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更新日:2021年2月5日
方広寺は、建徳2(1371)年に現在の北区引佐町奥山に創建された臨済宗の寺院である。方広寺の本尊である釈迦如来坐像は、質素な姿を見せる一般的な釈迦如来とは異なり、髪を高く結い上げて宝冠をかぶるなど、華やかな姿を見せる。これは釈迦の皇太子時代の姿とされ「宝冠釈迦如来」とも称される。眉間には白い円形の突起が見られ、耳たぶは環状とする。首には3本の筋を彫り出し、胸飾りをつける。両肘を曲げ腹前で両掌を重ね親指同士を触れ合わせる。両足を組み左足を外にして座る。像底には、院派仏師「院吉、院広、院遵」が観応3(1352)年に制作した旨の銘が刻まれる。面幅が広く四角形の頭部、うつむき気味の背格好、目尻の上がった切れ長の目、脚部のうねるような衣文などは、院派仏師特有の表現である。もとは清音寺(茨城県東茨城郡)の本尊であり、江戸時代、清音寺を訪れた徳川光圀公の命によって修復された旨が、背面に明記されている。
【木造、金泥盛上彩色、玉眼、像高104.2cm】
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