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更新日:2019年9月18日

平成30年度浜松市一般会計・特別会計歳入歳出決算の審査意見1

第1 審査の対象

  • 平成30年度浜松市一般会計歳入歳出決算
  • 平成30年度浜松市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算
  • 平成30年度浜松市母子父子寡婦福祉資金貸付事業特別会計歳入歳出決算
  • 平成30年度浜松市介護保険事業特別会計歳入歳出決算
  • 平成30年度浜松市後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算
  • 平成30年度浜松市と畜場・市場事業特別会計歳入歳出決算
  • 平成30年度浜松市農業集落排水事業特別会計歳入歳出決算
  • 平成30年度浜松市中央卸売市場事業特別会計歳入歳出決算
  • 平成30年度浜松市公共用地取得事業特別会計歳入歳出決算
  • 平成30年度浜松市育英事業特別会計歳入歳出決算
  • 平成30年度浜松市学童等災害共済事業特別会計歳入歳出決算
  • 平成30年度浜松市小型自動車競走事業特別会計歳入歳出決算
  • 平成30年度浜松市駐車場事業特別会計歳入歳出決算
  • 平成30年度浜松市公債管理特別会計歳入歳出決算

上記決算に関する証書類、歳入歳出決算事項別明細書、実質収支に関する調書及び財産に関する調書

第2 審査の期間

令和元年7月1日から同年8月21日まで

第3 審査の方法

30年度一般会計及び特別会計の歳入歳出決算について、

  • 審査に付された決算書その他関係書類が適正に作成されているか
  • 決算書類に記載された計数は正確であるか
  • 歳入歳出予算は適正に執行されているか

を検証した。

審査手続については、試査を基礎として行い、会計管理者が所管する諸帳簿と照合し、計数の確認のほか、関係職員から説明を聴取し、予算の執行状況等について審査を行った。

第4 審査の結果

1 審査結果

審査に付された各会計歳入歳出決算書、同事項別明細書、実質収支に関する調書及び財産に関する調書の計数はいずれも正確で、歳入歳出予算の執行はおおむね適正であると認められた。

2 予算の概要

(1) 当初予算の編成方針

30年度予算は、将来においても安定した財政を堅持し、かつ、真に必要な施策にしっかりと対応できるよう、下記の考え方のもと、歳出抑制の重点化、事務事業の廃止、見直し、合理化、効率化によるメリハリの効いた編成となっている。

  • 都市の将来像である「市民協働で築く『未来へかがやく創造都市・浜松』」、未来の理想の姿「1ダースの未来」の実現に向け、総合戦略に掲げた諸施策の着実な推進を図る。
  • 「戦略計画2018の基本方針」の重点化テーマ「新たな時代を拓くチャレンジ」に基づき、「若者がチャレンジできるまち」「子育て世代を全力で応援するまち」「持続可能で創造性あふれるまち」の「3つのまち」を創る施策に重点を置く。
  • 歳入確保を徹底するとともに、事業の廃止、見直し、選択と集中による限られた財源の有効活用により、真に必要な施策、直面する行政課題に重点化したうえで、持続可能な財政運営に向け、中期財政計画に基づいてプライマリーバランスを堅持する。
  • 産業力の強化、子育て環境の向上、健康寿命の延伸や防災・減災対策、交流人口の増大、公共施設やインフラ施設の適切な維持更新など、本市における優先課題への対応を的確に反映させる。

(2) 歳入歳出予算額

歳入歳出当初予算額は、一般会計が3,286億円、特別会計が2,145億1,500万円で、これに補正予算額及び前年度繰越額を合わせた予算現額は、一般会計が3,513億3,175万円、特別会計が2,175億6,572万円となっている。

3 決算の概要

(1) 決算規模

30年度の決算規模は、一般会計、特別会計を合わせた総額で、歳入は5,565億9,626万円、歳出は5,426億133万円で、29年度に比べて、歳入が71億2,763万円(1.3%)、歳出が81億3,559万円(1.5%)それぞれ減少している。
これを決算収支でみると、歳入歳出差引額(形式収支)は、139億9,493万円の黒字、実質収支(形式収支から翌年度へ繰り越すべき財源を差し引いたもの)についても98億3,595万円の黒字となっている。30年度の実質収支から29年度の実質収支を差し引いた単年度収支では、29年度に比べて、16億2,388万円減少し、12億9,525万円の赤字となっている。

(2) 一般会計

一般会計における決算収支は、形式収支101億5,658万円、実質収支59億9,761万円の黒字となっているが、単年度収支4億3,832万円、実質単年度収支4億1,377万円のいずれも赤字となっている。
歳入決算額をみると3,389億1,336万円で、29年度に比べて、16億4,237万円(0.5%)増加している。歳入に占める経常的一般財源の構成比は55.5%で、29年度に比べて、1.1ポイント増加し、自主財源の構成比は53.7%で、29年度に比べて、5.2ポイント増加している。その根幹である市税収入は1,493億4,374万円で、29年度に比べて、175億1,271万円(13.3%)の増加となっている。市税の収入率は98.2%で、29年度に比べて、0.3ポイント上昇しており、収入未済額は24億7,679万円で、29年度に比べて、1億3,011万円減少している。
個人市民税は626億6,876万円で、29年度に比べて、148億3,730万円(31.0%)増加しており、法人市民税は138億8,430万円で、29年度に比べて、25億6,107万円(22.6%)増加している。また、固定資産税は535億1,851万円で、29年度に比べて、9,712万円(0.2%)増加している。
地方交付税は227億7,181万円で、29年度に比べて、3億1,538万円(1.4%)増加している。
一方、歳出決算額をみると、3,287億5,677万円で、29年度に比べて、2億3,341万円(0.1%)減少している。主として衛生費23億4,922万円、商工費19億7,233万円及び災害復旧費19億3,162万円が増加したものの、教育費39億3,791万円、民生費13億9,084万円及び総務費12億6,975万円の減少によるものである。
市債の借入額は383億530万円(借換債分50億円を含む)、元金の償還額は395億9,979万円であり、年度末未償還残高は2,801億7,546万円となり、29年度に比べて、12億9,449万円(0.5%)減少している。

(3) 特別会計

特別会計の歳入決算額は2,176億8,290万円、歳出決算額は2,138億4,456万円で、形式収支38億3,834万円、実質収支38億3,834万円の黒字となっているが、単年度収支8億5,693万円の赤字となっている。

(4) 普通会計

普通会計の決算収支は、形式収支102億2,461万円、実質収支60億2,533万円の黒字となっているが、単年度収支4億6,612万円、実質単年度収支4億4,157万円のいずれも赤字となっている。
普通会計における財政分析の指標となる指数、比率等は、財政力指数0.879、経常一般財源比率91.3%、経常収支比率89.8%、実質収支比率2.8%となっており、29年度に比べて、経常一般財源比率及び経常収支比率は改善したものの、財政力指数及び実質収支比率は悪化している。

(注) 普通会計は、総務省が決算統計作成のため定めた基準によりまとめたもので、本市の場合は、一般会計と特別会計の一部(母子父子寡婦福祉資金貸付事業特別会計、公共用地取得事業特別会計、育英事業特別会計、学童等災害共済事業特別会計及び公債管理特別会計)が含まれる。
なお、普通会計の数値は、各会計間の繰入れ、繰出しによる重複額等を控除した純計で算出している。

4 審査意見

総括

30年度一般会計決算における単年度収支及び実質単年度収支は赤字となったものの、実質収支は、59億9,761万円の黒字となっている。
歳入は、各種交付金や市債などが減少したものの、市税及び財産収入などの増加により3,389億1,336万円となり、29年度に比べて、16億4,237万円(0.5%)増加した。根幹となる市税収入においては、市たばこ税が喫煙人口の減などにより減少したものの、個人市民税は県費負担教職員制度権限移譲に伴う税源移譲などによる増加、法人市民税は企業収益の改善などによる増加、固定資産税は企業の設備投資の増による償却資産の増加等により、全体では前年度比で13.3%増加する結果となった。
一方、歳出は、浜名中学校移転改築事業完了に伴う教育費の減少、臨時福祉給付金等事業の終了に伴う民生費の減少、資産管理基金積立金の減による総務費の減少等により、3,287億5,677万円となり、29年度に比べて、2億3,341万円(0.1%)減少する結果となった。
少子高齢化、働き方改革を背景とした保育・子育て環境の向上や老齢人口の増加に伴う社会保障施策関係経費の増大、大規模な公共施設の整備更新、インフラ施設の長寿命化や適正な維持管理に係る経費の増大に加え、消費税率の引上げや幼児教育の無償化など、制度改正に係る財政への影響にも注視していく必要がある。
これまでも歳出抑制の重点化、事務事業の廃止、見直し、合理化、効率化によるメリハリの効いた予算執行により、中期財政計画(27年度から36年度)の計画値を達成してきている。引き続き、事業の選択と集中により、限られた財源の有効活用を図るとともに、中期財政計画に基づきプライマリーバランスを堅持しながら、将来にわたって持続可能なまちづくりを目指した財政運営が求められる。
以上の点を踏まえ、次の項目に留意し、継続的な改善と財政運営に取り組まれたい。

(1) 健全な財政運営の推進

【現状及び課題】

ア 普通会計における財政状況

  • 普通会計における歳入は、29年度に比べて、17億8,031万円(0.5%)増加した。主として県費負担教職員制度権限移譲に伴う税源移譲による市税の増及び土地売払収入による財産収入の増などによるものである。
  • 歳出は、普通建設事業費及び維持補修費などの減により、29年度に比べて、6,677万円(0.1%)減少している。
  • 普通会計における財政状況は次のとおりである。

普通会計における財政状況

(単位 : 千円)

区分 30年度(A) 29年度(B) 前年度との比較増減
(A)-(B)
歳入 338,871,131 337,090,812 1,780,319

市税

149,343,747 131,831,034 17,512,713

道府県民税所得割臨時交付金

1,929,308 14,944,461 △ 13,015,153

地方消費税交付金

15,756,199 15,281,017 475,182

地方交付税

22,771,817 22,456,429 315,388

国・県支出金

69,447,978 69,685,069 △ 237,091

繰入金

4,820,026 5,488,371 △ 668,345

繰越金

8,370,183 9,194,988 △ 824,805

市債

33,305,300 37,356,700 △ 4,051,400

その他

33,126,573 30,852,743 2,273,830
歳出(性質別) 328,646,519 328,713,295 △ 66,776

義務的経費

183,196,135 183,266,720 △ 70,585

人件費

77,948,609 78,036,597 △ 87,988

扶助費

67,652,840 67,388,813 264,027

公債費

37,594,686 37,841,310 △ 246,624

投資的経費

45,222,991 45,131,086 91,905

普通建設事業費

42,244,181 44,083,903 △ 1,839,722

災害復旧事業費

2,978,810 1,047,183 1,931,627

その他の経費

100,227,393 100,315,489 △ 88,096

物件費

39,251,456 38,690,794 560,662

維持補修費

7,430,107 8,593,905 △ 1,163,798

補助費等

19,001,795 18,393,337 608,458

積立金

9,173,229 9,722,298 △ 549,069

繰出金

24,047,360 23,565,443 481,917

その他

1,323,446 1,349,712 △ 26,266

(注) 千円未満を四捨五入して表示した。

  • 性質別歳出のうち義務的経費は、29年度に比べて、7,058万円(0.1%)減少している。これは、扶助費2億6,402万円(0.4%)が増加したものの、公債費2億4,662万円(0.7%)及び人件費8,798万円(0.1%)の減少によるものである。
  • 投資的経費は、29年度に比べて、9,190万円(0.2%)増加している。これは、普通建設事業費18億3,972万円(4.2%)が減少したものの、災害復旧事業費19億3,162万円(184.5%)の増加によるものである。
  • その他の経費は、29年度に比べて、8,809万円(0.1%)減少している。主として、補助費等6億845万円(3.3%)及び物件費5億6,066万円(1.4%)が増加したものの、維持補修費11億6,379万円(13.5%)及び積立金5億4,906万円(5.6%)の減少によるものである。

イ 財政指標による分析

  • 普通会計における財政指標は、29年度に比べて、歳入構造の弾力性の指標である経常一般財源比率が0.4ポイント、財源構造の弾力性の指標である経常収支比率が1.8ポイント改善したものの、財政力を把握する指標である財政力指数は0.006ポイント、財政運営の健全化を示す指数である実質収支比率は0.3ポイント悪化している。
  • 経常収支比率は89.8%で、財政構造が弾力性を失いつつあるとされている80%を9.8ポイント上回っている。

財政指標による分析

(単位 比率 : %、比較増減 : ポイント)

区分 30年度(A) 29年度(B) 前年度との比較増減
(A)-(B)
財政力指数 0.879 0.885 △ 0.006
経常一般財源比率 91.3 90.9 0.4
経常収支比率 89.8 91.6 △ 1.8
実質収支比率 2.8 3.1 △ 0.3

(注) 財政力指数及び経常一般財源比率の説明は18ページ、経常収支比率及び実質収支比率の説明は19ページ参照

ウ 市債の状況

  • 30年度末における総市債残高は4,575億8,057万円で、29年度に比べて、105億6,014万円(2.3%)減少している。また、中期財政計画(27年度から36年度まで)の30年度末計画値4,695億円に比べて、119億1,942万円下回っている。また、市民一人当たりの市債残高も57万円で、中期財政計画の計画値である58.6万円以下を達成している。

総市債残高

(単位 : 千円)

区分 30年度(A) 29年度(B) 前年度との比較
増減(A)-(B)
前年度末総市債残高 (a) 468,140,723 473,674,704 △ 5,533,980
借入額 (b) 47,219,700 51,093,200 △ 3,873,500
元金償還額 (c) 57,779,848 56,627,180 1,152,667
年度末残高 (a)+(b)-(c) 457,580,575 468,140,723 △ 10,560,148
元金償還額-借入額 (c)-(b) 10,560,148 5,533,980 5,026,167

(注) 年度末総市債残高は、満期時に一括して償還する市場公募債の償還準備のために行う減債基金への積立金を償還したものとみなしている。

市民一人当たり市債残高

(単位 金額:千円、人口:人)

区分 30年度(A) 30年度末
中期財政計画(B)
中期財政計画との
比較増減(A)-(B)
年度末市債残高 (a) 457,580,575 469,500,000 △ 11,919,424
人口 (b) 802,728 801,854 874
市民一人当たり市債残高 (a)/(b) 570 586 △ 15

【意見】

  • 30年度末の市債残高は4,575億8,057万円、市民一人当たり市債残高は57万円で、ともに中期財政計画の計画値4,695億円、58.6万円以下を達成しており、堅実な財政運営を行っていることは評価できる。
  • 一方、普通会計における財政指標のうち経常収支比率は89.8%で、29年度に比べて、1.8ポイント改善しているものの、財政構造が弾力性を失いつつあるとされている80%を9.8ポイント上回っており、財政の硬直化が見受けられる。
  • 財政課は、今後も予算編成において実効あるPDCAサイクルと政策効果の検証により事業の選択と集中を徹底し、経常収支比率などの財政指標に留意するとともに、中期財政計画に基づき市債残高を削減するなど、引き続き堅実な財政運営に取り組まれたい。

(2) 収入率の向上と適正な債権管理

【現状及び課題】

  • 30年度は、税財源確保と公平・公正な賦課徴収を目的として策定された、第4次市税滞納削減アクションプラン(28年度から30年度まで)(以下、「第4次アクションプラン」という。)の最終年度であった。
  • 現年分収入率は99.36%で目標値を0.10ポイント上回った。これは、従来から取り組んできた口座振替の推進や特別徴収事業所の拡大等に加え、29年度からは再発行による納付書または督促状でもコンビニ納付を可能にするなどの早期納付への対応により、現年分収入率が向上した。
  • 累積滞納額は29年度に比べて、1億3,011万円(5.0%)減少し、24億7,679万円まで削減された。また、累積滞納額削減額による効果額は30年度までの3年間の累計額の目標値を2.2億円上回り12.3億円となった。
  • 不納欠損額は2億3,052万円で、29年度に比べて、6,325万円(21.5%)減少している。このうち、時効により消滅したものは、8,776件、1億978万円で、29年度に比べて、1,237件(16.4%)、2,189万円(24.9%)増加している。
  • 今後の課題として、納税者の利便性向上による市税収入率の維持・向上のため、クレジットカードによる納付等、新たな納税手段の確保についても検討している。
  • また、出入国管理及び難民認定法の改正により今後増加が見込まれる外国人材受入れに伴う外国人の納税意識啓発のため、浜松納税意識啓発市民会議と連携し、周知方法を検討している。

市税滞納削減アクションプランの推移

ア 現年度分収入率

(単位 比率:%、比較増減:ポイント)

区分 28年度 29年度 30年度
目標 実績 目標 実績 目標 実績
現年分収入率 99.20 99.30 99.24 99.39 99.26 99.36
比較増減 0.10 0.15 0.10

(注) 現年分収入率に係る数値は、小数点第3位を切り捨てて表示した。

イ 累積滞納額

(単位:千円)

区分 28年度 29年度 30年度
目標 実績 目標 実績 目標 実績
累積滞納額 3,300,000 3,037,565 2,900,000 2,606,906 2,700,000 2,476,794
累積滞納額削減による効果額 効果額 410,000 671,635 400,000 430,658 200,000 130,112
効果額計 28~30年度計 1,010,000 1,232,405

市税不納欠損額の推移

(単位 金額:千円、比率・割合:%、件数:件、人数:人)

年度 不納欠損額の推移 うち消滅時効を事由とするもの
件数 実人数 金額 前年度比 件数 金額 割合(金額)
25 28,461 9,511 485,339 85.3 22,211 274,172 56.5
26 28,452 9,180 477,953 98.5 19,712 249,742 52.3
27 23,443 6,879 443,807 92.9 14,146 157,373 35.5
28 31,629 6,776 494,714 111.5 10,850 118,846 24.0
29 20,668 5,087 293,779 59.4 7,539 87,892 29.9
30 14,565 3,865 230,522 78.5 8,776 109,788 47.6

【意見】

  • 市税においては、現年分収入率が第4次アクションプランの目標値を上回った。滞納整理の徹底や滞納早期に徴収可否の判断を迅速に行うなどの取組により、累積滞納額が着実に削減されていることは評価できる。
  • 不納欠損額は件数、金額とも減少しているが、そのうち消滅時効を事由とするものは、29年度に比べ件数、金額ともに増加したことから、増加傾向が続くことがないよう取り組まれたい。
  • 市税の管理・徴収を担当する各課は、引き続き過年度分を含め計画的に徴収業務を継続するとともに、納税者の利便性向上に対応した新たな収納手段を積極的に導入し、更なる収入率の向上に取り組まれたい。
  • 今後、外国人材受入れに伴い増加が見込まれる外国人に対しては、納税義務について啓発活動を通して周知を図り、個人市民税の収入率向上につながるよう努められたい。

(3) 国民健康保険事業特別会計の決算について

【現状及び課題】

  • 30年度から、国民健康保険制度の見直しに伴い、市町村に加え都道府県も制度上の保険者となるとともに、国の責任としての公費拡充が行われたことにより、事業の財政基盤が安定した。
  • 30年度末の被保険者数は16万3,889人で、年々減少傾向にある。
  • 30年度の被保険者1人当たり保険給付費は30万5,988円で、年々増加傾向にある。
  • 30年度の歳入は805億1,350万円、歳出は788億2,210万円、実質収支は16億9,140万円の黒字、単年度収支は16億1,651万円の赤字であった。
  • 30年度は、一般会計からの赤字補填目的の法定外繰入金は解消された。
  • 国民健康保険事業基金は、保険料改定時の負担緩和等の財源として活用するため、30年度に17億24万円を積み立てた結果、年度末残高が21億8,351万円となった。

【意見】

  • 30年度からの国民健康保険制度の改正に伴い財政基盤は安定したが、1人当たりの保険給付費の増加等、財政負担の増加要因もより顕在化してきたことから、今後も保険者として、経営状態を常に意識しながら運営に臨まれたい。

(4) 国民健康保険料の債権管理について

【現状及び課題】

  • 国民健康保険料滞納削減第3期アクションプランの最終年度である30年度実績は、現年分収納率、口座振替率及び累積滞納額の全ての指標で目標を達成した。
  • 30年度末時点において、国民健康保険と被用者保険の二重加入者は1,071件であり、資格確認を厳格化することで収納率向上につながる余地がある。

アクションプランの推移

(単位 金額:億円、率:%)

区分 第3期アクションプラン
28年度 29年度 30年度
現年度収納率 目標 90.15 90.40 90.60
実績 90.43 91.42 91.89
口座振替率 目標 63.20 63.60 64.00
実績 63.36 63.75 64.05
累積滞納額 目標 44.5 41.5 38.5
実績 43.5 37.8 33.1

(注) 収納率に係る数値は、小数点第3位を四捨五入して表示した。

【意見】

  • 30年度は、アクションプランで定めた全ての指標において目標値を上回っており、滞納整理業務に着実に取り組んでいることは評価できる。
    今後、資格確認の厳格化により保険料収納率の向上が期待できる。引き続き多角的な取組により、一層の保険料収納率の向上と滞納額削減に努められたい。

(5) 介護保険料の債権管理について

【現状及び課題】

  • 30年度末の被保険者数は48万6,495人で、年々増加傾向にある。
  • 30年度は、これまでの取組に加えて、新たな取組を実施した。
    (1) 初期滞納者に対して一斉に文書催告を発送した。
    (2) 新たにゆうちょ銀行を財産調査先として加えた。
    (3) 納付書を発送する際、口座振替依頼書に加えて、返信用封筒を同封した。
  • 第3期介護保険料収納率向上のためのアクションプランの初年度である30年度実績は、現年度分普通徴収収納率、滞納繰越分普通徴収収納率及び口座振替率の全ての指標において目標を達成した。
  • 第2期介護保険料収納率向上のためのアクションプランの最終年度であった29年度に比べて、現年度分普通徴収収納率は1.42ポイント、滞納繰越分普通徴収収納率は4.22ポイント、口座振替率は1.94ポイントそれぞれ上昇するなど向上した。

アクションプランの推移

(単位 率:%、増減:ポイント)

区分 第3期 第2期 増減(A)-(B)
30年度(A) 29年度(B)
現年度分収納率 目標 92.20 89.92 -
実績 93.22 91.80 1.42
滞納繰越分収納率 目標 20.00 21.80 -
実績 23.69 19.47 4.22
口座振替率 目標 43.00 44.13 -
実績 44.69 42.75 1.94
(注)
  1. 比率に係る数値は、小数点第3位を四捨五入して表示した。
  2. 普通徴収のみを対象としており、特別徴収を含む収入率とは異なる。

【意見】

  • 第3期介護保険料収納率向上のためのアクションプランで定めた全ての指標において目標値を上回るとともに、29年度に比べて向上したことは評価できる。
    30年度に実施した初期滞納者への集中的な文書催告等、新たな取組の成果も大きいと考えられることから、今後もこれらの取組を一層充実させ、引き続き収納率の向上に努められたい。

(6) 後期高齢者医療保険料の債権管理について

【現状及び課題】

  • 静岡県後期高齢者医療広域連合は、平成19年2月1日に設立され、平成20年4月1日の後期高齢者医療制度運用開始から、保険者として制度を運営している。
  • 浜松市は保険料の徴収や申請の受付等の窓口業務等を担当している。
  • 30年度末の被保険者数は11万2,333人で、年々増加傾向にある。
  • 30年度の保険料の現年度分収納率は99.5%で、29年度に比べて0.1ポイント上昇した。
  • 不納欠損額は1,371万円で、29年度に比べて382万円減少している。
  • 保険料収納率向上と滞納削減のためのアクションプラン等の計画は策定しておらず、現在、保険料の現年度分収納率については、市の政策・事業シートに目標値を掲げている状況である。
  • 市の政策・事業シートは、行政内部の管理ツールの一つに過ぎず、公表されているアクションプランで目標管理している国民健康保険事業や介護保険事業に比べて、組織としてのモチベーションや意欲の向上につながりにくいため、今後、健康福祉部が所管する他の特別会計と同様に、計画に基づいた債権管理の導入について検討する必要がある。
  • 不納欠損額は年々減少傾向にあるが、年度間で滞納処分の執行停止等の対応に差が生じている現状が認められる。

収納率の推移

(単位 金額:千円、率:%、増減:ポイント)

区分 28年度 29年度(A) 30年度(B) (B)-(A)
保険料収納率 現年度分 99.5 99.4 99.5 0.1
滞納繰越分 32.3 37.4 40.8 3.4
合計 98.8 98.8 99.0 0.2
不納欠損額 現年度分 28 118 79 △ 39
滞納繰越分 18,458 17,423 13,634 △ 3,789
合計 18,486 17,542 13,713 △ 3,829

【意見】

  • 30年度の保険料については、29年度に比べて、現年度分収納率は0.1ポイント、滞納繰越分は3.4ポイント上昇するなど一定の成果を上げていることは評価できる。
    アクションプラン等の計画に基づいた債権管理の導入により、組織としてのモチベーションや意欲の向上を促進させ、一層の保険料収納率等の向上につなげられたい。
  • 滞納処分の執行停止等については、公平性や一貫性の観点から、年度間で対応に差が生じないよう基準に基づき適正な事務処理をされたい。

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