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更新日:2020年4月1日

いかだ遊びをする子どもたち

「ここでしかできない自慢の遊びだよ」(PDF:247KB)

天竜区の暑い夏

天竜区の夏は暑い。昨日に引き続き、区内は今日も猛暑日だ。今朝のニュースでは、早ければ週明けには梅雨明けするのではとの報道もされていた。夏休みも間近に迫った7月半ば、天竜区春野町の熊切小学校で、毎年恒例のいかだ遊びが行われると聞いて、その様子を見に行った。天竜区の子どもたちにとって夏といえば、何といっても川遊びなのだ。

清流・熊切川に到着すると子どもたちの歓声が春野の山々に響き渡っていた。カラフルなライフジャケットとゴークルを身につけた子どもたちの姿が勇ましく見える。近くでは大人たちがそれをまぶしそうに見つめていた。「田舎の夏って感じだな」と見ているこちらも何だかワクワクした気持ちになってきた。

熊切小学校のいかだ遊びは、子どもたちが自分たちで作ることから始めるのだそうだ。林業体験で山から切り出した間伐材を利用して、子どもたちがゴムチューブなどを使っていかだに組み上げていく。林業体験というのが、いかにも森林に囲まれた天竜区らしい。

6年生の西村さん、森下さん、岩本さんは仲の良い3人組。今年のいかだの出来を尋ねると「今年はちょっと小さめになっちゃったんだ」と残念な素振りも見せたが、みんなで力を合わせて作り上げたことには胸を張った。自分たちで材料となる木材を切るところからやっているのだ。それだけでも十分に価値がある。完成した3隻のいかだは、それぞれに子どもたちのアイデアと思いが詰まった力作ばかりだ。

いざ、出航!

上流までいかだをみんなで引いて行き、一斉にその上に乗り込んだ子どもたち。3隻それぞれに、オリジナルの旗が掲げられ、準備は整った。

いざ、出航の時。川の流れに乗って、ゆっくりといかだが動き出す。子どもたちからは大きな歓声。川岸で見守っていた保護者や先生たちからも大きな拍手が送られた。子どもたちは、冒険家顔負けの凛々しい表情で真っすぐに下流を見据えて進む。

――夏が子どもたちを大人にする。

どこかの映画か何かで聞いたようなセリフだが、まさにそんなワンシーンが目の前で展開された。よく日焼けした彼らの顔から白い歯がのぞく。子どもたちにとっても忘れられない日になるんだろうな。そのとびきりの笑顔を見ているとそう思わずにはいられない。

ここでしかできない経験

子どもたちは飽きるまで、いかだ遊びを堪能し、川岸に上がってきた。この行事のもう一つの楽しみはスイカだ。今年も特大のスイカが用意され、子どもたちはとてもおいしそうにそれを頬張った。

「いかだとスイカ、どっちがよかった?」と尋ねると「スイカ!」と「いたずらっ子」な顔をして、男の子が答えてくれた。と言いながらも「いかだ遊びは、ここでしかできない遊びだからね」とも。大自然の中での体験は、自慢すべきことだと子どもたちも知っている。「熊切小だからできることなんだよ」とうれしそうに話してくれた女の子もいた。

全校児童18人の小規模校である熊切小学校。校長先生は「少人数だからできることがある」と話してくれた。その思いは、子どもたちや保護者たちも共有している。

また、このいかだ遊びを始め、地域の特色を生かしたさまざまな校外活動が行われているが、いずれも地域の人たちの協力が欠かせない。8月には、地域の釣り名人の手ほどきで魚釣りをするほか、10月には、やはり地域の人の協力を得て、アユの甘露煮に挑戦するそうだ。

「今年はいつもよりも川に来ることが多くなりそう」と6年生の3人はうれしそうに言った。こうした体験が年間を通してできるのは、清流を持つ地域の特権だ。存分にその魅力を体感する1年にしてほしいと思った。

スイカを食べ終えた子どもたちは、もう一度川に戻って行った。水中眼鏡で魚を探す子もいれば、岩場から飛び込む子もいる。水鉄砲で水を掛け合う姿も見られた。夢中になって遊ぶ子どもたちを見ているだけで何故だかうれしい気持ちになる。夏本番はもう目前だ。

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