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更新日:2020年6月24日

第5章 各主体の役割と行動計画

各主体の役割

戦略の推進には、市・市民・市民団体・事業者・専門家など各主体による積極的な取組みが不可欠です。日々の生活や業務など、生物多様性の視点を持って、それぞれができることから取組んでいくことが求められています。取組み推進のための各主体が果たすべき役割は、以下のとおりです

市の役割

  • 本戦略に基づき、国や県と連携を図りつつ、生物多様性の保全と持続可能な利用に関する施策を総合的・計画的に推進する。
  • 市自らが事業者及び消費者として、事業実施の際に率先した環境への配慮行動を実践する。
  • 市民、市民団体、事業者などの各主体が積極的に保全活動に取組めるよう、環境教育・学習の推進、情報の提供及び各主体の活動への支援やパートナーシップの構築を推進する。

市民の役割

  • 日ごろから自然に目を向け、日常生活における環境負荷の低減努力、外来生物の適切な取扱いといった生物多様性に配慮したライフスタイルへ切り替える。
  • 市民団体の一員あるいは個人としての保全活動への参加など、他の主体と協力して生物多様性の保全と持続可能な利用に貢献する。
  • 地球環境問題や社会の課題を意識して、エシカル消費をする。
  • 野生動物にエサをあげない。ペットは最期までしっかりと飼う。

市民団体の役割

  • 地域での積極的な保全活動の展開をとおし、市域の生物多様性保全の重要な担い手になる。
  • 市民・事業者への生物多様性についての啓発活動の実施や、地域の生きものの実情を把握した専門集団として、市域の生物多様性に関するモニタリングなどへ積極的に参加する。

事業者の役割

  • 生物多様性の恵みを利用しながら事業活動を行っていることや、自身の事業が自然環境に影響を与えていることを認識し、生物多様性に配慮した「原材料の確保」「遺伝子利用」「製品の調達・製造・流通・販売」「事業活動に伴う排水などの廃棄物の処理」「土地利用や保有地の管理」などの長期的な取組みを実践する。
  • 本業を通じた社会への貢献や事業活動における環境影響のマネジメントのほか、環境保全活動への人的・金銭的協力など、地域を構成する一員として、CSR活動として地域の生物多様性に貢献する。

専門家(研究者や学術団体)の役割

  • 生物多様性に関する未解明な現象を明らかにし、それを広く社会に伝えていくことや、生物多様性に関する研究や技術開発などを通じ社会へ貢献する。
  • 市、市民や市民団体、事業者などと連携し、生物多様性の保全と持続可能な利用に関わる普及啓発や技術協力といった取組みや、次世代を担う研究者の育成を行う。

市の行動計画

本戦略を推進していくために、市では以下の39の施策または事業を実施していきます。

基本方針1

多様な生きもののすみかをしっかり守っていきます

生きものの生息・生育場所の保全

アカウミガメ保護事業

ギフチョウ保全事業

ヤリタナゴ保全事業

静岡県希少野生動植物保護条例の活用

外来種対策事業

鳥獣被害を軽減するための農村の整備・保全

持続可能な農林水産業の促進と良好な生態系の保全

生物多様性に配慮した圃場整備

森林整備

持続可能な森林管理

環境保全型農業推進事業

耕作放棄地の再生利用事業

流域資源管理関係協議会プロジェクト

バイオマス利活用の推進

農地・水・農村環境保全向上対策支援事業

都市における緑地・水域の保全と連結・拡充

市街化区域内農地緑化保全事業

緑地保全事業

海岸林などの保全

民有地緑化推進樹木交付事業

公園緑地整備事業

水質保全事業

河川改修における多自然川づくりの推進

汚水処理施設の整備

棚田等の保全

基本方針2

地域の生物多様性を守るための仕組みをつくります

様々な主体との円滑な連携、活動支援

河川愛護活動などの支援

多様な主体が連携した生物多様性保全の推進

【新規】環境表彰制度の設立

生物多様性に関わる情報の収集・蓄積・活用

生物多様性モニタリングの実施

生物多様性データベースの更新・運用

基本方針3

豊かな自然と恵みを将来につなぐための人を増やしていきます

地域の生態系を支える人づくり

担い手の確保・育成

環境学習指導員登録・派遣制度の充実

【新規】ESDプログラムの推進

生物多様性の大切さを理解し、行動する市民の育成

移動環境教室開催事業

出前講座「森林はみんなの宝箱」の開催

いのちの教育事業の開催

企業と連携した生物多様性フェア等の開催

かわな野外活動センターでの自然体験活動

市民参加による生きもの調査の実施

地産地消・食育の推進

グリーン購入、FSC®認証など環境に配慮した商品の普及・啓発

新重点プロジェクト

第3では、2013戦略重点プロジェクトからの新たな課題、市民アンケートやタウンミーティングでの意見を踏まえ、2018戦略における重点的な取組み方針を掲げました。

その方針を具体化したものが、新重点プロジェクト(1)~(3)です。市域の生物多様性保全を推進するため、新しい3つのプロジェクトに市全体で取組んでいきます。

(1)市民が自ら調べるまち

目的

市民が身近な自然を知り、周囲の自然に関心を持てるようにします。

身近な場所で自然環境を保全するなど、自ら行動できる市民を育てます。

実施内容

<市民参加型調査> 具体的な取り組み

市民は、身近な生きもの(ツバメ類、カエル類、赤とんぼ類)のジオタグ※付写真を市に送信します。

市は、収集した写真データを取りまとめ身近な生きものの観察マップを作成します。

観察マップは毎年更新し、市内の生きものの生息状況の変化をとらえます。

継続的な調査を後押しできるよう、観察マップは市ホームページで公表します。

本取組みは、企業のCSR活動の取組みの一環にも活用できるものとし、企業の参加も促進させます。

通年での実施と併せ、全市一斉での調査を市民、市民団体、事業者などに呼びかけ、市内全域の生息状況を網羅できる調査とします。

プロジェクト1

※スマートフォンやデジタルカメラの写真などのデータに付加する、緯度や経度の位置情報のことです。地図サービスなどと組み合わせると「どこで撮影したか」をあとからでも確認することができます。

(2)市民が自ら守るまち

目的

浜松市の自然を守るため、侵略的外来種の駆除活動を促進します。

駆除活動は、行政だけでなく、市民、市民団体、事業者などの参加も促し、市域全域への蔓延をできるだけ早く食い止めます。

実施内容

<市内の外来生物対策>

市内で生息・生育域拡大のおそれのある、アライグマ、ヌートリア、ミシシッピアカミミガメ、オオキンケイギクなどについて、ジオタグ※付き写真の提供を呼びかけ、生息・生育情報を蓄積していきます。

<市民参加型のクリハラリス対策>

近年、被害の報告が増加しているクリハラリスに対して、市が捕獲罠を貸し出し、市民や地域団体が、自ら捕獲できるようにします。

捕獲にあたっての普及啓発を展開します(チラシの作成、配布やセミナーなどの開催)。

捕獲と同時に市内の生育状況把握のため、市民などから個体確認時に、個体のジオタグ付き写真の市への提供を呼びかけ、情報を整理します。

駆除や生息状況調査については、通年での実施と併せ、全市で一斉に取組む日を決めて実施することで、根絶を目指します。

プロジェクト2

(3)市民・事業者・行政がつながるまち

目的

広大な面積と、海・山・川などの様々な自然を有する本市で、市民・事業者・行政が連携して保全活動に取組めるようにします。

市民活動の課題である担い手不足や活動のための資金不足を、事業者からの人手や資金面での協力などによって解決し、活動をさらに広げられるようにします。

事業者のCSR活動として地域コミュニティへの貢献や環境保全に関する取組みを後押しします。

実施内容

<浜松市生きものパートナーシップの構築> 具体的な取り組み

市は、市ホームページで支援を求める市民団体から支援内容を募集し、データベース化し、市ホームページでCSR活動として支援を希望する事業者へ公開します。

事業者は支援する条件に合う団体がある場合、市へ調整を依頼します。

市は団体と事業者の調整を行います。また、必要に応じ専門家も交えた保全事業を検討し、条件が合えば、3者によるパートナーシップ協定を締結します。

市民団体は、事業者との提携により保全活動を推進します。

事業者は、市民団体との提携でCSR活動の実行者であると認定されます。

パートナーシップ協定が締結された場合には、市のホームページなどで活動を紹介し、取組みをさらに促進します。

環境保全に関する取組みを計画的に実践している市民団体及び事業者を表彰する制度の設立を検討します。

プロジェクト3

 

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お問い合わせ

浜松市役所環境部環境政策課

〒432-8023 浜松市中央区鴨江三丁目1-10 鴨江分庁舎

電話番号:053-453-6146

ファクス番号:050-3606-4345

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