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更新日:2023年4月5日
大腸菌は、家畜やヒトの腸内に存在しています。ほとんどのものは無害ですが、このうちいくつかは、ヒトに下痢などの消化器症状や合併症を起こすことがあり、病原性大腸菌と呼ばれています。この病原性大腸菌の中で、ヒトに出血を伴う腸炎を起こす毒素(ベロ毒素又は志賀毒素)を産生するグループがあり、これを特に「腸管出血性大腸菌」と呼びます。
腸管出血性大腸菌は、菌の特性によりさらにいくつかに分類されています。代表的なものは「腸管出血性大腸菌O157」で、そのほかに「O26」や「O111」などが知られています。
注1)貧血と腎機能障害を特徴とした急性腎不全で、意識障害などが起こる症状。
注2)疾病や高熱などが原因で、意識障害が起こる症状。
食肉衛生検査所では、検査員(獣医師)が、と畜場や食鳥処理場に搬入されるウシ・ブタ・ニワトリなどの家畜を1頭1羽ごとに検査し、病気など悪いところを廃棄して、安全なお肉が提供されるよう業務を行っています。
しかし、腸管出血性大腸菌をはじめとする食中毒菌は、健康な家畜の腸内にも存在していることから、と畜場ではこれらの細菌による汚染を防ぐことが非常に重要です。
そこで、当所では、不適切な取扱いにより枝肉注3)が、消化管(胃や腸)内容物やふん便に汚染されることのないように、と畜場管理者(浜松市食肉地方卸売市場)に対する「衛生的な施設への改善指導」や、と畜作業従事者に対する「衛生的な取扱い指導」を行い、食肉の安全の確保に努めています。
注3)頭部、四肢の先端および内臓を取り除いた骨のついた状態の肉
では、現在浜松市と畜場で行っているウシの解体処理工程における衛生管理対策の一部をご紹介します。
解体処理工程 |
対象者 |
対策の内容 |
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生体(生きている状態)の家畜の搬入 |
家畜搬入者 |
きれいな家畜の搬入を呼びかけています。 |
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作業従事者 |
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と殺・解体 |
作業従事者 |
注4) 開いている部分を閉じること。
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検査員・作業従事者 |
【温湯消毒槽】
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枝肉の洗浄・冷蔵 |
と畜場管理者 |
枝肉を丁寧に洗浄し、また、適切に温度管理された冷蔵庫で保管するよう指導しています。 |
食肉衛生検査所では、解体処理工程中の枝肉が衛生的に取り扱われているかどうか判断するために、定期的に拭き取り検査を行っています。この検査により、枝肉の細菌汚染状況を把握し、より衛生的な処理を行うための指導に役立てています。
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簡単な心がけから食中毒は予防できます。以下を参考にしてください。
詳細につきましては「農林水産省ホームページ」を閲覧してください。
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/anpo/pdf/shininful.html(別ウィンドウが開きます)
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