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更新日:2019年9月18日
上記の各事業会計決算に関する証書類、事業報告書、キャッシュ・フロー計算書、収益費用明細書、固定資産明細書及び企業債明細書
なお、病院事業は、浜松医療センター(以下「医療センター」という。)、浜松市リハビリテーション病院(以下「リハビリ病院」という。)及び浜松市国民健康保険佐久間病院(以下「佐久間病院」という。)の3病院を経営している。
令和元年5月31日から同年8月1日まで
30年度浜松市公営企業会計の各事業会計決算について、
を検証した。
また、各事業が企業の経済性を発揮するとともに、公共の福祉を増進するように運営されているかについて、次の「審査の着眼点」のとおり審査における重要項目を設定し、審査した。
【審査の着眼点】
さらに、29年度決算審査における意見について、対応が講じられているかを確認した。
審査手続については、試査を基礎として行い、決算諸表と会計帳簿、預金残高証明書等の証拠書類と照合し、計数の確認のほか、関係職員から説明を聴取し、上記の検証項目と着眼点に基づく審査並びに経営成績及び財政状態の分析を行った。
各事業会計の決算書とその附属書類は法令に基づき作成されており、決算諸表の計数はいずれも正確で、予算執行状況、経営成績及び財政状態に係る表示については、いずれも適正であると認められた。
30年度末における退職手当要支給額、退職給付引当金残高
(単位:千円)
区分 |
病院 |
水道 |
下水道 |
|||
---|---|---|---|---|---|---|
医療センター |
リハビリ病院 |
佐久間病院 |
||||
退職手当要支給額(A) | 338,880 | 601 | 7,824 | 330,453 | 1,471,937 | 827,107 |
退職給付引当金残高(B) | 228,687 | 601 | 7,824 | 220,260 | 977,268 | 576,495 |
退職給付引当金不足額(A)-(B) | 110,192 | 0 | 0 | 110,192 | 494,669 | 250,611 |
(1) 経営成績
(単位:千円)
区分 |
病院 |
水道 |
下水道 |
||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
医療センター |
リハビリ病院 |
佐久間病院 |
|||||
営業収益 |
4,197,489 | 266,340 | 3,287,700 | 643,448 | 10,614,134 | 12,035,782 | |
営業費用 |
6,766,938 | 1,965,031 | 3,638,205 | 1,163,701 | 10,822,926 | 15,914,584 | |
営業損益 |
△ 2,569,448 | △ 1,698,691 | △ 350,504 | △ 520,252 | △ 208,791 | △ 3,878,801 | |
営業外収益 |
3,720,643 | 2,724,368 | 416,223 | 580,051 | 1,346,484 | 9,129,334 | |
営業外費用 |
439,052 | 313,137 | 84,443 | 41,470 | 468,019 | 3,033,081 | |
経常損益 | 712,142 | 712,538 | △ 18,724 | 18,328 | 669,673 | 2,217,450 | |
特別利益 |
8,308 | 12 | 28 | 8,267 | 5,826 | 6,783 | |
特別損失 |
36,768 | 0 | 18,473 | 18,295 | 31,839 | 32,922 | |
当年度純損益 | 683,682 | 712,551 | △ 37,169 | 8,300 | 643,659 | 2,191,312 | |
当年度未処分利益剰余金 (△未処理欠損金) |
2,955,641 | 3,126,365 | △ 293,012 | 122,288 | 1,961,029 | 2,932,419 |
30年度の経営成績は、病院事業のうちリハビリ病院は純損失を計上したものの、医療センター及び佐久間病院、水道事業及び下水道事業で純利益を計上している。
経常損益の推移
ア 病院事業
過去5年、継続して経常利益を計上しているが、30年度は、主として営業収益の給水収益8,855万円の減、営業費用の業務費1億3,464万円、原水及び浄水費9,032万円の増により減少している。
ウ 下水道事業過去5年、継続して経常利益を計上しているが、30年度は、主として浜松市公共下水道終末処理場(西遠処理区)運営事業の開始に伴う委託料の減により増加している。
(2) 財政状態
(単位:千円)
区分 |
病院 |
水道 |
下水道 |
||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
医療センター |
リハビリ病院 |
佐久間病院 |
|||||
固定資産 |
26,480,635 | 17,516,155 | 7,214,463 | 1,750,016 | 107,646,519 | 350,580,354 | |
流動資産 |
4,157,335 | 2,762,317 | 808,110 | 586,907 | 15,287,448 | 7,567,113 | |
(前年度資産合計) |
(30,406,459) | (19,910,234) | (8,180,775) | (2,315,448) | (122,743,203) | (364,992,068) | |
資産合計 | 30,637,971 | 20,278,473 | 8,022,574 | 2,336,923 | 122,933,968 | 358,147,467 | |
固定負債 |
15,338,858 | 9,512,920 | 5,174,513 | 651,425 | 24,330,418 | 144,624,930 | |
流動負債 |
2,445,131 | 1,804,606 | 469,663 | 170,861 | 5,024,534 | 17,087,087 | |
繰延収益 |
1,216,673 | 511,600 | 134,092 | 570,980 | 21,107,593 | 147,122,251 | |
(前年度負債計) |
(19,455,463) | (12,173,439) | (5,899,301) | (1,382,722) | (50,916,602) | (319,347,642) | |
負債計 |
19,000,664 | 11,829,127 | 5,778,269 | 1,393,267 | 50,462,546 | 308,834,269 | |
資本金 |
3,639,993 | 2,966,080 | 56,685 | 617,227 | 66,739,205 | 44,659,382 | |
資本剰余金 |
3,747,499 | 1,098,229 | 2,480,631 | 168,637 | 18,742 | 1,721,397 | |
利益剰余金(欠損金) |
4,249,815 | 4,385,036 | △ 293,012 | 157,791 | 5,713,473 | 2,932,419 | |
(前年度資本計) |
(10,950,996) | (7,736,795) | (2,281,474) | (932,726) | (71,826,600) | (45,644,426) | |
資本計 |
11,637,307 | 8,449,346 | 2,244,304 | 943,656 | 72,471,421 | 49,313,198 | |
(前年度負債資本合計) |
(30,406,459) | (19,910,234) | (8,180,775) | (2,315,448) | (122,743,203) | (364,992,068) | |
負債資本合計 | 30,637,971 | 20,278,473 | 8,022,574 | 2,336,923 | 122,933,968 | 358,147,467 |
ア 病院事業
資産の総額は306億3,797万円で、29年度に比べて、2億3,151万円(0.8%)増加している。
負債の総額は190億66万円で、29年度に比べて、4億5,479万円(2.3%)減少し、資本の総額は116億3,730万円で、29年度に比べて、6億8,631万円(6.3%)増加している。
イ 水道事業
資産の総額は1,229億3,396万円で、29年度に比べて、1億9,076万円(0.2%)増加している。
負債の総額は504億6,254万円で、29年度に比べて、4億5,405万円(0.9%)減少し、資本の総額は724億7,142万円で、29年度に比べて、6億4,482万円(0.9%)増加している。
ウ 下水道事業
資産の総額は3,581億4,746万円で、29年度に比べて、68億4,460万円(1.9%)減少している。
負債の総額は3,088億3,426万円で、29年度に比べて、105億1,337万円(3.3%)減少し、資本の総額は493億1,319万円で、29年度に比べて、36億6,877万円(8.0%)増加している。
資産・負債・資本の構成内訳
(注) 表中の金額は、億円未満を四捨五入している。
(3) キャッシュ・フローの状況
(単位:千円)
区分 |
病院 |
水道 |
下水道 |
||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
医療センター |
リハビリ病院 |
佐久間病院 |
|||||
業務活動による キャッシュ・フロー |
1,978,793 | 1,571,320 | 359,085 | 48,387 | 4,807,199 | 8,259,030 | |
当年度純損益 |
683,682 | 712,551 | △ 37,169 | 8,300 | 643,659 | 2,191,312 | |
減価償却費 |
1,330,593 | 989,752 | 282,487 | 58,353 | 4,670,704 | 12,922,165 | |
長期前受金戻入額 |
△ 129,080 | △ 29,340 | △ 75,934 | △ 23,806 | △ 1,258,060 | △ 6,092,391 | |
その他 |
93,598 | △ 101,643 | 189,701 | 5,540 | 750,894 | △ 762,056 | |
投資活動による キャッシュ・フロー |
△ 437,298 | △ 436,423 | 15,410 | △ 16,285 | △ 4,439,550 | △ 1,984,625 | |
有形固定資産の |
△ 550,878 | △ 446,908 | △ 63,925 | △ 40,044 | △ 5,214,087 | △ 4,541,255 | |
国庫補助金等 |
13,699 | 13,699 | 0 | 0 | 136,549 | 1,856,663 | |
一般会計負担金等 |
106,455 | 0 | 79,336 | 27,119 | 345,854 | 0 | |
その他 |
△ 6,574 | △ 3,214 | 0 | △ 3,360 | 292,132 | 699,966 | |
財務活動による キャッシュ・フロー |
△ 935,812 | △ 723,767 | △ 177,263 | △ 34,781 | △ 402,308 | △ 5,369,673 | |
建設改良費等の財源に充てるための企業債による収入 |
440,600 | 440,600 | 0 | 0 | 1,609,000 | 6,766,300 | |
建設改良費等の財源に充てるための企業債の償還による支出 |
△ 1,373,822 | △ 1,164,367 | △ 177,263 | △ 32,191 | △ 1,839,173 | △ 13,255,114 | |
その他 |
△ 2,590 | 0 | 0 | △ 2,590 | △ 172,135 | 1,119,140 | |
資金増減額 | 605,683 | 411,129 | 197,232 | △ 2,678 | △ 34,660 | 904,731 | |
資金期首残高 | 2,410,557 | 1,857,968 | 59,442 | 493,146 | 14,138,997 | 4,693,514 | |
資金期末残高 | 3,016,240 | 2,269,097 | 256,674 | 490,467 | 14,104,337 | 5,598,246 |
ア 病院事業
業務活動で19億7,879万円の資金を生み出しているものの、投資活動で4億3,729万円、財務活動で9億3,581万円の資金を費消している。この結果、30年度は6億568万円の資金が増加し、資金の期末残高は、30億1,624万円となっている。
資金の増減額を病院別にみると、佐久間病院で267万円減少しているものの、医療センターで4億1,112万円、リハビリ病院で1億9,723万円増加している。
イ 水道事業
業務活動で48億719万円の資金を生み出しているものの、投資活動で44億3,955万円、財務活動で4億230万円の資金を費消している。この結果、30年度は3,466万円の資金が減少し、資金の期末残高は、141億433万円となっている。
ウ 下水道事業
業務活動で82億5,903万円の資金を生み出しているものの、投資活動で19億8,462万円、財務活動で53億6,967万円の資金を費消している。この結果、30年度は9億473万円の資金が増加し、資金の期末残高は、55億9,824万円となっている。
(4) 企業債
(単位 金額:千円、比率:%)
区分 |
病院 |
水道 |
下水道 |
合計 |
|||
---|---|---|---|---|---|---|---|
医療センター |
リハビリ病院 |
佐久間病院 |
|||||
借入額 | 440,600 | 440,600 | 0 | 0 | 1,609,000 | 6,766,300 | 8,815,900 |
償還額 | 1,373,826 | 1,164,367 | 177,263 | 32,195 | 1,839,173 | 13,255,114 | 16,468,114 |
未償還残高 | 16,425,774 | 10,656,978 | 5,366,712 | 402,083 | 24,757,513 | 156,609,845 | 197,793,133 |
支払利息及び 企業債取扱諸費 |
398,972 | 313,108 | 78,540 | 7,322 | 467,208 | 2,945,545 | 3,811,726 |
利子負担率 | 2.36 | 2.84 | 1.44 | 1.62 | 1.83 | 1.84 | 1.88 |
(注) | 利子負担率=支払利息及び企業債取扱諸費/平均(企業債+借入金+リース債務)×100 |
企業債未償還残高は、3事業全体で1,977億9,313万円である。
事業別にみると、下水道事業が最も多く1,566億984万円、次いで水道事業247億5,751万円、病院事業のうち医療センター106億5,697万円となっている。
企業債未償還残高の削減に向けて企業債発行を抑制する取組を推進しており、3事業全体で企業債残高が減少している。
企業債未償還残高の推移
(5) 一般会計繰入金
(単位 金額:千円、比率:%)
区分 |
病院 |
水道 |
下水道 |
合計 |
||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
医療センター |
リハビリ病院 |
佐久間病院 |
||||||
一般会計繰入金 | 2,751,065 | 1,711,393 | 419,101 | 620,571 | 510,327 | 6,146,449 | 9,407,842 | |
収益的収入 |
2,644,610 | 1,711,393 | 339,765 | 593,452 | 175,818 | 5,128,490 | 7,948,919 | |
収益に対する繰入率 |
33.4 | 57.2 | 9.2 | 48.2 | 1.5 | 24.2 | 19.4 | |
資本的収入 |
106,455 | 0 | 79,336 | 27,119 | 334,508 | 1,017,959 | 1,458,923 |
(注) この表には、地方公営企業法第17条の2に基づく繰入金のほか、任意による繰入金を含む。
また、水道事業には「飲料水供給施設業務負担金」を、下水道事業には「合併処理浄化槽設置業務負担金」を含む。
一般会計から企業会計への繰入金は、3事業全体で94億784万円である。
事業別にみると、下水道事業が最も多く61億4,644万円、次いで病院事業のうち医療センター17億1,139万円、佐久間病院が6億2,057万円となっている。
収益的収入に対する繰入率は、病院事業のうち医療センターが最も高く57.2%、次いで病院事業のうち佐久間病院48.2%、下水道事業24.2%となっている。
一般会計繰入金の推移
(1) 総括
人口減少、超高齢社会、大規模地震や局地的豪雨等の自然災害の発生など、社会を取り巻く環境が変化し対応が求められるなか、公営企業は、公共の福祉を増進するため、常に継続性、安定性を維持したサービスを市民に提供していくことが求められている。
病院事業においては、医療センター、リハビリ病院及び佐久間病院の3病院を運営している。医療センター及びリハビリ病院においては、患者数の増加に伴い医業収益は堅調に推移しているものの、今後、医療センター新病院整備事業による企業債の増加、リハビリ病院整備事業における企業債償還の開始に伴い償還額の増加が見込まれることから、財政状況に注視していかなければならない。佐久間病院においては、道路網が整備されることにより患者数の増加が期待されるものの、現状では人口減少に伴い患者数は依然として減少し、医業収益の低下が課題となっており、今後の運営の在り方を検討していかなければならない。
水道事業においては、中期財政計画を上回る留保資金残高を生み出しているものの、人口減少等による料金収入の減少、耐震化や改築更新の推進により、留保資金残高の減少が推測されることから、将来の財務状況等を正確に試算し見極めていかなければならない。
下水道事業においては、平成30年4月から20年間にわたる民間の活力を生かした浜松市公共下水道終末処理場(西遠処理区)運営事業を開始したところである。初年度は運営事業における運営権対価を活用した繰上償還により、企業債残高削減の取組を行っている。今後においては、引き続き事業に対するモニタリングを実施するなかで、単年度の事業評価のみならず、長期的な視点で運営状況を確認していかなければならない。
また、各企業において策定された「新公立病院改革プラン」、「浜松市水道事業ビジョン」、「浜松市下水道ビジョン」において、維持管理や更新に係る費用の抑制、料金体系の適正化等による経営基盤の強化に取り組んでいるところである。各企業は、これらのビジョン等に基づき、実績を分析、検証し、課題の早期解決に努めるとともに、変化し続ける社会経済情勢にも対応できる健全な経営、安定したサービスの提供ができるよう企業経営に取り組まれたい。
なお、事業会計ごとに意見を述べる。
(2) 病院事業会計
ア 資金運用について(医療センター)
【現状及び課題】
【意見】
イ 政策的医療交付金の審査について(医療センター)
【現状及び課題】
【意見】
ウ 利益の清算について(リハビリ病院)
【現状及び課題】
【意見】
エ 会計事務に関する病院の連携について(病院管理課、佐久間病院)
【現状及び課題】
【意見】
(3) 下水道事業会計
ア 浜松市公共下水道終末処理場(西遠処理区)運営事業について
【現状及び課題】
【意見】
イ 汚水衛生処理率向上について
【現状及び課題】
【意見】
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