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更新日:2020年6月8日

校長会(平成28年7月14日)

 1学期もいよいよ大詰めとなり、各学校では休業前の三者面談などが行われている時期であろうと思います。
様々な機会に、本年度は、第3次教育総合計画の理念が芽吹く時である、という話をしてきました。1学期は主に新任の管理職の皆さんの学校を訪問させていただきました。その際、校長室や、職員室前の廊下に見られる各学校の実践の足跡や、そして何より授業で見る子どもたちの様子から、各学校の管理職の皆さんをはじめとした、教職員のみなさんの努力がうかがわれ、うれしく思っているところです。感謝申し上げます。同時に、「終わりは すなわち 始まり」でもあると思っています。2学期の教育活動に向けて、ぜひ自校の先生方と一緒に“布石”を打っていただきたいと思っています。

 このことに関連して、本日の本題に入る前に1点お願いをしたいと考えています。
2年ほど前、「夢は牛のお医者さん」というドキュメンタリー映画が全国で公開されました。この手の映画では「ヒット」と言える部類に入る作品だったそうですが、御覧になった方はいますか?簡単にあらすじを紹介します。
 新潟県にある全校児童9人の山間の小規模校から話が始まります。まだ総合的な学習の時間もない時代に、この9人の児童で、牛を育てる取組が行われます。心を込めて育てた牛を出荷する日、子供たちは別れの涙にくれる。ここまでだと似たような映画もありましたね。この映画はここで終わりではありません。映画はその後26年間にわたってこの小さな学校に在籍していた9人の中の一人の少女を追い続けます。
 小学校3年生だった彼女は、親身になって牛の世話をするうちに、「牛のお医者さん」になりたいと思うようになります。そして、その夢をあきらめずに中学校、高校と勉強に励み、見事国立大学に合格し、獣医になります。
 映画はさらに続きます。牛は大きいので、女性獣医としての主人公は、その扱いに相当苦労しています。にもかかわらず、故郷新潟の畜産農家から絶大な信頼を得るようになるまでの研鑽・努力の過程や、結婚・出産を経て子育てをしながら働く姿まで描かれています。以上が映画のあらすじです。

 4月の校長会では、第3次教育総合計画の話題をあげ、特に「自分らしさ」に関して私の考えをお話しさせていただきました。
 第3次の理念として、市民協働と未来創造については、教職員の皆さんには十分に浸透していると思います。この中の未来創造をもう少し詳しく言えば、「自分の未来を自分で創っていく子どもを育てる」「郷土浜松の未来を、日本という国を支えていく、創っていく子どもを育てる」ということになるでしょうか。
 このことを踏まえていくと、第3次の肝になるものは、必然的に「キャリア教育」になってきますし、これまで、すべての校長先生方が集まった場で、私が「自分らしさ」に関わって、私の考えを述べた理由も御理解いただけると思います。
 今紹介した映画は、私たち浜松の学校が今後力を入れていきたいキャリア教育の目指すべきところを見事に表現していると私は思っています。
 私たちは、キャリア教育を、子供たちが大人になっていく過程で、学習や体験を通して自分らしい生き方を確立していくための手助けであるととらえ、日々の教育実践に取り組んでいかなければならないと思います。
 子どもたちが、今申し上げた「自分らしい生き方」ができるようにするためには、「自分らしく どのように 社会に貢献していくのか」という問いを常に子どもたちが持ち続ける手立てが必要になってきます。
 昨年度、ゆるキャラグランプリの応援を、学校教育部として、「郷土愛の醸成」につなげたいと考え、各学校に協力の依頼をお願いしたり、年度後半には、30年後の市の理想像を描いたDVD「1ダースの未来」をもとに、絵画コンクールに御協力いただいたりしました。これらの取組は、各学校で作成された教育計画の上に、ある意味では無理にお願いをして取り組んでもらったものでありますが、本来、じっくりと腰を据えて、発達段階に合わせて(言葉が適切でないかもしれませんが)『波状攻撃』的に取り組んでいくべきものだと思っています。昨年度のDVD活用に関する事後アンケートを見ると、
・いろいろな視点から故郷を見つめ、改めて浜松の良さについて考えたり、何を大切にしていかなければならないかを考えたりするきっかけになった。
・30年後の未来の浜松市について、夢を持って語り合うためのきっかけとなった。
などのありがたい報告も見られました。子どもたちには、自分たちが浜松の未来を担う存在なんだという当事者意識を育てる投げかけ、まずは郷土愛の醸成につながるしかけをしていく必要があると考えています。各学校において、魅力ある具体的な取組がなされることを期待しています。

(中略)

 次に権限移譲についてお話しします。
 県費負担教職員の給与負担等の権限移譲まで、残すところ8か月となりました。
 これまでも申し上げてきたことですが、権限移譲により本市が定数権を持つことになり、いわゆる「ねじれ」が解消されます。このことで、小中学校の設置者である市が主体的に教育を提供できる体制が整うこととなります。教職員定数に関しても、文部科学省が用意する多彩な加配のメニューの中から、本市が独自に選択し、申請することができるようになります。そして、加配措置された教職員を各学校の状況に応じ、市の判断で迅速に配置することが可能になってきます。さらには、学級編制の基準も独自に定めることができるようになるので、本市の実情に応じ、より柔軟な対応が可能となってきます。
これらにより、多様化する教育へのニーズに迅速かつ柔軟に対応できるようになりますし、このことをフルに活用する中で、これからの社会を生き抜くための資質や能力を持った児童生徒を育成するための環境が整っていくものと考えております。
 一方で、制度が大きく変わることによって勤務条件等がどう変わっていくのか、市内の多くの職員が少なからず不安を抱いていることについては、十分に承知をしているところであります。
 本日は、この後、教職員課から、現時点でお伝えできることについて詳細な説明があります。あわせて、各学校の教職員に対しては、同じトーンでの説明が必要であるとの判断から、教職員課の職員がすべての学校を訪問し、教職員向けの説明を行うよう、現在スケジュール調整をしています。このことで、現在教職員の皆さんが持っている不安をひとつでも多く解消できたらと思っています。
 29年4月以降も、引き続き浜松の教育が混乱なく推進されるよう、与えられた時間を有効に使いながら、残された課題を解決していきたいと考えています。

 多くの学校が来週末に1学期の終業式を予定していると聞いています。
 各学校の教職員の皆さんには、日々の授業、多くの行事、課題を抱えた子どもたちへの対応等、息つく間もない中で、それこそ命を削って子どもたちのために取り組んでくださってきたこと、改めて感謝申し上げます。
 夏季休業中には、それぞれの職員が研修等への参加を予定しているところであると思います。このことも大切にしていただきたいのは正直な気持ちですが、一方でしっかり「休む」時間の確保もしてほしいと願っています。学期末には、管理職の皆さんからも慰労の言葉とともに、休養・リフレッシュの時間の確保についての呼びかけをお願いして、私の話といたします。

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