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更新日:2024年1月18日

歴史が光る町の案内人

歴史が光る町の案内人

こちらが教えてもらうこともある。そういう交流も楽しい(PDF:315KB)

お揃いの蛍光グリーンのパーカを着て、二俣の歴史を教えてくれる人たちがいる。
そんな情報を聞きつけて、さっそくその人たちが主催する散策会「紅葉の二俣・鳥羽山両城址を訪ねて」に参加することを決めた。
当日、集合場所である二俣協働センターに行くと、朝日に照らされた蛍光パーカを着た人たちが受付をしてくれた。その背中には「天竜ふるさとガイドの会」とあった。

隠れた歴史に光をあてる人たち

天竜ふるさとガイドの会は、平成14年に発足。現在は会員19人で活動しており、年に4回、主催の散策会を開いている。また、そのほかにも、協働センターで講座を行ったり、観光客から依頼を受けて二俣のまちをガイドしたりと、精力的に活動している。
会長を務める瀧謙乙さんはガイドをはじめて今年で10年目になるそうだ。
この日、散策会に参加したのは40人ほど。二俣協働センターから、二俣城跡や鳥羽山城跡を巡るおよそ6キロメートルのコースをガイドの会が案内する。
参加者に話を聞くと、初参加の人よりも、リピーターが多い。
「瀧さんたちのガイドが楽しみで参加してるんだ。今日はどんな話が聞けるのかなってね」と、一人の男性が教えてくれた。
毎年行っているのに、どんな話が聞けるか楽しみとはどういう事なのだろうか。

散策会にリピーターが多い理由

目的地までの道のりを歩く参加者からは「ここには昔、何が建っていたんですか」「この石碑は何と書いてあるの」「鳥居の形が変に感じるなぁ」など様々な疑問が飛び交う。それらの疑問一つ一つにうれしそうに答える会員の皆さん。
しかし、全ての質問に答えるのは、大変ではないのだろうか。
「正直言って大変ですが、仲間の手助けもありますし、逆にお客さんから教えていただくこともあります。そんな交流も楽しいですね。できるだけお答えできるように、勉強会で学習して備えていますよ。散策会にリピーターが多いのは、二俣の自然・歴史が魅力的であるのと、地元住民の人柄の良さだと思います」
瀧さんはリピーターが多い要因を2つあげていたが、3つ目に「天竜ふるさとガイドの会の皆さんの人柄」を付け加えておくことにしたい。

蛍光パーカの真相

散策会の途中、思い切って、瀧さんになぜお揃いの蛍光パーカを着ているのか、尋ねてみた。
「これはね、天竜の美しい森林をイメージしてるんですよ」と小さく笑いながら教えてくれた。その返答に納得していると、他の会員の方から、「私は意味なんて考えたことないですよ」と一言。パーカに込められた意味は、会員一人一人が自分で考えるものなのかもしれない。
次は瀧さんから「私たちが被っているこの帽子についている鳥の名前は知っていますか」と質問された。天竜ふるさとガイドの皆さんはお揃いの帽子も被っている。そこには、美しい鳥の絵。
「これはキセキレイという鳥の絵。しかも、ただのキセキレイの絵じゃないんですよ」と、どこか誇らしげな瀧さん。
「キセキレイは旧天竜市の”市の鳥”で、この絵は旧天竜市の下水道の蓋に描かれていたものなんです」
こんな細かいところまで、天竜の歴史が散りばめられているなんで、時間の流れに消えてしまいそうな記憶に光をあてることに余念がない。素直に気持ちを伝えると、瀧さんは照れたように笑っていた。

いま、歴史が光る町

大河ドラマの影響からか、平成29年は天竜ふるさとガイドの会は大忙しだったそうだ。
「今年の夏は、東京方面からツアーを組んで、600人くらいお客さんが見えて大変でした」と、”苦労した”というわりには、うれしそうな顔で瀧さんは呟いた。
さらに、平成30年には「二俣城跡及び鳥羽山城跡」が国史跡に指定された。
「非常に喜ばしいことで感激しています。私たちガイドも観光客の皆さんの期待を裏切らないように、より一層の研さんに努めたいと思います」と、歴史が輝き出した天竜のガイドに、これまで以上に意欲を見せる瀧さん。
ガイドの高齢化は進むが、今日も天竜ふるさとガイドの会は、天竜の隠れた歴史に光を当て続けている。なぜなら、天竜ふるさとガイドの会の皆さんには夢があるから。
「天竜に住む人たちが、ふるさとの歴史・文化を知ることで、ふるさとに誇りと愛情を持って”お国自慢”をしたくなるようになってほしいのです」

 

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