、浜松は工業で発展したということです。

これから将来の浜松を考えるときも、産業の力がとても大事です。ご指摘いただいたように、産業を大きく育成し、魅力的な企業をどんどん増やして、若い人たちがここで働きたいという、そういう場をたくさんつくっていかないと、浜松は衰退してしまうというのが私の思いです。

ですから今、浜松は「浜松バレー構想」というのをつくっています。ベンチャー企業を中心に、起業・創業を増やそうという取り組みです。「シリコンバレー」という言葉を聞いたことがあると思いますが、アメリカの西海岸のベンチャーの聖地と言われる場所です。

ここは最初からベンチャー企業がたくさんあった所で、スタンフォード大学という立派な大学があり、そこの卒業生を中心に、どんどん新しい企業が生まれて、立派な企業が増えていきます。我も我もとシリコンバレーに人が集まって来て、どんどん新しい会社が生まれて、工場も生まれて、今のシリコンバレーをつくり上げてきました。

ですから浜松も、もう一度そういう場をつくっていきたいということで、今ベンチャー企業の創業支援や、浜松の企業だけではなく、外からもベンチャー企業に来てもらおうという取り組みをしています。

そうした中で、ご指摘があったように遊休施設を活用した取り組みはとても大事です。ベンチャー企業の支援にも取り組んでいますが、まさに今、浜松はこうした遊休施設を活用して、ベンチャー企業の皆さんがそこで活動をしていただける場をつくっています。

例えば平成30年6月に、旧舞阪町の役場の建物が空いたので、そこを活用して舞阪サテライトオフィスをつくり、東京のベンチャー企業の分室としました。浜松で活動をしてもらい、それがうまく行けばどんどん浜松で企業を拡大してもらったり、本体ごと浜松へ来てもらったりする。そういう目的で、最初に6室つくったのですが、もうすでに4室埋まり、あと2室も間もなく埋まると思いますが、順調にスタートしました。

同じような施設を今度は天竜につくろうということで、本年度は天竜区二俣に、浜松の企業だけではなく、東京などのベンチャー企業も来て、共同で施設を使えるコワーキングスペースというものをつくっています。

こうしたベンチャー企業の創業などを考える人たちのために、さまざまな場を提供することによって、浜松からどんどん新しい事業が生まれてくる。そういう取り組みをしていきたいと思っています。

新しい企業がどんどん増えて、既存の企業といろいろな連携をし、新しいイノベーションが生まれれば、企業がひしめき合い、また新しい企業が生まれてくる。シリコンバレーのようにそういう好循環が生まれてくる。今、それを目指して努力しています。

浜松には遊休施設がまだまだありますので、このように活用して、皆さんからご提言をいただいたように、企業に入っていただける施設整備などをしていきたいと思っています。

以上が回答になります。

感想

私たちの質問に答えていただきありがとうございます。答弁をお聞きして私は実現に向けてどうすべきかと考えました。

例として、答弁にもあったとおり自動運転の実現です。どうして自動運転ができないのか、どうずればもっと安全にできるのか疑問を持つことが実現に向けての一歩だと思います。自然や歴史、産業、スポーツなど全てがそろった浜松だからこそ実現できることもあるのではないかと思いました。

以上で地域もりあげ隊からの質問を終了します。ありがとうございました。

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